小学校のPTA会費は全国平均で年間3,086円と比較的安定しているが、地域によって金額に大きな差がある。松江や那覇などでは6,000円超と高額な一方、函館や堺では1,000円以下。活動内容や地域文化、PTAのあり方の違いが価格に影響している。見直しや効率化が今後の課題。
学校会費の教育費
小学校・PTA会費の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 松江 | 那覇 | 徳島 | 宇都宮 | 鳥取 | 水戸 | 佐世保 | 松阪 | 大分 | 山口 |
最新値[円] | 3086 | 6984 | 5760 | 5032 | 4980 | 4960 | 4896 | 4600 | 4467 | 4400 | 4368 |
平均比[%] | 100 | 226.3 | 186.7 | 163.1 | 161.4 | 160.7 | 158.7 | 149.1 | 144.8 | 142.6 | 141.5 |
前年月同比[%] | -3.089 | -1.689 | -2.041 | -8.841 | -2.81 | 4.202 | 0 | 0 | -14.1 | -5.983 | 2.199 |
小学校・PTA会費の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 函館 | 堺 | 富士 | 神戸 | 浜松 | 所沢 | 八王子 | 札幌 | 藤沢 | 旭川 |
最新値[円] | 3086 | 802 | 850 | 1160 | 1270 | 1433 | 1567 | 1667 | 1696 | 1733 | 1827 |
平均比[%] | 100 | 25.99 | 27.54 | 37.59 | 41.15 | 46.44 | 50.78 | 54.02 | 54.96 | 56.16 | 59.2 |
前年月同比[%] | -3.089 | 9.116 | -5.556 | 0 | -5.576 | 13.1 | 0 | 13.63 | 0 | 0 | 0 |
これまでの小学校・PTA会費の推移


詳細なデータとグラフ
小学校・PTA会費の現状と今後
PTA(Parent-Teacher Association)会費は、保護者と教職員の連携による学校活動の支援を目的として徴収される費用であり、学校行事、施設整備、教材購入などに充てられています。任意加入が原則ですが、実質的には多くの保護者が支払っています。
平均金額と過去の推移
2025年3月時点での全国平均は年間3,086円です。2010年以降の長期的なデータを見ても、大きな上昇は見られず、微増や横ばいの傾向を保ってきました。これは物価や教育関連の支出全体が上昇傾向にある中で、PTA会費は比較的抑制されていることを意味します。
高額地域の特徴
最も高い松江市(6,984円)は、地域コミュニティとの連携や伝統的な学校行事の活発さが反映されています。那覇(5,760円)、徳島(5,032円)など地方都市に高額傾向が見られ、地域特有の教育文化やボランティア活動の広がりが一因と考えられます。
低額地域の傾向
一方で、函館(802円)、堺(850円)、神戸(1,270円)などの都市部では、PTA活動の効率化や電子化、外部委託などによりコスト削減が進んでいます。都市部ではPTAの簡素化を求める声が強く、保護者の負担軽減を意識した運営がなされていることがうかがえます。
最近の価格変動要因
前年比で見ると、松阪(-14.1%)、徳島(-8.841%)などで大きな減少が見られます。これはPTA活動の縮小や見直しによるもので、教員や保護者の多忙化に伴い、従来の活動を継続する余力が減ってきたことが背景です。一方、函館(+9.116%)、浜松(+13.1%)、八王子(+13.63%)などでは、コロナ禍後の活動再開や新たな支援物品の導入などが増加要因となっています。
今後の課題と展望
PTA会費の透明性や使途への疑問から、活動そのものを見直す動きも加速しています。デジタル化、外部支援、任意加入の徹底などを通じて、保護者の負担軽減と教育支援の両立を図る必要があります。
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