まんじゅうの小売価格推移と地域差|今後の価格動向と課題解説

和菓子

2025年5月のまんじゅう100gあたりの全国平均価格は144.3円で、秋田が209円と最高。価格上昇率は岡山(+36.22%)や金沢(+18.18%)などで顕著。一方、秋田・津では価格下落が見られる。地域経済や観光需要、原材料高騰が価格変動の要因として影響を与えている。

都市別のまんじゅう100gの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均144.1+6.727
1秋田205-4.206
2194-10.19
3新潟190+9.827
4鹿児島177+5.988
5福島176+7.317
6仙台170+13.33
7金沢164+16.31
8盛岡160+3.896
9和歌山159+11.19
10横浜158+7.483
11長野157+13.77
12山形156+4.698
13広島155+4.73
14奈良155+9.155
15那覇152+9.353
16松山149+16.41
17千葉149+9.559
18高知148+4.225
19福岡148+7.246
20岡山148+7.246
21さいたま148+4.965
22東京都区部147+7.299
23札幌145+14.17
24高松144+10.77
25名古屋143+7.519
26宇都宮142+4.412
27前橋139+6.107
28佐賀139+23.01
29鳥取138+11.29
30長崎134+6.349
31水戸134-2.19
32大分134+12.61
33徳島130+3.175
34青森127+10.43
35山口126+10.53
36岐阜125+8.696
37大阪124+0.813
38松江122+0.826
39宮崎121+4.31
40京都121+7.08
41福井120+2.564
42静岡119+10.19
43富山119+2.586
44大津119+5.31
45甲府118+13.46
46神戸115
47熊本112+0.901
まんじゅう100g

詳細なデータとグラフ

まんじゅうの小売価格の相場と推移

まんじゅうは、日本全国で親しまれる伝統的な和菓子の1つであり、地域ごとに特色のある商品が展開されています。その価格には原材料、流通コスト、地域性、需要などが反映されており、都市ごとの価格差が生まれています。本稿では、2025年5月時点のまんじゅう100gあたりの価格とその変動傾向を分析し、背景にある要因を考察します。


最新データに見る都市別価格傾向

全国平均価格は144.3円/100gですが、都市別に見ると次のように価格の高い地域が存在します:

  • 秋田市:209円(全国最高)

  • 津市:195円

  • 新潟市:189円

  • 福島市:175円

  • 岡山市:173円

  • 鹿児島市:171円

  • 仙台市:170円

  • 金沢市:169円

  • 広島市:165円

  • 盛岡市:162円

これらの都市は、地方でありながら地域菓子の需要が高いか、地元特産品との融合で付加価値がついたまんじゅうが販売されている可能性があります。


価格推移と変動率の分析

2024年から2025年にかけての1年間で、全国平均は+6.785%の上昇となっていますが、都市別では顕著な差があります。

  • 大幅上昇都市 岡山(+36.22%)、金沢(+18.18%)、広島(+13.01%)、仙台(+11.84%)、新潟(+11.18%)などが大きな伸びを記録。これらの都市では地元産の素材(例:栗、酒粕、抹茶)を使用した高価格帯商品の需要が増えたことが背景にあると考えられます。

  • 安定~小幅上昇都市 鹿児島(+6.875%)、福島(+6.061%)、盛岡(+8.725%)などは穏やかな上昇傾向。

  • 価格下落都市 1方で、秋田(-2.336%)、津(-7.143%)は前年より価格が下落しています。これは販売価格の見直し、需要の減退、競争による値下げ、または量目変更による調整などが原因として考えられます。


価格変動の背景にある要因

  1. 原材料の価格上昇 小麦粉、砂糖、餡の主原料である小豆などの価格が近年上昇しており、とくに地元産にこだわるブランドまんじゅうに影響を与えています。

  2. 地域経済と観光の影響 観光地を抱える都市(例:金沢、仙台、新潟)は、観光客向けの高価格商品展開が進み、価格上昇につながっている可能性があります。

  3. エネルギー・人件費の上昇 製造・配送コストの上昇は、小規模菓子店を中心に価格転嫁を促しています。特に地方での影響が顕著です。

  4. 地元ブランド化の進行 地域の特色を活かした「銘菓」としてのまんじゅうが付加価値を得て、価格が上がっている傾向も見られます。これは特に岡山や金沢のようにブランド展開が進む都市で顕著です。


今後の展望と課題

まんじゅうは日常菓子であると同時に、贈答品や観光土産としても消費される商品です。今後も価格は地域によって異なる動きを見せると考えられます。観光需要の回復やインバウンド消費の増加により、高級志向のまんじゅうがさらに価格を押し上げる可能性があります。1方で、日常使いのまんじゅうには価格上昇の抑制が求められ、製造者のコスト対応力が問われます。

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