信仰・祭祀費ランキング|佐賀・津が上位、地域文化が支出に影響

特別費

2025年4月時点の信仰・祭祀費の全国平均は1,118円だが、佐賀市(7,065円)や津市(5,279円)などでは伝統文化や地域の行事が根強く支出が高額。長野市や富山市では月の平均支出回数も高く、仏教行事の習慣が生活に浸透している。全体では減少傾向ながら、地域によって文化的価値が明確に支出に表れている。

信仰・祭祀費の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年5月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国892100-15.29
1静岡市165901859+2706
2奈良市7068792.4+1712
3長野市5618629.8+1678
4岡山市2693301.9+1340
5鳥取市2244251.6+62.61
6徳島市2040228.7+1825
7松江市1573176.3-25.45
8京都市1482166.1-26.56
9那覇市1310146.9+42.08
10福井市1260141.3-41.34
11山形市1245139.6-1.814
12横浜市1120125.6+59.77
13浜松市1058118.6+958
14佐賀市1022114.6+59.44
15東京都区部1002112.3-1.378
16宮崎市988110.8+20.93
17鹿児島市953106.8-52.63
18名古屋市939105.3-31.71
19富山市88398.99+26.14
20千葉市86797.2+316.8
21津市85395.63+36.92
22福島市84794.96+88.22
23新潟市79188.68+8.356
24長崎市75584.64+13.53
25甲府市74783.74+522.5
26さいたま市67075.11-64.63
27盛岡市66874.89+46.81
28高松市62269.73-49.31
29水戸市60768.05+2429
30秋田市60567.83+16.8
31福岡市58865.92+382
32金沢市57364.24+64.18
33山口市55061.66-70.27
34堺市53660.09-17.54
35大阪市52959.3-65.72
36高知市45150.56+57.69
37岐阜市44850.22-48.74
38札幌市41045.96-67.92
39仙台市40445.29-49.44
40青森市39644.39-4.348
41大津市38443.05-92.65
42大分市35339.57+938.2
43松山市31234.98-11.61
44北九州市27731.05-71.5
45前橋市23326.12-3.719
46宇都宮市19922.31-97.88
47神戸市19521.86-81.86
48相模原市15617.49-1.266
49熊本市15317.15-48.14
50川崎市13014.57-70.98
51広島市12213.68-86.74
52和歌山市11913.34-84.15

月間支出の推移

信仰・祭祀費の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年5月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.16100+14.29
1東京都区部0.36225+100
2大阪市0.3187.5+275
3長崎市0.29181.3+262.5
4長野市0.27168.8+145.5
5鹿児島市0.23143.8+130
6奈良市0.22137.5-8.333
7鳥取市0.21131.3
8松江市0.21131.3+5
9富山市0.21131.3-8.696
10福島市0.2125+5.263
11津市0.2125+81.82
12山形市0.19118.8-24
13静岡市0.18112.5+125
14浜松市0.18112.5+63.64
15宮崎市0.18112.5-5.263
16佐賀市0.18112.5+5.882
17仙台市0.18112.5+125
18山口市0.17106.3-5.556
19名古屋市0.17106.3-46.88
20福井市0.16100-5.882
21新潟市0.16100-5.882
22岡山市0.16100+60
23岐阜市0.16100+6.667
24松山市0.1593.75-28.57
25徳島市0.1593.75+275
26盛岡市0.1487.5+27.27
27金沢市0.1381.25-7.143
28千葉市0.1381.25-72.34
29京都市0.1381.25-53.57
30横浜市0.1275+71.43
31堺市0.1275-45.45
32大津市0.1168.75-31.25
33北九州市0.1168.75-15.38
34高松市0.0956.25+28.57
35札幌市0.0956.25-50
36高知市0.0850-11.11
37秋田市0.0850-60
38福岡市0.0743.75
39神戸市0.0743.75-50
40熊本市0.0743.75-36.36
41前橋市0.0743.75-22.22
42青森市0.0637.5-25
43相模原市0.0637.5-33.33
44宇都宮市0.0637.5-57.14
45甲府市0.0531.25+66.67
46広島市0.0531.25-44.44
47川崎市0.0531.25-44.44
48さいたま市0.0531.25-82.76
49水戸市0.0425+100
50和歌山市0.0425-71.43
51那覇市0.0318.75-75
52大分市0.0212.5-33.33

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

信仰・祭祀費の月間支出の現状と今後

「信仰・祭祀費」とは、家庭内における宗教的・儀礼的支出を指し、寺社へのお布施や供物、仏壇・神棚に関連する用品、法事の準備費用、地域の神事・お祭りへの寄付などが含まれます。この支出は、伝統的な文化や地域社会との関わりが色濃く反映される項目であり、地方性や世代間の価値観の違いが支出額に顕著に表れます。


支出額が突出する都市の特徴

2025年4月時点の全国平均は1,118円であるのに対し、佐賀市(7,065円)津市(5,279円)が群を抜いて高額です。これらの地域では、地域神事や伝統行事への積極的な3加、家制度の影響による仏事の重視が支出を押し上げていると考えられます。

  • 佐賀市では前年比+673%、月平均回数0.26回と、支出だけでなく頻度も高く、日常的な宗教的行動の1環として位置づけられていることがうかがえます。

  • 津市も+19.25%と安定した上昇を見せており、伊勢神宮を擁する3重県の宗教文化圏の影響があるとみられます。


その他高額支出地域の文化的背景

次点には、以下の都市が続きます:

  • 鹿児島市(2,423円・+216.3%)

  • 金沢市(2,237円・+330.2%)

  • 福岡市(2,109円・+140.8%)

  • 京都市(2,083円・+243.2%)

これらの地域は、いずれも古くからの仏教・神道文化が根強く残る地域であり、定期的な仏事や地域行事が支出増に直結しています。特に京都や金沢などは、宗教的・美術的伝統が生活と1体化している点が特徴です。


頻度の高い都市の傾向と支出の質

支出額と並行して、購入(実施)頻度も重要な指標です。以下の都市では、月平均で0.3回以上の高頻度を記録しています:

  • 長野市:0.51回(+240%)

  • 富山市・大阪市:0.39回(大阪市+387.5%)

  • 長崎市・福島市:0.32回

  • 佐賀市:0.26回

特に長野県・富山県・新潟県などの中部~北陸地方では、仏教行事への出席や墓3りの慣習が強く残っていることが背景にあると考えられます。大阪市のような都市部でも高頻度で支出が増加していることから、都市住民の間にも儀礼的支出を重視する傾向が1部回復している可能性があります。


今後の傾向と支出の意義

信仰・祭祀費は、全国的に前年比-31.37%と全体では減少傾向にありますが、地域や世代によって需要に大きな差が見られます。

  • 高齢世代を中心とした生活文化の維持や、

  • 地元コミュニティの結びつきの強さが支出を支えている1方で、

  • 都市化・核家族化・無宗教志向の進展により、全体平均は押し下げられています。

とはいえ、地域祭祀や仏事を通じた世代間のつながりの継承伝統文化の保存という点において、この支出が果たす社会的意義は決して小さくありません。

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