2025年4月のゴルフプレー料金の全国平均は0.553万円(5,530円)。東京都区部では1.53万円と最も高く、福島などでは0.153万円と大きな地域差がある。観光需要や都市部の地価高騰が価格を押し上げる一方、地方では価格競争が激化。今後は料金だけでなく「体験の価値」が問われる。
エンタメの都市別小売価格
ゴルフプレー料金価格の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 東京都区部 | 横浜 | 大阪 | さいたま | 那覇 | 京都 | 名古屋 | 松山 | 岐阜 | 神戸 |
最新値[万円] | 0.553 | 1.53 | 1.387 | 1.327 | 1.321 | 1.097 | 1 | 0.813 | 0.811 | 0.796 | 0.795 |
平均比[%] | 100 | 276.5 | 250.7 | 239.9 | 238.8 | 198.3 | 180.8 | 147 | 146.6 | 143.9 | 143.7 |
前年月同比[%] | -1.234 | +2.754 | +2.836 | -10.83 | +11.97 | +1.249 | -2.262 |
ゴルフプレー料金価格の低い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 福島 | 鹿児島 | 宇都宮 | 山形 | 佐賀 | 福井 | 新潟 | 岡山 | 広島 | 和歌山 |
最新値[万円] | 0.553 | 0.153 | 0.2 | 0.205 | 0.209 | 0.231 | 0.234 | 0.25 | 0.255 | 0.271 | 0.288 |
平均比[%] | 100 | 27.71 | 36.12 | 36.97 | 37.69 | 41.78 | 42.28 | 45.1 | 46.01 | 49.06 | 52.05 |
前年月同比[%] | -1.234 | +12.12 | -36.08 | -28.24 | -7.623 | -10.34 |
これまでの趣味の推移


詳細なデータとグラフ
ゴルフプレー料金の現状と今後
ゴルフは長らく中高年層に人気のレジャーとして定着していますが、近年は若年層向けのライトなプレースタイルや企業イベントの復活により、再び注目されています。その中で、プレー料金は「3加障壁の高さ」に直結するため、料金動向はゴルフ人口や地域別の人気に影響を与える重要な指標となります。
全国平均と長期的な価格の推移
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2025年4月時点の全国平均価格:0.553万円(5,530円)
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2010年代前半は減少傾向(人口減少と娯楽多様化)
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2020年代中盤からはコロナ明けのレジャー回帰やインバウンド需要の回復により1部地域で上昇傾向
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ゴルフ場の維持管理費や人件費上昇も価格に反映されている
高価格地域の傾向と背景
上位地域ランキング
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東京都区部:1.53万円
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横浜:1.387万円、大阪:1.327万円、さいたま:1.321万円、那覇:1.097万円
特徴と要因
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都市部ではプレー環境確保にコストがかかる(用地・交通・人件費)
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富裕層向けや法人会員制を維持するゴルフ場が多く、高級志向
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東京都区部や大阪では前年同期比で+2.7〜2.8%の上昇と、需要に裏打ちされた安定成長
注目の那覇市(+11.97%)
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観光回復によるインバウンド向け需要
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海外観光客向けの「体験型ゴルフ」商品が人気で単価上昇
低価格地域の実情と価格低迷の要因
下位地域ランキング
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福島:0.153万円(1,530円)
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鹿児島:0.2万円、宇都宮:0.205万円、山形:0.209万円、佐賀:0.231万円
地域特性と需要
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ゴルフ場が比較的多く土地コストが安いため、低料金を実現
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地元利用者中心で価格競争が発生
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シニア層の利用が中心で平日割引が多く、単価が抑えられる傾向
価格の急落地域
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山形(-36.08%)、新潟(-28.24%)など、需要低迷か過剰な値下げ競争が疑われる
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コロナ後の利用回復が弱く、稼働率確保のため料金を大幅に引き下げた可能性
価格変動の背景と要因分析
ゴルフ場の経営課題
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少子高齢化によるプレーヤー人口の減少
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維持管理費(芝生管理・設備投資)の高騰
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アルバイト人材不足による運営コスト増加
地域間格差の構造
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地方のゴルフ場は、料金を下げなければ集客が困難な構造
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都市部は土地の希少性とサービス品質の維持により高価格を維持
観光とプレー料金
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那覇・京都など観光都市では、外国人旅行者の増加がプレー料金に反映
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英語対応スタッフやレンタルクラブの充実など、観光対応コストも含まれる
都市別プレー料金の特徴と比較
地域 | 料金(万円) | 前年比 | 特徴 |
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東京都区部 | 1.53 | +2.754% | 高級志向・法人需要中心 |
大阪 | 1.327 | +2.836% | 中堅層もカバーする広範な需要 |
那覇 | 1.097 | +11.97% | 観光客向け価格上昇 |
宇都宮 | 0.205 | +12.12% | 価格競争も前年から持ち直し |
山形 | 0.209 | -36.08% | 急激な価格下落に懸念 |
今後の展望と課題
2極化と「地元 vs. 観光」の構造
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地元住民向けの格安プレーと、観光・インバウンド向けの高単価プレーが並存
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地域差は縮小よりも「差別化」に向かう傾向
テクノロジー活用と収益戦略
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予約サイトやアプリによる価格最適化が今後主流に
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動的価格設定(ダイナミックプライシング)導入も1部進行中
持続可能なゴルフ場運営への模索
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若年層獲得やSDGs視点での経営戦略が重要
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イベント・初心者パック・ファミリー層の呼び込みがカギに
まとめ ― 価格だけでない「価値」を問われる時代へ
2025年のゴルフプレー料金は平均5,530円でありながら、都市部と地方で10倍の価格差が存在。都市部は設備・接遇・立地への対価、地方は集客のための値下げという構図が鮮明です。今後は「料金の安さ」だけでなく、地域の特色や体験の質を含めた価値創造が求められます。
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