日本のさやいんげん価格動向と地域差|価格高騰の要因と今後の展望

果菜・葉物

2025年5月のさやいんげん1kgの全国平均価格は3,085円で前年比+1.2%の微増。盛岡・札幌・函館など東北・北海道の寒冷地で価格が4,000円超えと高騰している。気候変動や物流コスト、生産地の供給不安定が価格差の主因。今後は生産技術の向上と流通効率化が求められる。

都市別のさやいんげん1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均2840+2.69
1函館4225+74.08
2盛岡4212+39.29
3新潟4089+21.81
4西宮4083+18.49
5長岡4075+15.15
6札幌4055+15.33
7東大阪3943-0.93
8神戸3794-6.69
9宮崎3721+14.32
10松山3701-13.61
11山口3650+9.445
12今治3526+27.48
13北九州3524+18.69
14徳島3502+1.596
15松阪3475+24.28
16福岡3435+12.37
17広島3355+20.38
18長崎3331-3.449
19鳥取3272+3.315
20岐阜3250+0.806
21姫路3232+1.699
22岡山3196+2.502
23大阪3184+1.369
24伊丹3127-10.84
25佐世保3075-0.742
26富山3009+17.77
27福井3007+8.91
282995+36.26
29京都2956-6.633
302921-12.04
31奈良2835-2.14
32富士2824+11.01
33福島2821-0.0708
34八王子2807-7.907
35松本2785-2.962
36相模原2762+2.829
37さいたま2756+4.871
38名古屋2729-14.64
39豊橋2727
40横浜2727-1.088
41枚方2720-21.64
42福山2716-13.7
432702
44前橋2644-2.651
45浦安2642-2.832
46高松2635-12.78
47山形2626+4.289
48東京都区部2622+0.191
49川口2619-6.698
50仙台2617+10.47
51熊本2575+15.99
52佐賀2570-2.652
53高知2565+0.865
54静岡2565+14.77
55八戸2519+18.04
56川崎2517+0.963
57秋田2486+9.275
58金沢2478-14.82
59千葉2461-13.53
60所沢2411-4.816
61浜松2399+10.15
62立川2394-11.99
63大分2380-3.291
64那覇2336-12.87
65長野2309-7.714
66旭川2308+11.28
67熊谷2290-2.677
68藤沢2286
69府中2251-23.1
70甲府2249-10.22
71松江2246+8.502
72宇部2220-14.94
73鹿児島2211-4.575
74日立2175-4.856
75水戸2062+19.67
76大津1955-10.93
77宇都宮1950+7.32
78和歌山1938+23.83
79小山1905-3.152
80青森1904+3.422
81郡山1897-20.69
さやいんげん1kg

詳細なデータとグラフ

さやいんげんの小売価格の相場と推移

2025年5月のさやいんげん1kgの全国平均価格は3,085円で、前年同月比ではわずかに+1.205%の微増となっています。全体的には安定した価格水準を維持しているものの、都市別では大きな価格差と1部で著しい上昇が見られます。これは生産地の気候変動や需給バランスの変動、さらには物流状況の違いが影響しています。


都市別の価格ランキングと傾向

2025年5月時点での高価格都市トップ10は以下の通りです。

順位 都市名 価格(円/kg) 前年同月比増減率
1 盛岡 4,408円 +33.9%
2 札幌 4,309円 +18.87%
3 函館 4,195円 +35.1%
4 長岡 4,170円 +0.603%
5 新潟 4,126円 +7.476%
6 神戸 4,053円 -1.745%
7 北9州 4,003円 +23.89%
8 徳島 4,002円 +13.08%
9 山形 3,975円 +34.61%
10 松阪 3,906円 +5.311%

傾向分析

  • 北海道・東北地方(盛岡、札幌、函館、山形)を中心に高価格かつ前年比大幅増加の地域が多く見られます。

  • 1方、関西(神戸)はやや価格が減少し、前年比でマイナスとなっているものの依然として高水準です。

  • 9州・4国の1部都市(北9州、徳島)も価格上昇が顕著で、季節的な需給バランスの変動や物流の影響が考えられます。


価格推移の背景と変動要因

さやいんげんは比較的繊細な野菜で、生育期間や収穫時期における天候の影響を強く受けやすいのが特徴です。

  • 気象変動:東北・北海道地域は特に春先の寒暖差が激しく、収穫期に霜や冷え込みが起きると生産量が減少し価格が上昇しやすい。

  • 需給バランス:消費需要が増加する時期に供給が追いつかず、結果として価格が高騰することがある。

  • 物流事情:遠隔地への輸送コストが高く、これが価格に転嫁されている都市も多い。


さやいんげんの生産の特徴

  • さやいんげんは主に夏から秋にかけての温暖な時期に生育し、露地栽培が中心ですが、1部ハウス栽培もあります。

  • 生産量は限られており、病害虫に弱いため管理が難しい作物です。

  • 主産地は新潟、長野、群馬、北海道の1部で、東北地方も生産が盛んです。

  • 収穫後の鮮度維持が難しく、迅速な流通が求められるため、物流インフラの良し悪しが価格に大きく影響します。


今後の展望と課題

  • 気候変動の影響により、特に寒冷地の収穫量不安定が続く可能性があるため、生産技術の改善やハウス栽培の導入促進が求められます。

  • 都市間の価格差解消のためには、効率的な物流網の整備や生産者と販売者間の連携強化が必要です。

  • 消費者の健康志向の高まりに伴い、品質の高いさやいんげんの需要は増加傾向にあるため、安定供給体制の構築が課題となります。

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