2025年3月の整髪料1個80gの平均価格は776.6円で、姫路や大津など地方都市での価格上昇が顕著です。上昇の背景には原材料費や輸送費の高騰、ブランド再編、機能性製品の普及があり、逆に佐賀や宮崎など一部地域では需要減少により価格が下落しています。
衣類・美容の都市別小売価格
整髪料価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 姫路 | 大津 | 高松 | 函館 | 福井 | 甲府 | 熊本 | 八戸 | 豊橋 | 府中 |
最新値[円] | 776.6 | 857 | 842 | 834 | 833 | 830 | 825 | 823 | 822 | 819 | 819 |
平均比[%] | 100 | 110.4 | 108.4 | 107.4 | 107.3 | 106.9 | 106.2 | 106 | 105.9 | 105.5 | 105.5 |
前年月同比[%] | 9.443 | 33.07 | 11.23 | 8.735 | 12.26 | 9.788 | 8.41 | 13.99 | 11.99 | 0 | 7.059 |
整髪料価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 佐賀 | 日立 | 富士 | 宮崎 | 水戸 | 今治 | 千葉 | 宇都宮 | 小山 | 福島 |
最新値[円] | 776.6 | 623 | 666 | 678 | 688 | 689 | 711 | 726 | 727 | 727 | 730 |
平均比[%] | 100 | 80.23 | 85.76 | 87.31 | 88.6 | 88.73 | 91.56 | 93.49 | 93.62 | 93.62 | 94 |
前年月同比[%] | 9.443 | -11.38 | 11.19 | 2.883 | -10.18 | 6.327 | 8.55 | 4.31 | 4.906 | 3.121 | 8.793 |
これまでのヘア関連の推移


詳細なデータとグラフ
整髪料の現状と今後
2025年3月時点における整髪料(1個80g)の全国平均小売価格は776.6円で、過去10年以上のデータと比較しても明確な上昇トレンドが見られます。
過去からの推移:
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2010年代前半:600〜650円前後で安定
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2015年〜2019年:徐々に700円台へ
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2020年以降:新型コロナによる外出自粛で一時需要低下も、2023年以降は再び上昇基調
上昇要因:
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原材料(ワックス成分、ポリマー類など)の高騰
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パッケージ資材費の増加
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為替変動(円安)による輸入コスト増
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「無香料」「マット仕上げ」「自然派」など機能性商品の普及による平均単価の引き上げ
価格が高い都市の特徴と要因
価格が高かった都市トップ10は以下の通りです:
都市 | 価格(円) | 前年同期比 |
---|---|---|
姫路 | 857円 | +33.07% |
大津 | 842円 | +11.23% |
高松 | 834円 | +8.74% |
函館 | 833円 | +12.26% |
福井 | 830円 | +9.79% |
甲府 | 825円 | +8.41% |
熊本 | 823円 | +13.99% |
八戸 | 822円 | +11.99% |
豊橋 | 819円 | ― |
府中 | 819円 | +7.06% |
特徴と背景:
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地方都市での高単価製品の主流化(種類が限られ選択肢が少ないため)
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購買層が30代以上の男性中心で、ブランド志向が強い
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交通や物流コストの影響を受けやすい地域性
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特に姫路は前年比+33.07%と急騰。ブランド変更やPB商品の撤退による実質値上げの可能性あり。
価格が低い都市の傾向と理由
価格が安かった都市トップ10は以下の通りです:
都市 | 価格(円) | 前年同期比 |
---|---|---|
佐賀 | 623円 | -11.38% |
日立 | 666円 | +11.19% |
富士 | 678円 | +2.88% |
宮崎 | 688円 | -10.18% |
水戸 | 689円 | +6.33% |
今治 | 711円 | +8.55% |
千葉 | 726円 | +4.31% |
宇都宮 | 727円 | +4.91% |
小山 | 727円 | +3.12% |
福島 | 730円 | +8.79% |
特徴と背景:
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ディスカウント志向が強く、PB(プライベートブランド)商品が充実
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ドラッグストアや量販店が多く競争が激しい
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男性用化粧品需要が比較的限定的な地域もあり、在庫処分や値下げが頻発
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特に佐賀や宮崎では前年比で2桁のマイナス。需要減少や一時的な販売戦略の影響が考えられます。
整髪料価格の上昇と消費行動の変化
消費者側の変化:
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コロナ禍後の「人と会う機会の増加」により再び整髪料需要が回復
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自然派やナチュラル仕上げ、香り控えめなど“個性”より“清潔感”重視の傾向
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女性や若者の利用も増え、ユニセックス製品が増加中
メーカー側の戦略:
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少容量化(内容量そのまま→価格据え置きに見せかけた実質値上げ)
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ブランドリニューアルに伴う価格帯の格上げ
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外国製ブランドの浸透による高価格化(特に都市部)
今後の展望と課題
主な課題:
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価格上昇が購買頻度を下げる恐れ(特に若年層)
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ドラッグストアとECサイト間の価格差による店舗離れ
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都市部と地方間での選択肢の格差拡大
今後の展望:
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詰め替え可能な製品やサステナブル製品の登場
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AI・アプリ連携による髪質に合わせたパーソナライズ商品の登場
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価格競争ではなく“効果・成分・香り”重視へのシフト
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