しらす干し価格が全国で急上昇!地域別傾向と要因を解説

加工食品



2025年3月時点で日本のしらす干し100gの平均価格は669.3円となり、都市ごとの価格差が大きく現れている。高価格帯の都市では900円超えも見られる一方、低価格帯では500円以下も存在。特に低価格地域では前年比70%以上の価格上昇が目立ち、全国的な高騰傾向が進行中。原因は漁獲量の不安定さ、燃料費や物流費の増加、加工・流通の人手不足、健康志向による需要増などが挙げられる。今後の安定供給と価格動向に注目が集まる。

加工食品の都市別小売価格

しらす干しの高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 富士 旭川 大阪 伊丹 富山 小山 八王子 甲府 西宮 松江
最新値[円] 669.3 919 869 867 853 832 821 821 812 810 803
平均比[%] 100 137.3 129.8 129.5 127.4 124.3 122.7 122.7 121.3 121 120
前年月同比[%] -2.201 -22.51 -2.029 3.337 2.401 0 0 -3.298 1.882 0 -1.834

しらす干しの低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 相模原 宮崎 所沢 福島 岐阜 郡山 山形 八戸 宇部 高松
最新値[円] 669.3 458 483 494 499 505 505 506 518 522 527
平均比[%] 100 68.43 72.16 73.8 74.55 75.45 75.45 75.6 77.39 77.99 78.73
前年月同比[%] -2.201 -16.12 -15.26 -2.564 9.67 9.783 -3.992 4.979 -3.538 2.153 -12.31

 

これまでの魚加工品の推移

しらす干しの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

しらす干しの現状と今後

2025年3月時点におけるしらす干し100gの全国平均小売価格は669.3円となっており、近年の価格高騰が顕著に表れている。2010年からのデータを振り返ると、しらす干しは元々安価で日常的に利用される食品だったが、ここ数年でその価格は大きく上昇している。


都市別の価格の特徴

高価格帯の都市としては、富士(919円)、旭川(869円)、大阪(867円)などが挙げられる。これらの都市では、地元需要の高さ、物流コストの影響、または販売形態の違い(高級スーパー中心など)が価格に影響している可能性がある。

一方、低価格帯の都市としては、相模原(458円)、宮崎(483円)、所沢(494円)などがある。これらの地域では、生産地に近いことや流通コストの低さ、競争の激しさなどが要因と考えられる。


価格変動率の分析

前年同期比で見ると、富士は-22.51%と大幅に価格が下落しており、供給が安定した可能性があるが、他方で相模原(+68.43%)、宮崎(+72.16%)など、これまで比較的安価だった地域では急激な価格上昇が見られる。これにより、全国的な価格の均一化が進んでいるように見受けられる。


価格高騰の要因

しらす干し価格の上昇には、以下のような複数の要因が関与している:

  • 漁獲量の減少:近年の海水温の変化や気候変動により、しらすの漁獲量が不安定化。

  • 燃料価格の高騰:漁業・流通にかかる燃料費の上昇が価格に転嫁。

  • 人手不足:漁業や加工業における担い手の減少が生産コストを押し上げている。

  • 需要の変化:高タンパク・低脂肪食材としての認知拡大により、消費が増加。


今後の展望と懸念

今後も価格上昇は続く可能性が高く、特に生産地から遠い内陸都市ではさらなる値上げが想定される。一方で、養殖技術や物流効率化によるコスト削減が進めば、価格の安定化も期待できる。


結語

しらす干しは日本の食文化に根差した重要な食材であり、その価格変動は国民の食生活に直結する。今後も需給バランスや気候変動、労働環境の変化に注目する必要がある。

 

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