柔軟仕上剤の価格動向と地域差|今後の価格予測と課題

家庭用品

2025年5月時点の柔軟仕上剤1Lの全国平均は720.4円。大分や佐賀、徳島など地方都市で高価格化が進行し、前年比+20%を超える上昇も。香りや高機能型製品の需要増、原材料費や物流費の上昇が主因で、今後も都市ごとに価格差が拡大する可能性がある。

都市別の柔軟仕上剤1Lの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均726.3+7.797
1大分970+15.34
2松江923+3.825
3佐賀895+21.11
4徳島873+21.59
5岐阜844+4.845
6松山833+7.484
7宮崎788+6.631
8山形781+22.8
9福井775+5.73
10千葉775+9.929
11名古屋772+7.821
12秋田768+10.03
13山口768+15.49
14那覇765+4.795
15高知764+4.514
16福島761+13.24
17金沢739+11.8
18高松736+4.993
19奈良731+6.405
20広島728+4.149
21横浜720+6.038
22神戸713+9.692
23さいたま713+13.72
24静岡711-4.564
25和歌山710+16.78
26富山702+20.83
27東京都区部700+5.9
28京都700+3.245
29熊本697
30甲府694+18.03
31岡山689+14.83
32大津685+7.367
33大阪676-4.923
34675+4.977
35水戸673+10.87
36宇都宮669+5.189
37仙台660+4.928
38鹿児島653+9.748
39長野650+5.519
40福岡649+1.09
41札幌648+10.02
42鳥取642-6.821
43長崎641+4.397
44盛岡623+11.45
45新潟623+6.314
46青森618-12.83
47前橋614+11.43
柔軟仕上剤1L

詳細なデータとグラフ

柔軟仕上剤の小売価格の相場と推移

2025年5月時点における柔軟仕上剤1Lの全国平均価格は720.4円。この数字は近年の価格上昇トレンドを象徴しており、家庭用品全体の中でも相対的に高い上昇率を示しているカテゴリです。特に高価格帯の都市では、大分(970円)、佐賀(895円)、松江(888円)が突出し、平均を大きく上回っています。


都市別価格の特徴と上昇率

  • 大分(970円):全国トップの高価格を記録。前年比+16.31%という急騰は、地域の購買パターンやプレミアム製品の選好が強まっていることを示唆します。詰替えよりボトル購入の傾向が強い可能性も。

  • 佐賀(895円)、徳島(873円):ともに+20%超の上昇率。価格が跳ね上がった背景には、メーカーの値上げ転嫁と新商品の影響があると見られます。

  • 松江(888円):価格は高いが、前年比は+0.113%とほぼ横ばい。元々の高値安定が継続しており、地域の需要構造に変化が少ないことがうかがえます。

  • 岐阜(844円)、松山(833円):地方都市としてはやや高めでありながら、上昇幅は+4〜8%台と比較的緩やか流通競争や特売の影響で1部抑制された可能性があります。

  • 山口(795円)、宮崎(788円):ともに前年比+6〜19%の中程度上昇。価格は中〜高水準にあり、家庭での「香り」や「仕上がり」へのこだわりが強まっている地域と見受けられます。

  • 千葉(779円)、名古屋(772円):都市圏でありながら価格はやや抑えられているが、それでも前年比+10%前後の上昇を示し、全国的な価格上昇トレンドに沿っていることがわかります。


これまでの推移とカテゴリ特性

柔軟仕上剤の相場は、2010年代は特売品の多さから価格が抑制されていた時期がありましたが、2018年頃から「香り重視」や「プレミアムライン」の商品が台頭し始め、価格の中位〜上位層が拡大しました。2020年以降、コロナ禍による家庭での衛生意識や癒しニーズの高まりにより、ブランド商品が主流となり、価格上昇の大きな波が始まりました。


価格高騰の要因

  1. 原材料費と物流コストの上昇 香料・界面活性剤などの原材料価格が上昇し、加えて物流費(ガソリン価格や人件費)も増加したことが製品価格に転嫁されています。

  2. 香り・機能の多様化による製品価値の変化 消臭機能付き、部屋干し専用、アロマタイプなど、差別化された製品展開が広がり、単価の底上げに繋がっています。

  3. ブランド競争の激化 P&Gや花王などの大手メーカーが高付加価値製品を市場に次々と投入。これにより、旧来の低価格モデルからのシフトが進みました。

  4. ボトルと詰替えの価格差の影響 1部地域では、詰替えではなく本体ボトルを継続使用する傾向が価格を押し上げる要因になっています。


今後の展望と地域別傾向の継続性

今後も、柔軟剤市場は「香り」や「衣類ケア」志向の強まりを背景に価格が堅調に推移する可能性があります。特に地方都市では、高付加価値型の製品が主流化している傾向が続くため、平均価格のさらなる上昇が懸念されるエリアも出てくるでしょう。

1方で、都心部や競争の激しいエリアでは詰替えや廉価品の購入が増え、価格抑制が続く可能性もあります。今後の動向は消費者の節約志向と生活スタイルの変化のバランスに左右されるといえます。

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