芳香消臭剤の価格動向と今後の見通し|地域差と市場変化

家庭用品

芳香消臭剤400mLの全国平均価格は286.5円。長野や岡山が高価格を示す一方、盛岡や佐賀では前年比大幅上昇が見られる。価格差は地域の流通構造や製品志向の違いに起因。今後も香りや機能性を重視する都市では価格水準が維持される見込み。

都市別の芳香消臭剤1個400mLの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均285-0.0522
1長野320-4.192
2盛岡315+13.31
3新潟302+8.633
4福井301-5.346
5佐賀301+18.04
6さいたま301+2.034
7福岡298+3.472
8岡山296-20.64
9金沢295-3.909
10大津295-3.595
11和歌山295-14.49
12鳥取294+3.887
13那覇294+2.439
14甲府294+5.755
15仙台294-9.259
16松山292+5.036
17長崎291-8.202
18山形291-3
19山口290-2.685
20鹿児島289+9.057
21289-2.034
22前橋289-3.667
23東京都区部287+1.056
24京都287+1.413
25高松286+7.116
26広島286+2.878
27青森283+4.044
28横浜283
29奈良282+5.618
30水戸281-1.056
31宇都宮280+0.719
32大阪280-3.448
33名古屋280+7.28
34高知279-1.413
35富山279+2.198
36福島278+4.12
37岐阜278-3.806
38千葉278
39静岡272+1.873
40徳島270+8
41秋田269-2.888
42札幌269+3.065
43熊本263-8.997
44松江261-7.774
45宮崎256+2.4
46神戸254-0.781
47大分246+7.895
芳香消臭剤1個400mL

詳細なデータとグラフ

芳香消臭剤の小売価格の相場と推移

2025年5月時点で、芳香消臭剤1個(400mL)の全国平均価格は286.5円となっています。これは日用品としては安定した価格帯にあるものの、都市によって価格差が30円以上あることがわかります。高価格都市の上位には、長野(320円)、岡山(318円)、盛岡(315円)、仙台(312円)など、中規模都市や地方の県庁所在地が目立つ構成となっています。


都市別の価格動向と増減率の特徴

  • 長野(320円)・岡山(318円):共に依然として価格は全国平均を上回るものの、前年同月比で長野は-4.192%、岡山は-6.471%と明確な下落傾向が見られます。これらの都市では、小売業の競争激化やドラッグストアの増加により価格調整が進んだ可能性があります。

  • 盛岡(315円)・佐賀(303円):盛岡は前年比+26%、佐賀は+18.82%と大幅な上昇率が特徴的です。これらの地域では、新製品への置き換え、香りや機能面のグレードアップによる単価上昇が影響していると推察されます。

  • 新潟(302円)・福岡(298円)・鳥取(294円):これらの都市は地場量販店でのブランド品の導入が進んだ影響でやや高値にあると考えられます。鳥取や福岡は前年と比較して+3~4%台の微増であり、緩やかな価格調整の局面にあるといえるでしょう。

  • さいたま(300円)・山口(295円):さいたまは首都圏に近いにもかかわらず-4.762%と値下がり傾向。大手チェーン店舗の価格競争による均1化が進んでいる影響が見て取れます。


過去からの推移と市場構造の変化

芳香消臭剤市場は、2010年代前半は比較的廉価商品が主流でしたが、2015年以降は「香りの質」「空間デザイン」などを重視した製品の人気が拡大し、平均価格は上昇傾向にありました。とくに2020年前後には、リモートワークの普及や在宅時間の増加に伴い「空間を快適に保つ製品」としてのニーズが急拡大しました。

2023年以降は落ち着きを見せる1方で、「香水系の芳香剤」や「抗菌・消臭機能強化型」などの高付加価値製品の需要が根強く、1定の価格水準を保っています。


価格高騰と都市別要因の考察

芳香消臭剤の価格に影響を与える要素は多岐にわたります:

  1. 流通構造:都市によっては、ドラッグストアやホームセンターの出店状況が価格に強く影響します。大手チェーンの多い都市ほど価格は安定しやすく、地方では定価販売や地域特化型製品が価格上昇要因となることが多いです。

  2. 生活スタイルの変化:都市ごとに在宅時間や世帯構成が異なり、芳香剤の用途(トイレ・玄関・リビング等)に偏りが生まれることも、購買傾向を左右します。

  3. 製品カテゴリの多様化:価格帯が幅広いカテゴリであるため、高級ラインへの需要が強い都市では相場が自然と上昇します。


今後の見通しと地域別動向の持続可能性

今後、芳香消臭剤市場は微増傾向を維持しつつも、都市別の価格差は緩やかに縮小していく可能性があります。その理由は以下の通りです:

  • 全国的な販路の均質化(EC・量販店の浸透)

  • メーカーによる価格戦略の見直し

  • 新興製品(詰替え・エコタイプ)の拡充による価格分散の抑制

1方で、高価格を維持する都市は今後も「香り」や「インテリア性」にこだわるニーズが根強く残ると見られ、特定ブランド志向が強い地域では相場が1定以上に保たれるでしょう。

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