ビデオソフトレンタル価格の動向と地域別特徴を徹底解説

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2025年3月のビデオソフトレンタルの全国平均価格は135.8円。広島や甲府、新潟では200円超と高価格だが、松山や千葉などでは100円前後で推移している。価格の地域差は、店舗数、運営体制、顧客層に起因。今後はさらなる二極化が予想される。

エンタメの都市別小売価格

ビデオソフトレンタル価格の高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 広島 甲府 新潟 和歌山 横浜 東京都区部 仙台 長野 富山 那覇
最新値[円] 135.8 285 220 211 204 196 182 179 172 160 154
平均比[%] 100 209.9 162 155.4 150.3 144.4 134.1 131.8 126.7 117.8 113.4
前年月同比[%] -0.359 7.547 0 0 3.553 -9.677 -6.186 0 0 0 2.667

ビデオソフトレンタル価格の低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 松山 千葉 さいたま 佐賀 大分 宇都宮 宮崎 岐阜 松江
最新値[円] 135.8 103 105 110 110 110 110 110 110 110 110
平均比[%] 100 75.87 77.34 81.02 81.02 81.02 81.02 81.02 81.02 81.02 81.02
前年月同比[%] -0.359 -2.83 9.375 -32.52 -10.57 0 0 0 0 0 0

 

これまでのゲーム・ソフトの推移

ビデオソフトレンタルの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

ビデオソフトレンタルの現状と今後

ビデオソフトのレンタルは、2000年代にピークを迎えた後、ストリーミングサービスの拡大により縮小傾向にあります。2025年3月時点での全国平均価格は135.8円と、物価上昇が進む中でも比較的低価格を維持しています。本章では、2010年からの価格推移とともに、都市ごとの価格差や上昇要因を詳述します。


全国平均の推移と業界構造の変化

2010年代には1本あたり150〜200円が標準価格でしたが、サブスクリプションサービス(Netflix、Amazon Primeなど)の台頭によりレンタル店の数が減少。競争激化や客離れによって、各地で価格調整が進められ、全国平均はやや下落傾向にあります。現在の135.8円という平均は、その背景をよく反映しています。


高価格地域の特徴 ― 広島・甲府・新潟など

レンタル価格が高い地域は、広島(285円)甲府(220円)、新潟(211円)などが上位です。これらの都市では、地場チェーンの独占的存在や小規模店舗の運営維持に伴うコスト転嫁が影響していると考えられます。

広島は前年同期比で+7.55%の上昇。レンタルの価格を維持するための「プレミアムサービス化」(延長期間の拡充やパッケージ改良)も背景にある可能性があります。


低価格地域の実態 ― 松山・千葉・さいたまなど

最も安価な地域は松山(103円)をはじめ、千葉(105円)、さいたま・佐賀・宇都宮・宮崎・岐阜など(110円)が並びます。特に100円を割るセール価格が定着している地域では、大型店舗による価格競争が依然として激しい状況です。

ただし、さいたまでは前年比で-32.52%という大幅な下落が確認され、価格を下げることで需要を維持しようとする戦略が透けて見えます。一方で千葉は+9.38%と逆の動きを見せており、価格調整は地域ごとに大きく異なります。


価格変動の要因 ― ストリーミングの影響と地域間格差

レンタルビデオ市場は縮小の一途をたどっており、サービス継続には価格戦略の再構築が不可欠です。価格が高い地域では、設備維持費や人件費の上昇、顧客単価の向上を狙った施策がとられています。

一方、低価格地域では、店舗間競争が続いているほか、学生や単身者向け需要の取り込みを意識した「廉価戦略」が中心です。ストリーミングとの併用消費層(週末だけ物理レンタルを使う層)もあり、その地域特性が価格に大きく反映されています。


今後の見通しとレンタル文化の行方

今後は、従来型レンタルの役割がますます限定的になる中で、「高付加価値型レンタル」(旧作まとめ借り、アニメ全巻など)のニッチ需要を掘り起こす必要があります。価格は都市ごとにさらに二極化し、「100円未満で維持する都市」と「高価格維持で独自路線を行く都市」との差がより明確になるでしょう。

 

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