2025年3月時点での歯ブラシ1本の全国平均価格は124.7円。那覇市が最も高く182円、佐賀市が最も安く87円となっている。特に岡山や鳥取、函館などでは前年比20%以上の急騰が見られ、都市による価格差が顕著。要因には物流費の増加、原材料価格の上昇、地方特有の購買構造などがある。本稿では長期的な価格動向、地域差、最近の値上がりの背景を章立てで詳述する。
歯磨き・眼鏡の医療・保険
歯ブラシの高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 那覇 | 鳥取 | 西宮 | 柏 | 川崎 | 函館 | 横浜 | 金沢 | 岡山 | 和歌山 |
最新値[円] | 124.7 | 182 | 152 | 152 | 152 | 152 | 152 | 148 | 147 | 146 | 146 |
平均比[%] | 100 | 146 | 121.9 | 121.9 | 121.9 | 121.9 | 121.9 | 118.7 | 117.9 | 117.1 | 117.1 |
前年月同比[%] | 11.16 | 0 | 25.62 | 13.43 | 0 | 15.15 | 25.62 | 7.246 | 16.67 | 33.94 | 12.31 |
歯ブラシの低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 佐賀 | 青森 | 大分 | 八戸 | 名古屋 | 小山 | 川口 | 日立 | 旭川 | 札幌 |
最新値[円] | 124.7 | 87 | 102 | 104 | 107 | 107 | 107 | 107 | 107 | 107 | 107 |
平均比[%] | 100 | 69.78 | 81.81 | 83.41 | 85.82 | 85.82 | 85.82 | 85.82 | 85.82 | 85.82 | 85.82 |
前年月同比[%] | 11.16 | 16 | 0 | 22.35 | 11.46 | 0 | 0 | -0.926 | 25.88 | 11.46 | 4.902 |
これまでの歯ブラシの推移


詳細なデータとグラフ
歯ブラシの現状と今後
歯ブラシの価格は、2010年にはおよそ100円前後で安定していたが、近年の物価全体の上昇に伴い緩やかな上昇傾向にある。特に2020年以降の原材料費高騰や輸送費の増加により、価格が上がりやすい構造となってきている。
2025年3月現在、平均価格は124.7円。15年で約25%の上昇にあたるが、上昇は一様ではなく、都市ごとにばらつきが目立っている。
都市別の価格の特徴と分布
価格が高い都市は、那覇(182円)、鳥取(152円)、西宮(152円)、柏・川崎・函館(各152円)など。これらの都市では地理的条件(離島・地方中核都市)や物流の効率性の違いが影響していると考えられる。
一方、価格が安い都市は、佐賀(87円)、青森(102円)、大分(104円)、八戸・旭川・名古屋など(107円)である。いずれも地方都市であり、地域密着型のディスカウントストアやドラッグストアの価格競争が価格抑制要因となっている可能性が高い。
前年比の上昇率から読み解く価格変動の実態
前年比で大きく上昇している都市には、岡山(+33.94%)、日立(+25.88%)、鳥取・函館(各+25.62%)などがあり、急激な価格変動が起こっている。これは一時的な仕入れコストの上昇や、卸価格の見直しによる影響の可能性がある。
一方、川口(-0.926%)のように微減した地域もあり、全体として価格が上昇する中でも一部で価格安定が見られる。
歯ブラシ価格上昇の主な要因
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原材料費の高騰:プラスチックやナイロンなどの原油由来素材の価格上昇。
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物流コストの増加:燃料費や人件費の上昇による配送コストの増加。
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地域内競争の弱さ:地方都市や離島では流通業者が限られ、価格競争が起きにくい。
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製品の多様化と高機能化:ヘッドの形状やグリップの改良、抗菌加工など、付加価値型商品が主流となりつつある。
今後の見通しと消費者への影響
今後も歯ブラシの価格は上昇傾向が続くと予想される。特に生活必需品として日常的に購入されるため、消費者の節約志向は強まり、100円以下の製品やまとめ買い商品の需要が高まる可能性がある。また、政府の物価対策や流通業界の工夫によって、価格の安定化が期待される。
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