カット代の地域差と値上がり要因を徹底分析【2025年最新版】

ヘア関連



日本のカット代は2016年以降、全国平均で上昇傾向にあり、2025年3月時点で3,765円となっています。都市別では熊本や宇都宮、新潟など地方中核都市で高額化が進む一方、那覇や宮崎などでは安価ながら急な上昇が見られます。人手不足や物価高騰が背景にあり、地域によって価格変動の傾向が異なっています。

衣類・美容の都市別小売価格

カット代価格の高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 熊本 宇都宮 新潟 大津 千葉 福井 高知 岐阜 富山 横浜
最新値[円] 3765 4812 4730 4683 4450 4429 4390 4373 4338 4335 4326
平均比[%] 100 127.8 125.6 124.4 118.2 117.6 116.6 116.2 115.2 115.1 114.9
前年月同比[%] 0.758 5.875 3.433 1.871 2.299 0 4.524 1.274 0 0.58 1.597

カット代価格の低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 那覇 宮崎 長崎 青森 甲府 山口 秋田 大阪 鳥取 徳島
最新値[円] 3765 2575 2963 2980 3065 3066 3068 3135 3148 3150 3165
平均比[%] 100 68.4 78.7 79.16 81.41 81.44 81.49 83.27 83.62 83.67 84.07
前年月同比[%] 0.758 7.292 11.39 0 0 0.822 -2.603 0 -10.42 -5.97 0

 

これまでのヘア関連の推移

カット代の小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

カット代の現状と今後

2016年以降、日本のヘアカット代は緩やかな上昇傾向にあります。これは、理美容業界における人手不足、最低賃金の上昇、原材料費(カラー剤やシャンプー等)の高騰といった構造的なコスト増加が背景にあります。2025年3月時点での全国平均は3,765円となっており、2016年初頭の水準から比べると、全国的に数百円程度の上昇が確認されています。

都市別にみたカット代の地域差

カット代は地域により大きく異なります。直近のデータで最も高いのは熊本市(4,812円)、次いで宇都宮(4,730円)、新潟(4,683円)など地方中核都市が上位に入っています。これは、高齢化による個人経営の縮小や、都市部での人件費上昇の影響を強く受けているためと考えられます。

一方、最も安い地域は那覇市(2,575円)、宮崎(2,963円)など南九州や沖縄地方が中心です。これらの地域では人件費が比較的安価であり、また競争も激しいため価格が抑えられていると推察されます。

価格上昇率から見る地域特性と課題

上昇率で注目すべきは、最安の那覇が前年比+7.292%、宮崎が+11.39%と高い伸びを示している点です。これは原材料費や電気代など固定費の上昇が急激に影響した結果とみられます。

一方、大阪(-10.42%)や鳥取(-5.97%)ではむしろ値下がりが見られ、特に大阪は競争激化や値下げによる集客戦略が裏目に出て、全体の単価を押し下げている可能性があります。

価格の高い熊本(+5.875%)、福井(+4.524%)などは、少子高齢化や人口減少によって供給側の人材が減少し、持続可能な運営のために値上げせざるを得ない状況がうかがえます。

カット代上昇の背景にある構造的課題

価格上昇の要因は以下の通りです。

  • 人件費の上昇:美容師の待遇改善が求められ、最低賃金の上昇も追い風になっています。

  • 人手不足:若年層の理美容師志望者減少により、サロン側が待遇改善と価格転嫁を進める必要がある。

  • 材料費の高騰:カラー剤やトリートメント製品などが円安や物流コスト増の影響を受けています。

  • 設備維持費:光熱費やテナント料の上昇も店舗運営コストを圧迫しています。

これらを受け、全国的に「安売り」ではなく「高単価・高サービス」を目指すサロンが増加傾向にあります。

 

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