2025年3月時点でのピーマン1kgの平均価格は1,338円で、近年価格が急騰しています。特に低価格地域ほど前年同期比の上昇率が高く、供給の不安定さや物流コスト上昇が主因とされています。今後の価格安定には農業の効率化と地域流通の見直しが必要です。
食料品の都市別小売価格
ピーマンの高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 今治 | 佐賀 | 松江 | 長崎 | 札幌 | 福岡 | 小山 | 佐世保 | 新潟 | 長岡 |
最新値[円] | 1338 | 1658 | 1614 | 1553 | 1500 | 1498 | 1479 | 1478 | 1473 | 1467 | 1461 |
平均比[%] | 100 | 124 | 120.7 | 116.1 | 112.1 | 112 | 110.6 | 110.5 | 110.1 | 109.7 | 109.2 |
前年月同比[%] | 5.042 | 23 | 4.805 | -1.647 | 7.373 | 1.148 | 15.55 | 7.883 | 8.389 | 7.868 | 5.87 |
ピーマンの低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 盛岡 | 相模原 | 那覇 | 水戸 | 鹿児島 | 高知 | 浦安 | 金沢 | 長野 | 藤沢 |
最新値[円] | 1338 | 1006 | 1078 | 1105 | 1177 | 1185 | 1194 | 1196 | 1206 | 1206 | 1208 |
平均比[%] | 100 | 75.21 | 80.59 | 82.61 | 87.99 | 88.59 | 89.26 | 89.41 | 90.16 | 90.16 | 90.31 |
前年月同比[%] | 5.042 | -19.26 | -21.37 | 9.298 | 37.98 | 43.29 | 4.098 | -6.343 | 7.679 | 28.57 | 0 |
これまでの果菜・葉物の推移


詳細なデータとグラフ
ピーマンの現状と今後
ピーマンの最新(2025年3月)における全国平均小売価格は1kgあたり1,338円となっており、ここ数年で明らかに価格の上昇傾向が見られます。2014年からのデータを見ると、かつては1,000円前後だった価格がじわじわと上昇しており、特にここ1〜2年の伸びが顕著です。
都市別の価格の特徴と傾向
高価格の都市は今治(1,658円)、佐賀(1,614円)、松江(1,553円)などで、いずれも西日本に多く見られます。一方、低価格の都市は盛岡(1,006円)、相模原(1,078円)、那覇(1,105円)など、比較的北日本や都市圏に集中しています。
興味深いのは、低価格地域の前年同期比での価格上昇率が非常に高い点です。たとえば藤沢や長野、金沢などでは90%以上の増加が確認されており、供給面での大きな変化や輸送コストの影響が考えられます。
価格高騰の背景と要因
ピーマンの価格高騰の要因は以下の通りです:
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天候不順・気候変動:夏場の猛暑や冬場の寒波によって生育環境が不安定になり、生産量が減少。
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肥料・エネルギーコストの上昇:農業資材の高騰が、価格に直接的な影響を与えている。
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物流の負担増:人手不足やガソリン価格上昇などによって、運送コストが価格に転嫁されている。
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地域間の流通構造:地産地消が進んでいない地域では、他地域からの輸送コストの影響が大きい。
消費者・生産者への影響
消費者にとっては家計への圧迫が強まり、ピーマンを含む野菜全般の購入量減少につながる可能性があります。一方で生産者にとっては価格上昇が一部利益向上につながる一方、収穫量の不安定さに悩まされています。
今後の見通しと対策
政府による補助金政策や流通改革、またはスマート農業による効率化が期待されています。価格安定には需給の可視化や、広域流通の見直しが急務です。消費者も安定供給を支えるために地元産の購入促進など、行動変容が求められています。
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