2025年3月時点の男性用スポーツシャツ全国平均価格は3870円。新潟、富山、高知などでは高機能・高付加価値型製品が主流で高価格帯を形成。一方、宮崎や松江などでは価格競争の影響で低価格が目立つ。福岡では前年比70%超の急騰が観察され、円安や素材高騰、健康志向の高まりが価格変動要因となっている。市場は高付加価値化と低価格化の二極化が進展中。
衣類・美容の都市別小売価格
スポーツシャツ価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 新潟 | 富山 | 高知 | 高松 | 金沢 | 福岡 | さいたま | 名古屋 | 徳島 | 京都 |
最新値[円] | 3870 | 6600 | 6600 | 6563 | 6563 | 5823 | 5687 | 4939 | 4717 | 4686 | 4664 |
平均比[%] | 100 | 170.6 | 170.6 | 169.6 | 169.6 | 150.5 | 147 | 127.6 | 121.9 | 121.1 | 120.5 |
前年月同比[%] | 3.65 | 0 | 0 | 0 | 28.03 | -10.79 | 70.58 | 15.21 | 24.1 | -7.263 | 11.53 |
スポーツシャツ価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 宮崎 | 松江 | 広島 | 青森 | 札幌 | 鹿児島 | 岡山 | 津 | 甲府 | 盛岡 |
最新値[円] | 3870 | 1929 | 1962 | 2162 | 2374 | 2453 | 2735 | 2743 | 2809 | 2809 | 2813 |
平均比[%] | 100 | 49.85 | 50.7 | 55.87 | 61.35 | 63.39 | 70.68 | 70.89 | 72.59 | 72.59 | 72.7 |
前年月同比[%] | 3.65 | -17.28 | -11.98 | 8.262 | -27.73 | -17.63 | -11.83 | -4.823 | -2.668 | 11.34 | -4.934 |
これまでの男性服の推移


詳細なデータとグラフ
スポーツシャツの現状と今後
スポーツシャツは、カジュアルウェアとスポーツウェアの両方で重要なアイテムです。本稿では、2016年から2025年にかけてのスポーツシャツ小売価格の推移、都市別の価格差、最近の価格変動要因を中心に、動向と課題を検討します。
全国平均価格の推移
2025年3月時点における全国平均小売価格は3870円です。2016年以降、スポーツシャツの価格は大きな波を描きながらも、全体的に緩やかな上昇基調をたどってきました。特に2023年以降は円安や原材料費高騰の影響を受け、平均価格が押し上げられる傾向が強まっています。
高価格帯都市の特徴
価格が高い都市トップ10は以下の通りです。
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新潟(6600円)
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富山(6600円)
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高知(6563円)
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高松(6563円、前年比+28.03%)
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金沢(5823円、前年比-10.79%)
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福岡(5687円、前年比+70.58%)
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さいたま(4939円、前年比+15.21%)
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名古屋(4717円、前年比+24.1%)
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徳島(4686円、前年比-7.263%)
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京都(4664円、前年比+11.53%)
これらの都市では、高付加価値型スポーツシャツの販売が主流です。特に、新潟・富山・高知・高松など地方都市では、国内ブランドや機能性素材(吸汗速乾、抗菌防臭)を使用したシャツが好まれる傾向があり、価格を押し上げています。また、福岡では前年比70%以上という急騰がみられ、スポーツ・アウトドア需要の拡大と消費者のブランド志向が背景にあると考えられます。
低価格帯都市の特徴
一方、価格が低い都市トップ10は以下の通りです。
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宮崎(1929円、前年比-17.28%)
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松江(1962円、前年比-11.98%)
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広島(2162円、前年比+8.262%)
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青森(2374円、前年比-27.73%)
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札幌(2453円、前年比-17.63%)
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鹿児島(2735円、前年比-11.83%)
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岡山(2743円、前年比-4.823%)
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津(三重県)(2809円、前年比-2.668%)
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甲府(2809円、前年比+11.34%)
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盛岡(2813円、前年比-4.934%)
低価格帯都市では、量販店中心の販売やコスト重視の仕入れが色濃く影響しています。特に宮崎、松江、青森、札幌などでの大幅な価格下落は、競争激化による値下げ圧力と、在庫処分セールの影響が強いと推測されます。
価格変動の要因分析
最近のスポーツシャツ価格の変動には、以下の要素が関与しています。
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円安による輸入コスト上昇(2022年以降特に顕著)
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原材料費(ポリエステル・機能素材)の高騰
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国内ブランドの高機能志向化(UVカット、ストレッチ性)
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スポーツ・アウトドア需要の増大(コロナ禍以降の健康志向)
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ディスカウント型量販店の競争激化
また、都市によっては地方経済の影響(個人所得減少など)が価格にダイレクトに表れている地域もあり、地域間格差が広がっています。
地域別傾向と今後の展望
高価格帯地域では、高機能・高デザイン性を追求するブランドの拡大が続くでしょう。新潟・富山・高知・高松などでは、引き続き高付加価値型スポーツシャツの需要が底堅く推移すると予測されます。
一方、低価格帯地域では、今後も低価格競争が続くものの、単なる安さだけでなく、機能性やサステナブル素材を加味した付加価値提案型の低価格商品が求められる時代に入っています。
まとめ
スポーツシャツ市場は、2016年以降、原材料費や輸入コストの影響を受けながらも、高機能志向とコスト重視志向という二極化傾向が鮮明になってきました。都市によって価格動向は大きく異なり、各地域の特性に合わせたマーケティング戦略がますます重要になっています。
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