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GBPUSD (1時間足)
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単位:ポンドドルのこれまで
ポンド/ドル(GBP/USD)は「ケーブル」とも呼ばれ、歴史的にイギリスとアメリカの経済・政治動向に大きく影響を受けてきました。
1971年のブレトン・ウッズ体制崩壊後、ポンドは変動相場制へ移行し、1985年にはドル高の影響で1.05ドルという過去最低水準を記録しました。しかし、その後の「プラザ合意」によるドル安政策の影響でポンドは回復しました。1992年には「ブラック・ウェンズデー」と呼ばれる事件が発生。イギリスが欧州為替相場メカニズム(ERM)から離脱することになり、ポンドは急落しました。
2007年には世界的な金融緩和の影響でポンドは2.11ドルの最高値を記録しましたが、2008年のリーマン・ショックによる世界金融危機で1.35ドルまで急落。その後、イギリスの景気回復とともに1.70ドル台まで回復しましたが、2016年のEU離脱(Brexit)国民投票の結果を受け、ポンドは急落し、一時1.20ドル台を記録しました。さらに、2022年にはトラス政権の財政政策への不安からポンドは1.03ドルまで下落し、史上最安値を更新しました。
現在もイギリス経済の回復や金融政策、地政学リスクによってポンド/ドルは変動を続けています。
1985年:史上最安値(当時)
1985年、アメリカのドル高政策により、ポンドは1.05ドルまで下落しました。この背景には、レーガン政権の強いドル政策や、イギリス経済の低迷がありました。しかし、同年9月の「プラザ合意」で主要国が協調してドル安を誘導したことで、ポンドは持ち直しました。
1992年:ブラック・ウェンズデー(ERM離脱)
1992年9月16日、イギリスは欧州為替相場メカニズム(ERM)からの離脱を余儀なくされました。投機筋によるポンド売り(特にジョージ・ソロスによる空売り)が影響し、ポンドは大きく下落。当時2.00ドル近くあったポンドは、一気に1.50ドル台まで急落しました。
2007年:史上最高値を記録
2007年11月、世界的な金融緩和の影響やイギリスの好景気を背景に、ポンドは2.11ドルの史上最高値を記録しました。しかし、その直後の2008年にリーマン・ショックが発生。金融危機がイギリス経済にも波及し、ポンドは急落し、2009年には1.35ドルまで下落しました。
2016年:Brexit(EU離脱)ショック
2016年6月23日、イギリスのEU離脱(Brexit)を問う国民投票が行われ、予想に反して「離脱派」が勝利しました。この結果を受けてポンドは急落し、1.50ドルから一時1.20ドル台まで下落。EUとの貿易交渉や経済不安を背景に、その後もしばらく低迷しました。
2022年:史上最安値を更新
2022年9月、トラス政権の発表した大型減税策(ミニ・バジェット)が市場に不安をもたらし、ポンドは急落。9月26日には1.03ドルを記録し、史上最安値を更新しました。その後、政策の見直しや政権交代(スナク政権発足)を受け、ポンドは1.20ドル台まで回復しました。
現在と今後の展望
ポンド/ドルは、イギリスとアメリカの金融政策や経済指標、さらには地政学的なリスクによって今後も変動を続けると考えられます。特に、イギリス経済の成長率、インフレ動向、米FRBの利上げ動向などが大きな要因となるでしょう。
ポンドドルのこれまで
1972年3月6日、ポンドとドルの為替レートは2.649ドルを記録し、1971年にポンドが自由に変動するようになって以来、最も高い値を示しました。それ以前の1970年代以前、ポンドとドルの為替レートはイギリス政府によって固定されており、1800年代から1900年代初頭にかけては1ポンドあたり約5ドルで維持されていました。しかし、1940年にイギリス政府はポンドを約4ドルに切り下げ、その後1960年代にもさらに2度の切り下げが行われました。そして、1971年にポンドは自由変動制へと移行しました。
一方、1985年2月25日にはポンドの対ドルレートが1.054ドルまで下落し、史上最低値を記録しました。この下落は、イギリス経済の弱さよりも、ドルの強さによるものでした。当時、原油価格の2倍以上の上昇が原因でインフレが進行し、それを抑制するために米国連邦準備制度理事会(FRB)が金利を20%以上に引き上げたことが要因です。これにより米国への国際資本の流入が急増し、ドルの価値が急騰しました。
単純に数値だけを見ると「1ポンド=1ドル以上」であり、ポンドがドルよりも強いように見えます。しかし、為替レートの高低は通貨の強さや国の富、経済力を直接的に示すものではありません。むしろ、通貨の強さを評価する際には、長期的な相対的な変動を見ることが重要です。過去50年でポンドはドルに対して価値を半減させており、これが為替市場における歴史的な動向を物語っています。
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