自動車バッテリーの全国平均価格は7474円ですが、地域差が大きく、札幌では16800円と非常に高額です。一方で金沢などでは4480円と安価で、価格のばらつきは気候や流通事情に起因します。多くの地域で価格は前年より下落しており、EV化や市場競争、在庫処分などが背景にあります。寒冷地では高性能品が求められる一方、都市部では価格競争が激しく低価格化が進んでいます。
自動車・交通の都市別小売価格
自動車バッテリー価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌 | 岐阜 | 松江 | 仙台 | 鳥取 | 長崎 | 福島 | 盛岡 | 熊本 | 新潟 |
最新値[円] | 7474 | 16800 | 9114 | 8654 | 8104 | 7980 | 7980 | 7980 | 7980 | 7980 | 7980 |
平均比[%] | 100 | 224.8 | 121.9 | 115.8 | 108.4 | 106.8 | 106.8 | 106.8 | 106.8 | 106.8 | 106.8 |
前年月同比[%] | -8.967 | -5.618 | 0.785 | -4.523 | -7.678 | -9.318 | -16.88 | -13.26 | -9.318 | -13.26 | -27.82 |
自動車バッテリー価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 金沢 | 那覇 | さいたま | 福岡 | 千葉 | 京都 | 宮崎 | 松山 | 水戸 | 甲府 |
最新値[円] | 7474 | 4480 | 4880 | 4980 | 4980 | 5779 | 6480 | 6480 | 6480 | 6480 | 6480 |
平均比[%] | 100 | 59.94 | 65.3 | 66.63 | 66.63 | 77.33 | 86.71 | 86.71 | 86.71 | 86.71 | 86.71 |
前年月同比[%] | -8.967 | 0 | 0 | -33.06 | 0 | -28.56 | 0 | -11.11 | -5.951 | -29.57 | -11.11 |
これまでの車関連の推移


詳細なデータとグラフ
自動車バッテリーの現状と今後
自動車の安定稼働に欠かせない「自動車バッテリー」は、近年の物価動向の中でも地域差が際立つ製品の一つです。本章では、2010年から2025年3月までの小売価格の変遷をもとに、都市ごとの価格差や背景要因を分析します。
全国平均とその推移
最新(2025年3月)の全国平均は7474円で、過去の推移をみても2020年代初頭まではゆるやかな上昇傾向が見られました。しかし2024年後半から2025年初頭にかけて、原材料価格の安定や需要の一服により、一部地域では大幅な値下がりが確認されています。
高価格地域の特徴
札幌は1個あたり16800円と圧倒的に高く、次いで岐阜(9114円)、松江(8654円)などが続きます。寒冷地の札幌では、始動性や耐寒性に優れた高性能バッテリーの需要が高く、価格を押し上げる要因となっています。また、地方では販売ルートが限定されており、価格競争が起きにくい点も影響しています。
低価格地域の特徴
金沢(4480円)、那覇(4880円)、さいたま(4980円)などが比較的安価な地域として挙げられます。都市部ではカー用品店や量販店の競争が激しく、価格が抑えられる傾向があります。また、気候が温暖な地域ではバッテリー性能に極端な耐寒性が求められず、標準品で足りることもコストに反映されています。
価格下落とその要因
前年同期比での下落幅が大きい都市として、新潟(-27.82%)、水戸(-29.57%)、さいたま(-33.06%)などが挙げられます。これらの地域では在庫過多や小売側の値下げ競争の影響に加え、EV(電気自動車)への移行に伴う需要の変化も影響していると考えられます。
問題点と今後の展望
価格変動が大きいことは、消費者にとっては購入時期の判断が難しい要素です。また、寒冷地と温暖地での機能要求の差が価格にも強く現れるため、「標準価格」の設定が難しく、ユーザーの情報格差を広げる一因となっています。今後はリサイクルや再生バッテリーの市場拡大、EV化の進展が価格に与える影響が注目されます。
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