日本のながいも収穫量は、2006年から2023年にかけて安定的に推移し、2023年には全国平均で146.6ktを記録。北海道が最大の生産地であり、青森県が続く。農業従事者の高齢化や気候変動、消費者の嗜好変化などの課題があるが、スマート農業の導入や輸出拡大、消費拡大への取り組みにより、今後の生産と需要の安定が期待される。
野菜収穫量のデータとグラフ
ながいも収穫量の最大と最新
全国 | 北海道 | 青森 | 長野 | 岩手 | 茨城 | 鳥取 | 新潟 | |
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最新 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2022年 |
最大期 | 2007年 | 2021年 | 2006年 | 2008年 | 2015年 | 2016年 | 2006年 | 2007年 |
最新値[kt] | 146.6 | 80.6 | 49 | 6.34 | 2.86 | 2.32 | 1.29 | 0.949 |
最大値[kt] | 158.7 | 81.4 | 72.6 | 9.58 | 3.61 | 3.13 | 2.15 | 1.48 |
前年比[%] | 5.165 | 4.404 | 8.168 | -1.553 | 3.249 | 0.4329 | 0.7813 | 1316 |
全体比[%] | 100 | 54.98 | 33.42 | 4.325 | 1.951 | 1.583 | 0.8799 | 0.6473 |
これまでの推移


詳細なデータとグラフ
ながいもについての推移と展望
2006年から2023年にかけて、ながいもの全国平均収穫量は146.6千トン(kt)となっています。この期間中、収穫量は増減を繰り返しながらも、全体としては安定した推移を示しています。特に2023年には、前月比で5.165%の増加が見られ、需要の高まりや栽培技術の向上が影響していると考えられます。
主要産地の特徴
北海道(80.6kt)
北海道は、ながいもの最大の生産地であり、全国収穫量の約55%を占めています。広大な農地と冷涼な気候が、ながいもの生育に適しており、安定した供給を実現しています。また、輸出にも積極的で、アジア市場を中心に需要が拡大しています。農業データ総合サイト – 日本の農業をデータとグラフで可視化します+1農業データ総合サイト – 日本の農業をデータとグラフで可視化します+1
青森県(49kt)
青森県は、作付面積日本一を誇り、出荷量では全国2位となっています。特に在来種「ガンクミジカ」に由来する品種が多く栽培され、粘りが強くアクが少ない高品質ながいもが生産されています。また、アメリカや台湾への輸出も行われており、海外市場での評価も高まっています。あおもり農作業求人
長野県(6.34kt)
長野県は、冷涼な気候と山間部の地形を活かした栽培が特徴です。収穫量は全国の約4.3%を占め、品質の高いながいもが生産されています。
その他の産地
岩手県(2.86kt)、茨城県(2.32kt)、鳥取県(1.29kt)、新潟県(0.949kt)などもながいもの生産を行っており、それぞれの地域特性を活かした栽培が行われています。
直面する課題
農業従事者の高齢化と後継者不足
ながいも生産に限らず、日本の農業全体が高齢化と後継者不足という課題に直面しています。特に、ながいものような手間のかかる作物では、若年層の参入が少なく、生産者の高齢化が進行しています。
気候変動の影響
近年の異常気象や気候変動により、ながいもの生育に影響が出るケースが増えています。特に、猛暑や局地的大雨などが品質や収量に悪影響を及ぼすことが懸念されています。野菜の広場
消費者の嗜好の変化
食の多様化やライフスタイルの変化により、ながいもの消費量が減少傾向にあります。特に若年層を中心に、ながいもを使った料理の機会が減っていることが影響しています。
今後の展望と対策
スマート農業の導入
岩手県のJA新いわてでは、バイオスティミュラント資材の導入や自動操舵システム、ドローンによる薬剤散布など、スマート農業の導入が進められています。これにより、作業の効率化や品質の向上が期待されています。野菜の広場
輸出の拡大
青森県や北海道では、アメリカや台湾などへの輸出が行われており、海外市場での需要が高まっています。今後も品質の高いながいもを安定的に供給することで、輸出の拡大が期待されます。
消費拡大への取り組み
ながいもの健康効果や栄養価の高さをPRし、若年層を含む幅広い層への消費拡大を図ることが重要です。また、簡便な調理法やレシピの提案なども効果的です。
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