揚げかまぼこ支出ランキング｜長崎・鹿児島で高水準の消費傾向

2025年4月時点での揚げかまぼこ月間支出は全国平均177円。長崎市・鹿児島市・高松市が高支出を記録し、西日本・九州での消費が顕著。福岡市や山口市では支出・回数ともに大幅増。一方、高松市や佐賀市では減少傾向もみられ、地域ごとの食文化と価格変動の影響が明確に現れている。

2025年4月時点の揚げかまぼこに対する全国平均の月間支出は177円、購入回数は0.81回。前年同月比では支出が-1.667%減、購入回数も-2.41%減と、やや消費が落ち着いてきている傾向が見られる。1方で、都市によっては根強い需要を背景に高い支出を示している。

支出金額上位の都市と地域特性

最も支出が高いのは長崎市（360円）。長崎の揚げかまぼこ文化は「長崎天ぷら」に代表される伝統的な練り物の食文化に支えられており、購入回数も1.66回と全国トップクラスである。次点の鹿児島市（352円）もさつま揚げ文化が根付いており、月間1.3回の購入頻度はその消費の定着を示している。

西日本・9州に多い高支出地域

高松市（294円）、宮崎市（279円）、佐賀市（267円）、山口市（261円）といった西日本・9州の都市が多くランクインしており、これは練り物を使った煮物やおでんなどの家庭料理での活用頻度が高いことが1因と考えられる。特に山口市は前年同月比で+85.11%増、購入回数も+45.98%増と大きな伸びを見せている。

支出減少地域の背景と見通し

1方で、高松市（-34.08%）、神戸市（-11.96%）、佐賀市（-2.198%）などでは支出が前年より減少。高松市では購入回数も-36.36%減と顕著であり、価格高騰や消費者ニーズの変化が影響している可能性がある。特売の減少や購入単価の上昇も要因として考えられる。

消費回数が高水準の都市の傾向

購入回数でみると、長崎に次いで宮崎市（1.33回）、福岡市（1.31回）、鹿児島市（1.3回）が上位。これらの都市は比較的物価に敏感ながらも、食文化の中で揚げかまぼこを定常的に取り入れている様子がうかがえる。特に福岡市（+52.83%支出増・+36.46%回数増）は著しい伸びを見せており、家庭需要の強さが表れている。

総合的な考察

揚げかまぼこにおける都市別支出データからは、西日本・9州における練り物文化の根強さと、都市ごとに異なる価格感応度や料理習慣の影響が読み取れる。とりわけ長崎・鹿児島・福岡は今後も安定した消費が見込まれる1方、高松市など1部地域では減退傾向が続いており、地域ごとの嗜好変化にも注目する必要がある。