2025年4月時点での日本の化粧クリーム(50g)平均価格は748.8円。札幌は1518円と高価格で、福井や長野も高めに推移。盛岡や秋田、さいたまなどは600〜700円台で低価格。前年同期比では高松や熊本で10%以上の価格上昇、一方京都などで大幅な価格下落も。物流コストや原材料高騰が価格差の主因であり、今後は地域間の価格差縮小と消費者ニーズ対応が課題。
衣類・美容の都市別小売価格
化粧クリーム価格の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌 | 福井 | 大津 | 長野 | 富山 | 高松 | 熊本 | 横浜 | 宇都宮 | 和歌山 |
最新値[円] | 748.8 | 1518 | 880 | 880 | 812 | 808 | 792 | 792 | 792 | 792 | 792 |
平均比[%] | 100 | 202.7 | 117.5 | 117.5 | 108.4 | 107.9 | 105.8 | 105.8 | 105.8 | 105.8 | 105.8 |
前年月同比[%] | +0.793 | +4.639 | +4.528 | +14.95 | +10.77 | +3.937 | +8.049 | +3.801 |
化粧クリーム価格の低い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 盛岡 | 秋田 | 山形 | 青森 | 大分 | さいたま | 奈良 | 京都 | 千葉 | 仙台 |
最新値[円] | 748.8 | 639 | 653 | 660 | 660 | 675 | 680 | 680 | 689 | 689 | 691 |
平均比[%] | 100 | 85.33 | 87.2 | 88.14 | 88.14 | 90.14 | 90.81 | 90.81 | 92.01 | 92.01 | 92.28 |
前年月同比[%] | +0.793 | +2.733 | -1.805 | -1.493 | +2.326 | -1.026 | -1.734 | +1.19 | -7.888 | +0.145 | +6.308 |
これまでの化粧品の推移


詳細なデータとグラフ
化粧クリームの現状と今後
2025年4月時点の化粧クリーム1個(50g)の平均小売価格は748.8円であり、2017年3月以降の約8年間のデータを用いて地域別価格動向を分析します。札幌が突出して高価格(1518円)である1方、盛岡や秋田など東北地方を中心とした地域では600円台から700円台と比較的低価格で推移しています。前年同期比では地域によって増減が見られ、全体として価格のばらつきが目立ちます。
価格帯と地域差の現状
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高価格地域の特徴札幌の1518円は平均の約2倍で、福井や大津、長野、富山といった北陸・信越・北海道エリアが比較的高価格帯に位置しています。長野の前年比+4.639%、富山+4.528%、高松+14.95%、熊本+10.77%といった増加率からもわかるように、これらの地域は価格上昇が顕著です。主な要因は、原材料費や物流費の上昇、そして都市特有の需要増加が考えられます。
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低価格地域の特徴盛岡(639円)、秋田(653円)、山形(660円)、青森(660円)などの東北地方や大分(675円)、さいたま(680円)、奈良(680円)などは低価格帯に分類されます。これらの地域では京都の前年比-7.888%の大幅な価格下落を筆頭に、秋田や山形、大分、さいたまでマイナス成長が観測されており、価格競争や販促キャンペーンの影響が見られます。
価格動向の背景と要因分析
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原材料・物流コストの影響近年の原材料価格高騰や円安傾向により、化粧品の製造コストは上昇しています。特に北海道や北陸、9州の1部では物流距離が長いため、運搬費用が価格に反映されやすいです。これが札幌の高価格や高松、熊本での大幅な上昇率に影響しています。
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消費者需要と競争環境大都市圏や人口密集地域では競争が激しく、割引やセールが価格を押し下げる要因となることが多いです。1方で地方都市や観光地などでは需要が限られるため価格維持や上昇傾向となる傾向があります。
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製品の多様化と価格戦略保湿効果や美白効果などの機能性に応じて化粧クリームの商品ラインナップが多様化し、高価格帯商品の比率が増加傾向にあります。これに伴い地域によっては価格が高騰する場合もあります。
都市別特徴と今後の課題
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地域間の価格格差解消の可能性ネット通販の普及により、地域間の価格差は徐々に縮小される可能性があります。しかし、現状では流通コストや消費者層の違いが価格差の根強い要因です。
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持続可能な価格形成の重要性物価上昇局面においても消費者に支持される価格帯を維持しつつ、品質向上や差別化を図ることが企業の課題です。特に地方都市での購買力低下にどう対応するかが問われています。
まとめ
日本の化粧クリーム小売価格は地域ごとに大きな差があり、札幌が突出した高価格帯を示す1方、東北地方を中心に低価格傾向が続いています。原材料高騰や物流コスト、競争環境が価格形成に大きく影響し、今後は価格の安定化と多様化する消費者ニーズのバランスが求められます。
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