2025年のかぼちゃ価格動向|地域別価格差と高騰要因を徹底解説

野菜土物類



2025年3月の日本におけるかぼちゃ1kgの平均価格は619.9円で、地域によって最大400円以上の価格差があります。価格の高騰は、輸入減少、国内生産の減少、輸送費の上昇、天候不順といった要因が複合的に影響しています。特に地方では物流コストの上昇、都市部では需要超過が影響し、価格差が広がっています。

食料品の都市別小売価格

かぼちゃの高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 高知 金沢 藤沢 府中 岐阜 立川 甲府 浦安 大津
最新値[円] 619.9 831 829 820 814 791 779 766 751 739 734
平均比[%] 100 134.1 133.7 132.3 131.3 127.6 125.7 123.6 121.1 119.2 118.4
前年月同比[%] 14.92 25.91 13.56 0 0 7.473 6.276 32.53 5.924 12.14 54.53

かぼちゃの低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 長野 佐賀 水戸 宇部 徳島 北九州 日立 富士 熊本 宇都宮
最新値[円] 619.9 429 433 489 495 509 512 513 519 532 538
平均比[%] 100 69.2 69.85 78.88 79.85 82.11 82.59 82.75 83.72 85.82 86.79
前年月同比[%] 14.92 -32.55 26.98 14.79 -9.506 4.733 28.97 3.636 -1.705 31.68 8.249

 

これまでの野菜土物類の推移

かぼちゃの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

かぼちゃの現状と今後

かぼちゃは、日本の食卓において定番の野菜であり、煮物や天ぷら、スープ、スイーツに至るまで幅広く活用されています。そのため、価格の変動は家庭の食費に直接影響を及ぼす食材の一つです。本稿では、かぼちゃ1kgの小売価格の長期的な動向と、2025年3月時点の地域別の価格差、そして近年の価格高騰の要因について掘り下げていきます。


長期的な価格推移と平均価格の現状

データによると、2025年3月の全国平均価格は619.9円となっています。これは2010年頃の水準と比較すると顕著な上昇傾向にあります。特に2020年代以降、気候変動や国際物流の不安定化などが物価上昇の背景にあると見られます。


地域別価格の比較 ― 高価格帯と低価格帯の差

2025年3月のデータをもとに、価格の高い地域と低い地域を見ていきましょう。

高価格帯(上位10地域):

地域 価格(円) 前年比増加率
高知 831円 +25.91%
金沢 829円 +13.56%
820円 データなし
藤沢 814円 データなし
府中 791円 +7.47%
岐阜 779円 +6.27%
立川 766円 +32.53%
甲府 751円 +5.92%
浦安 739円 +12.14%
大津 734円 +54.53%

低価格帯(下位10地域):

地域 価格(円) 前年比増加率
長野 429円 +69.2%
佐賀 433円 +69.85%
水戸 489円 +78.88%
宇部 495円 +79.85%
徳島 509円 +82.11%
北九州 512円 +82.59%
日立 513円 +82.75%
富士 519円 +83.72%
熊本 532円 +85.82%
宇都宮 538円 +86.79%

価格の開きは最大で約400円に達しており、地域による流通コストや輸送距離、需要の違いが影響していると考えられます。


価格上昇の要因

輸入かぼちゃの供給不安

かぼちゃはニュージーランドやメキシコなどからの輸入も多く、2023年以降は輸入減少や価格高騰が続いています。特にニュージーランドでは気象災害による収穫減が直撃しました。

国内生産の減少

国内のかぼちゃ生産者数は高齢化により減少傾向にあり、供給力の低下が慢性化しています。

輸送コストと燃料価格

2022年以降、輸送費や燃料価格が世界的に上昇し、地方都市からの出荷価格が高騰しています。これが都市部の価格上昇に繋がっています。

天候不順による収量減

国内では、夏の猛暑や集中豪雨などがかぼちゃの生育に悪影響を与えており、安定供給が難しくなっています。


都市別の特徴と傾向

高価格都市の特徴:

  • 高知や金沢などの地方都市では、輸送費が高くつくため価格が上昇しやすい傾向があります。

  • 府中や柏など都市圏の中間都市では、需要に対して供給が追いつかない構造が見られます。

低価格都市の特徴:

  • 長野、佐賀などの農業県では、地場産中心の流通により価格が比較的安定。

  • 宇都宮や熊本などは流通網が充実しており、大量流通が可能なため価格が抑えられていると考えられます。


今後の見通しと政策的課題

かぼちゃの価格は短期的には安定が見込まれるものの、長期的には供給の確保輸入先の多角化が課題となります。政府としても、価格高騰による影響を抑えるために、農家への支援や物流改善などが必要です。


まとめ

2025年現在、かぼちゃの価格は高止まりの傾向にあり、都市ごとに価格差も大きくなっています。輸入依存と国内供給の不安定さが相まって、今後も変動は続くと見られます。消費者や事業者は価格の動向を注視しながら、適切な調達と消費を心がける必要があるでしょう。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました