ヨーロッパ史 古典的形式の中に熱い情念を秘めた重厚なロマン派
ヨハネス・ブラームスは、バッハやベートーヴェンの伝統を継承しつつ、重厚で深い情緒を込めた新古典派的ロマン派の巨匠である。シューマンに見出されて世に出た彼は、推敲を重ねて完成させた『交響曲第1番』をはじめとする4つの交響曲や『ドイツ・レクイエム』で絶対音楽の価値を証明した。古典的なソナタ形式や対位法を重視しながらも、緻密で複雑なリズムや哀愁漂う美しい旋律を織り交ぜ、19世紀後半の革新派と対峙する独自の音楽世界を打ち立てた。