化粧水の平均価格は1,263円に上昇|名古屋で6.5%下落の理由とは?

化粧品



2025年3月の化粧水の平均価格は1,263円で、過去10年間で100円以上の上昇を記録。津や熊本では価格が上昇傾向にあり、名古屋では6.557%の下落が見られるなど、都市ごとの差が浮き彫りとなっています。背景には原材料費や高機能化、流通戦略の変化があり、今後はサブスクや詰め替え需要の拡大も注目されます。

衣類・美容の都市別小売価格

化粧水価格の高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 川口 岡山 佐世保 郡山 那覇 豊橋 西宮 熊本 府中
最新値[円] 1263 1320 1320 1320 1320 1298 1298 1298 1298 1298 1298
平均比[%] 100 104.5 104.5 104.5 104.5 102.8 102.8 102.8 102.8 102.8 102.8
前年月同比[%] 0.0147 1.695 0 -2.727 0 0 0 0 0 3.509 -1.667

化粧水価格の低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 京都 今治 仙台 八戸 八王子 函館 前橋 北九州 千葉 名古屋
最新値[円] 1263 1254 1254 1254 1254 1254 1254 1254 1254 1254 1254
平均比[%] 100 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32 99.32
前年月同比[%] 0.0147 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -6.557

 

これまでの化粧品の推移

化粧水の小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

化粧水の現状と今後

2016年1月から2025年3月までのデータに基づくと、化粧水の全国平均価格は2025年3月時点で1,263円となっています。2016年当初の価格は1,100円前後と推定され、約10年で100円超の上昇が見られます。

この価格上昇の背景には、以下の要因が影響しています:

  • 原材料費の高騰(ヒアルロン酸、植物エキスなど)

  • 消費者の高機能志向(美白、エイジングケアなど)

  • 容器やパッケージの品質向上

  • 円安や輸入コストの上昇

価格上昇のトレンドは乳液などの他スキンケア製品とも共通していますが、化粧水は特に「使用頻度の高さ」により値上げが家計に与える影響が大きく、生活者の注目度も高まっています。

 都市別価格:高価格帯と低価格帯の特徴

高価格帯(上位10都市)

都市名 価格 前年同期比
1,320円 +1.695%
川口 1,320円
岡山 1,320円 -2.727%
佐世保 1,320円
郡山 1,298円
那覇 1,298円
豊橋 1,298円
西宮 1,298円
熊本 1,298円 +3.509%
府中 1,298円 -1.667%

これらの都市では、地元における化粧品ブランドの流通形態や、高品質志向の消費傾向が価格に反映されています。特に熊本の3.5%上昇は全国でも目立つ伸びで、観光業の回復や外出機会の増加が需要を押し上げた可能性があります。

低価格帯(下位10都市)

都市名 価格 前年同期比
京都 1,254円
今治 1,254円
仙台 1,254円
八戸 1,254円
八王子 1,254円
函館 1,254円
前橋 1,254円
北九州 1,254円
千葉 1,254円
名古屋 1,254円 -6.557%

名古屋での6.557%の下落は、全国平均を大きく下回る動きで注目されます。流通経路の多様化や、旧製品の値引き販売、ECサイトの競争激化などが主因と考えられます。

 価格変動の背景にある社会的・経済的要因

原材料と製造コストの変化

近年、スキンケア製品に使用される自然由来成分の需要が高まり、原材料価格が上昇。これにより、コストが製品価格に反映されやすくなりました。

地域別所得と購買傾向

都市部や観光地では、高付加価値商品が選ばれやすい一方で、地方では価格重視の傾向が見られます。ただし、津や川口などの高価格地域は「地域差」よりも流通形態の集中化が関与している可能性があります。

流通と販売戦略の変化

大手ドラッグストアやECモールの全国展開により、「価格の底上げ」と「価格の均一化」が同時に進行。競争によって一部地域では極端な値引きも発生しており、それが都市ごとの価格差を生む要因となっています。

 今後の化粧水市場の展望と課題

今後の化粧水市場には以下のような変化が予想されます:

  • サブスクリプション型の普及:一定量を定期配送するモデルで、単価は安定しつつ顧客の囲い込みが進む。

  • 詰め替えパウチの拡大:エコとコストダウンの両立により、価格抑制効果が期待される。

  • ジェンダーフリー化粧水の登場:男性やノンバイナリー向けの製品が広がり、価格帯の多様化が加速。

  • 地方メーカーの巻き返し:価格競争に加えて「地産地消」ブランドの台頭が期待される。

一方で課題としては、価格と品質のバランスの悪化や、ブランド力による価格の過剰上乗せといった問題も指摘されています。

 

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