中部・北越地域の都市ガス代は2025年4月で平均7,790円。金沢や福井は8,900円近くで高く、新潟や長岡は6,900円未満で低い。前年同月比では新潟・長岡で約20%の急増が目立つ。燃料価格変動や供給設備の老朽化が料金上昇の主因で、省エネや燃料多様化が今後の安定と価格抑制の鍵となる。
小売物価統計
都市ガス代の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 金沢 | 福井 | 富山 | 静岡 | 富士 | 豊橋 | 浜松 | 甲府 | 松本 | 岐阜 |
最新値[円] | 7790 | 8952 | 8893 | 8842 | 8305 | 8305 | 8288 | 8288 | 7390 | 7242 | 7236 |
前年同月比[%] | +6.827 | +3.122 | +3.203 | +3.186 | +3.438 | +3.438 | +3.458 | +8.294 | +3.962 | +3.936 |
都市ガス代の安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 長野 | 新潟 | 長岡 | 名古屋 | 岐阜 | 松本 | 甲府 | 浜松 | 豊橋 | 富士 |
最新値[円] | 7790 | 6326 | 6840 | 6911 | 7236 | 7236 | 7242 | 7390 | 8288 | 8288 | 8305 |
前年同月比[%] | +6.827 | +4.545 | +20.23 | +20.55 | +3.936 | +3.936 | +3.962 | +8.294 | +3.458 | +3.438 |
中部・北越の推移


詳細なデータとグラフ
中部・北越の都市ガス代現状と今後
中部・北越地域は日本の中でも産業や人口の多い重要エリアであり、その都市ガス代は2025年4月の時点で平均7,790円と全国平均よりやや高めに位置しています。地域別で見ると、金沢(8,952円)、福井(8,893円)、富山(8,842円)など北陸の都市が高い料金を示しており、逆に長野(6,326円)、新潟(6,840円)、長岡(6,911円)など北越エリアの1部は低めに抑えられています。こうした地域差は都市ガスの供給環境や需要量、インフラの整備状況によって生じています。
料金の地域差とその背景
金沢や福井、富山といった北陸の都市は、ガス供給設備の維持管理コストや天然ガスの調達コストが高くなる要因が多いと考えられます。また、これらの地域は人口密度や需要量が中部の大都市圏に比べて低いため、単位当たりの供給コストが相対的に高くなる傾向があります。
1方、名古屋や岐阜など中部圏の都市は比較的供給網が発達しており、安定した大量供給が可能なため単価がやや抑えられています。北越地方の長野、新潟、長岡などは、地域の競争環境やインフラ整備の影響もあって、料金が抑えられている場合が多いです。
前年同月比増加率の分析
前年同月比で見ると、地域ごとの増加率にかなり差が見られます。全体平均は+6.827%と比較的高い伸びですが、金沢(+3.122%)、福井(+3.203%)、富山(+3.186%)は3%台で落ち着いているのに対し、新潟(+20.23%)、長岡(+20.55%)の増加率は突出しています。これらの大幅な上昇は、燃料費の急騰や供給調整の影響が大きい可能性があります。
また、甲府は+8.294%と平均を上回る伸びを示しており、エネルギー価格の高騰やインフラ投資によるコスト増が反映されていると推察されます。
中部・北越の都市ガス料金に関する課題
中部・北越地域の都市ガス料金は価格差の大きさと増加率の不均衡が課題です。
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価格格差の解消同1地域内での料金差が生活者に不公平感を生みやすく、安定した料金体系の構築が求められます。
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燃料調達コストの影響LNG価格の国際変動に強く影響されるため、燃料多様化や長期契約の推進が重要です。
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設備老朽化・更新投資の負担供給設備の老朽化が進む中、更新コストが料金に転嫁されやすく、これが価格上昇圧力となっています。
今後の価格推移と期待される施策
今後の都市ガス料金は、短期的には国際燃料価格や為替変動の影響を受けやすいものの、以下の対策が価格の安定に寄与すると期待されます。
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再生可能エネルギーとの連携強化バイオガスや水素の導入拡大により、天然ガス依存度の低減と供給安定が見込まれます。
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スマートメーター等の導入促進利用効率向上によりガス消費量が抑制され、ユーザーの料金負担軽減に繋がります。
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料金体系の見直しと競争促進多様な供給者の3入を促し、競争環境を整備することで料金の適正化を図ります。
まとめ
中部・北越地域の都市ガス料金は平均7,790円とやや高めで、金沢や福井、富山の北陸地域が特に高額です。前年からの値上げ率は地域でばらつきが大きく、新潟・長岡の急激な上昇が顕著です。今後は燃料多様化や省エネ技術の普及、料金体系の改善により、地域間格差の縮小と安定供給が期待されます。
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