2025年版・設備修繕・維持費の都市別ランキングと支出傾向分析

2025年4月時点での設備修繕・維持費は全国平均1.09万円。最も高いのは横浜市（3.58万円）で、佐賀市や神戸市でも大幅な増加がみられました。支出頻度も都市で差があり、甲府市や大分市では修繕が定期的に行われていることがうかがえます。住宅の老朽化や災害対策が背景にあります。

設備修繕・維持の月間支出ランキング（二人以上世帯）

2025年4月

降順昇順

	都市名	支出額[万円]	全国比[%]	前年同月比[%]
	全国	1.09	100	+30.66
1	横浜市	3.58	328.4	+97.27
2	佐賀市	3.478	319.1	+1838
3	岡山市	2.713	248.9	+172.6
4	富山市	2.503	229.6	+40.13
5	静岡市	2.452	224.9	+757.1
6	名古屋市	2.432	223.1	+426
7	松江市	2.341	214.8	+7.795
8	神戸市	1.945	178.5	+2347
9	宮崎市	1.502	137.8	+337.3
10	前橋市	1.47	134.8	+795.7
11	和歌山市	1.138	104.4	+103.2
12	鳥取市	1.087	99.74	-31.79
13	千葉市	1.013	92.92	+453.5
14	徳島市	0.999	91.62	+160.2
15	堺市	0.922	84.53	+85.34
16	那覇市	0.886	81.24	+223
17	青森市	0.786	72.07	+52.54
18	松山市	0.768	70.47	+31.99
19	東京都区部	0.743	68.12	-27.05
20	京都市	0.738	67.73	-67.08
21	長野市	0.737	67.57	-15.02
22	高松市	0.679	62.32	-7.904
23	甲府市	0.617	56.56	-65.27
24	水戸市	0.609	55.84	-17.89
25	さいたま市	0.579	53.09	+328
26	新潟市	0.571	52.36	+334.1
27	川崎市	0.504	46.24	-30.4
28	福島市	0.499	45.74	+24.93
29	秋田市	0.493	45.23	-61.86
30	福井市	0.478	43.83	-80.03
31	山口市	0.475	43.54	+26.63
32	熊本市	0.439	40.23	-47.31
33	札幌市	0.426	39.1	-0.421
34	北九州市	0.418	38.3	-80.26
35	津市	0.37	33.9	+178.2
36	大阪市	0.329	30.2	-41.64
37	山形市	0.329	30.18	+66.84
38	浜松市	0.316	28.95	-29.27
39	奈良市	0.277	25.37	-73.98
40	岐阜市	0.253	23.22	-72.24
41	広島市	0.252	23.1	-78.38
42	高知市	0.252	23.09	-68.8
43	大分市	0.249	22.81	+410.7
44	盛岡市	0.216	19.83	+35.97
45	相模原市	0.203	18.59	-43.23
46	大津市	0.153	14.04	+42.95
47	鹿児島市	0.15	13.74	-78.49
48	福岡市	0.144	13.24	-89.24
49	宇都宮市	0.142	13.04	+94.92
50	仙台市	0.116	10.63	-96.77
51	金沢市	0.106	9.696	-87.48
52	長崎市	0.0553	5.073	-71.38

月間支出の推移

世帯当りの月間購入回数

2025年4月

降順昇順

	都市名	購入回数[回]	全国比	前年同月比[%]
	全国	0.41	100
1	甲府市	0.76	185.4	+26.67
2	大分市	0.62	151.2	+58.97
3	佐賀市	0.62	151.2	+67.57
4	長野市	0.59	143.9	-3.279
5	鳥取市	0.58	141.5	+52.63
6	徳島市	0.52	126.8	-16.13
7	前橋市	0.51	124.4	+112.5
8	宮崎市	0.5	122	-25.37
9	高松市	0.49	119.5	+6.522
10	大津市	0.48	117.1	+33.33
11	新潟市	0.47	114.6	+62.07
12	京都市	0.47	114.6	+62.07
13	鹿児島市	0.46	112.2	+27.78
14	青森市	0.45	109.8	-11.76
15	水戸市	0.44	107.3	+4.762
16	松江市	0.44	107.3	-13.73
17	堺市	0.44	107.3	+62.96
18	神戸市	0.43	104.9	+30.3
19	岐阜市	0.43	104.9	-2.273
20	浜松市	0.42	102.4	-12.5
21	宇都宮市	0.42	102.4	+61.54
22	福島市	0.41	100	-41.43
23	札幌市	0.41	100	-8.889
24	福岡市	0.4	97.56	-2.439
25	横浜市	0.4	97.56	+53.85
26	和歌山市	0.4	97.56	-46.67
27	千葉市	0.4	97.56	-4.762
28	富山市	0.39	95.12	-4.878
29	松山市	0.38	92.68	-2.564
30	大阪市	0.38	92.68	-7.317
31	相模原市	0.37	90.24	-37.29
32	高知市	0.36	87.8	-32.08
33	津市	0.36	87.8	+5.882
34	山形市	0.36	87.8	-12.2
35	山口市	0.36	87.8	+44
36	奈良市	0.36	87.8	-12.2
37	名古屋市	0.36	87.8	+12.5
38	さいたま市	0.36	87.8	-5.263
39	静岡市	0.35	85.37	+6.061
40	仙台市	0.33	80.49	-15.38
41	長崎市	0.31	75.61	+3.333
42	那覇市	0.31	75.61	+24
43	福井市	0.31	75.61	-20.51
44	盛岡市	0.31	75.61	-16.22
45	秋田市	0.29	70.73	-62.34
46	東京都区部	0.28	68.29	-24.32
47	北九州市	0.28	68.29	-54.1
48	熊本市	0.27	65.85	-34.15
49	川崎市	0.27	65.85
50	岡山市	0.25	60.98	-56.9
51	金沢市	0.21	51.22	-66.67
52	広島市	0.19	46.34	-59.57

