ランジェリー小売価格は、2025年3月時点で全国平均1,961円と低下傾向にあります。特に津や長野などでは前年比-70%以上の下落が見られ、富山や静岡など高価格帯都市でも大幅減少が目立ちます。量販店の台頭や需要変化、コスト圧縮が主な要因であり、今後は価格と品質の両立が重要な課題となるでしょう。
衣類・美容の都市別小売価格
ランジェリー価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 富山 | 静岡 | 山形 | 宮崎 | 千葉 | 札幌 | 那覇 | 盛岡 | 大分 | 佐賀 |
最新値[円] | 1961 | 2223 | 2219 | 2215 | 2215 | 2181 | 2178 | 2153 | 2149 | 2149 | 2149 |
平均比[%] | 100 | 113.4 | 113.2 | 113 | 113 | 111.2 | 111.1 | 109.8 | 109.6 | 109.6 | 109.6 |
前年月同比[%] | -68.14 | -58.47 | -61.46 | -69.95 | -64.04 | -60.55 | -61.18 | -69.1 | -64.9 | -64.9 | -64.8 |
ランジェリー価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 津 | 長野 | 松江 | 宇都宮 | 水戸 | 広島 | 松山 | 高松 | 大阪 | 横浜 |
最新値[円] | 1961 | 1298 | 1386 | 1448 | 1709 | 1745 | 1794 | 1811 | 1816 | 1818 | 1819 |
平均比[%] | 100 | 66.2 | 70.69 | 73.85 | 87.16 | 88.99 | 91.49 | 92.36 | 92.62 | 92.72 | 92.77 |
前年月同比[%] | -68.14 | -84.47 | -78.2 | -70.75 | -75.47 | -71.67 | -68.33 | -72.25 | -70.34 | -73.45 | -69.26 |
これまでの女性用下着の推移


詳細なデータとグラフ
ランジェリーの現状と今後
2012年から2025年にかけて、日本のランジェリー(一般的にはブラジャーとショーツを含む下着類を指す)小売価格は、緩やかな変動を繰り返してきました。最新2025年3月時点での全国平均価格は1,961円。かつてと比較してやや低下傾向にあり、特に最近のデータでは前年同期比で全国的に大幅な価格下落が見られます。この動きは、他の衣料品と比較しても特異であり、注目すべき現象です。
都市別価格とその特徴
高価格帯都市
富山(2,223円)、静岡(2,219円)、山形(2,215円)、宮崎(2,215円)などが上位に位置しています。しかし、これらの都市でも前年比で50〜70%もの価格減少が確認されました。特に山形(-69.95%)、宮崎(-64.04%)は著しい下落幅を記録しており、かつての高価格帯が維持できていない状況が浮き彫りになっています。
低価格帯都市
一方、津(1,298円)、長野(1,386円)、松江(1,448円)などは特に低価格です。津は前年比で-84.47%という極めて大きな下落を示し、実質的に販売単価が大幅に縮小しています。地方都市では特に「価格重視」「必要最低限」という消費行動が進んでいることがわかります。
最近の価格下落要因
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量販店・ファストファッションの台頭下着類も安価な大量生産品が主流になり、単価引き下げ圧力が強まっています。
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需要の変化(コロナ禍以降)リモートワーク普及による「自宅用・簡易下着」の需要が増え、高機能・高価格ランジェリーのニーズが減少しました。
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メーカー側のコスト圧縮市場縮小に対応するため、製品の簡素化や仕様変更によって価格を抑える戦略が取られています。
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円安と価格転嫁の抑制一般消費者の生活防衛意識が強まり、メーカーも価格転嫁に慎重にならざるを得ず、販売単価が抑えられました。
今後の展望と課題
ランジェリー市場は今後も低価格志向が続く可能性があります。しかし一方で、若い世代を中心に「デザイン性」「サステナビリティ(持続可能性)」を重視する声も高まっています。安さだけでなく、素材やデザインにこだわった商品ラインナップを展開できるかが、各ブランドの生き残りに直結するでしょう。また、地方都市では「低価格+快適性」の両立がますます求められる局面を迎えると見られます。
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