2025年生理用ナプキン価格の地域差と高騰の背景を徹底解説

医療

2025年5月の生理用ナプキン10個の全国平均価格は217.6円。川口や松江、徳島など地方中小都市で高値傾向が見られ、松江では前年比+12.73%と急騰。一方、長野や旭川では下落。原材料費や物流コスト、地域競争が価格差の主因。

都市別の生理用ナプキン10個の相場価格

2025年5月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均217.6-0.592
1川口261+2.756
2徳島250
3松江248+12.73
4長野236-4.839
5旭川236-2.881
6水戸234+0.862
7秋田233+1.304
8佐賀232+4.036
9山口231+10
10甲府230
11所沢230-3.766
12岐阜229+1.327
13西宮228+2.242
14立川228-2.146
15枚方228-4.603
16福井227+0.442
17今治226+0.444
18静岡225+2.273
19東京都区部225+0.446
20那覇224+3.226
21宇部224
22八王子224-3.03
23松本223+1.364
24小山223-5.106
25富山223-1.762
26姫路223-3.879
27大阪222+1.37
28佐世保222+2.304
29さいたま222-3.896
30相模原221+1.843
31松山221-9.796
32広島221+5.742
33岡山221-1.778
34奈良221-1.778
35函館221+2.315
36富士220
37福山219+1.86
38東大阪219-7.983
39府中219-3.097
40山形219
41名古屋219
42八戸219
43高知217-3.125
44豊橋217
45藤沢217
46福島217+0.93
47217
48松阪217
49札幌216-0.461
50前橋216+3.349
51伊丹216-2.262
52長崎215+2.381
53横浜215-1.376
54千葉215+0.467
55日立214-6.55
56仙台214
57鳥取213-2.294
58高松213-8.19
59長岡213+2.404
60川崎213+0.948
61大津213
62郡山212-1.852
63福岡212+1.435
64神戸212-0.469
65鹿児島211+8.205
66浜松210-1.869
67青森208-8.37
68新潟207+2.475
69京都207-3.271
70浦安206-3.286
71大分206-9.251
72206-5.505
73宮崎201-0.985
74和歌山201-2.899
75北九州196-2.488
76195
77金沢193
78熊谷187
79盛岡182-4.211
80熊本182+4
81宇都宮174-2.247
生理用ナプキン10個

詳細なデータとグラフ

生理用ナプキンの小売価格の相場と推移

2025年5月時点での生理用ナプキン10個あたりの全国平均価格は217.6円です。これは前年と比べて-0.592%の微減となっており、全体としては比較的安定した価格推移を示しています。

価格が最も高いのは川口(261円)で、次いで徳島(250円)、松江(248円)、長野・旭川(236円)と続いています。都市別に見ると、中小都市や地方都市において価格がやや高めの傾向がうかがえます。


都市別の傾向と特徴的な動き

高価格帯都市の特徴

川口・徳島・松江といった都市は、ドラッグストアなどの競争が限定的であり、大手チェーンが少ないエリアや地方流通コストの影響を受けやすい地域と考えられます。特に松江は前年比+12.73%、山口は+10%と、ここ1年で急激な価格上昇を見せています。

中間価格帯:全国平均に近い地域

水戸(234円)、秋田(233円)、佐賀(232円)などは、全国平均と大きな乖離はなく、標準的な価格ゾーンに位置しています。微増傾向で推移している都市もあり、市場の価格調整が反映されていることがうかがえます。

価格下落が見られる都市

長野(-4.839%)、旭川(-2.881%)など1部の都市では価格が下落しており、地元小売業の価格競争や販促の影響が考えられます。地域内で複数の小売事業者が並立している地域では、価格調整が早く行われやすい傾向があります。


価格の長期的な推移と変動の特徴

2013年からのデータを通して見ると、生理用ナプキンの価格は中長期的には緩やかな上昇傾向を続けてきましたが、2025年は例外的に平均でわずかな下落となっています。これは、

  • 原材料費の安定

  • 小売競争の強まり

  • プライベートブランド(PB)の浸透

といった要因によると考えられます。

ただし、個別都市では2桁台の上昇率(例:松江)が確認されており、地域格差の拡大が1部で進んでいることも示唆されています。


価格高騰・変動の要因分析

① 原材料費・為替の影響

生理用ナプキンには高吸収性ポリマーや不織布が使われ、これらの原材料価格は原油価格や為替レートの影響を受けやすいです。2022年~2024年の円安傾向が、価格上昇を引き起こす1因となりました。

② 物流費と地方配送コスト

地方都市(例:松江、山口など)では、都市規模に対して流通網が弱く、単位あたりの輸送コストが高騰しやすい傾向があります。これが都市間の価格差を生む要因の1つです。

③ 小売の業態・競争状況

都市によってはディスカウント系ドラッグストアが進出しておらず、選択肢の少ない地域では価格が高止まりする傾向が顕著です。1方、ネット通販利用が進んでいる地域では、逆に価格抑制の要因にもなります。


今後の見通しと社会的影響

生理用品は生活必需品でありながら、女性特有の支出として家計負担が偏在することから、価格の安定化は社会的にも注目されています。今後は、

  • 消費税非課税化の議論

  • 女性支援制度や無償提供の拡充

  • 脱プラ素材の導入による商品単価上昇

などが価格に影響を与える可能性があり、価格の先行きはやや不透明です。

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