月間購入回数の推移

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設備修繕・維持の月間支出の現状と今後

2025年4月時点で、日本全国の世帯における月間の設備修繕・維持支出は平均1.09万円です。これは、住宅やその付帯設備の修理・点検・交換・清掃などにかかるコストで、特に戸建住宅に住む世帯や築年数が経過した住宅の割合が高い地域で支出が増加しやすい傾向があります。前年同月比で+30.66%と大きく上昇しており、設備の老朽化や住宅メンテナンス意識の高まりが影響していると考えられます。

設備修繕・維持費が高い都市ランキング

設備修繕・維持の支出が高い上位10都市は次のとおりです：

横浜市：3.58万円（+97.27%）
佐賀市：3.478万円（+1838%）
岡山市：2.713万円（+172.6%）
富山市：2.503万円（+40.13%）
静岡市：2.452万円（+757.1%）
名古屋市：2.432万円（+426%）
松江市：2.341万円（+7.795%）
神戸市：1.945万円（+2347%）
宮崎市：1.502万円（+337.3%）
前橋市：1.47万円（+795.7%）

特に注目されるのは、佐賀市・神戸市・静岡市・前橋市といった中核都市での異常とも言える高い増加率です。例えば佐賀市は前年比+1838%、神戸市は+2347%と、突発的な大規模修繕需要や自然災害の影響、あるいは調査期間中の1時的な支出集中が要因として考えられます。

支出頻度から見る修繕習慣

全国の月間支出頻度の平均は0.41回で、つまり年に5回程度の支出頻度となります。ただし地域によってばらつきが大きく、以下の都市では平均を大きく上回る支出頻度が確認されています：

甲府市：0.76回（+26.67%）
大分市：0.62回（+58.97%）
佐賀市：0.62回（+67.57%）
長野市：0.59回（-3.279%）
鳥取市：0.58回（+52.63%）

特に甲府市では、支出額こそ上位に入っていないものの、修繕行動そのものは高頻度で実施されており、「小まめな修繕文化」が根付いている可能性があります。1方で、宮崎市（-25.37%）や徳島市（-16.13%）などでは頻度が減少しており、支出額の高さとの乖離が見られます。

都市別支出額の背景にある地域要因

設備修繕・維持支出は、以下のような要因によって都市ごとに大きく差が生じます：

住宅構造と築年数：戸建てが多い地域や築年数が古い住宅では修繕需要が高い。
気候と自然災害：湿度・台風・積雪など、気候条件によってメンテナンス頻度が変動。
高齢化と居住年数：長年同じ家に住み続けている高齢世帯が多い地域では、老朽化対策のための修繕支出が発生。
行政支援と補助制度の有無：リフォーム補助金や省エネ改修への補助の有無も影響。

たとえば横浜市や神戸市は、大都市圏でありながら古い住宅街も多く、耐震化や防災対策としての修繕ニーズが高いと考えられます。佐賀市や前橋市の急増も、補助金施策や1時的な公共事業が影響している可能性があります。

今後の動向と地域政策の重要性

今後の設備修繕・維持費は、人口減少と高齢化、気候変動の影響を受けて、地方でも支出が増える可能性があります。また、災害に備えた予防保全的な修繕の需要も高まっていくと見込まれます。こうした背景を踏まえ、国や自治体による住宅改修支援策や情報提供の拡充が求められるでしょう。

まとめ

設備修繕・維持費は、単なる支出項目ではなく、その都市の住宅環境や防災意識、暮らしの質の反映でもあります。今後は、支出の「量」だけでなく、「内容」や「質」に注目する必要があり、家計支援と住宅政策の連携が鍵となります。