ルドルフ・フォン・ハプスブルク
ルドルフ2世(ルドルフ・フォン・ハプスブルク)は、首都をウィーンからプラハへ移し、そこをヨーロッパ随一の学術と芸術の都へと変貌させた神聖ローマ皇帝です。政治や戦争への関心は薄く、政治的指導力の欠如から帝国内の宗教対立を深刻化させた一方で、文化史においては不滅の足跡を残しました。彼の宮廷にはジュゼッペ・アルチンボルドなどの画家、天文学者のヨハネス・ケプラーやタイコ・ブラーエが集まり、天文学や自然科学の飛躍的発展がもたらされました。さらに「驚異の部屋(ヴンダーカマー)」と呼ばれる壮大なコレクションを築き、世界中から絵画、自動人形、珍品、鉱物を集めました。錬金術やオカルト研究にも没頭し、プラハを神秘主義と科学が交錯する一大中心地へと仕立て上げました。晩年は精神的失調と弟マティアスとの権力闘争に追い詰められ実権を失いましたが、彼が育んだ文化遺産は近世ヨーロッパの知的な発展に計り知れない影響を与えました。
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