ブロッコリー価格の推移と今後の見通し【日本の小売価格分析】

果菜・葉物

2025年5月のブロッコリー平均価格は642.1円/kgで、前年同月比-34.37%と大幅下落。盛岡は960円と突出して高値。気候安定による豊作と流通増が価格を押し下げた。ブロッコリーは健康志向で需要は堅調だが、今後はブランド化と安定供給が鍵となる。

都市別のブロッコリー1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均676.2-7.046
1盛岡957-4.204
2長崎879+5.018
3静岡823-0.121
4那覇810-8.059
5松山807-7.56
6高知776+6.447
7宮崎773+11.71
8札幌760-13.14
9富山751-4.695
10山口745-2.995
11秋田741-0.537
12山形738+2.929
13岡山737-0.808
14熊本731+2.525
15東京都区部730+1.671
16佐賀729+1.11
17鹿児島727-19.85
18福岡722-9.863
19名古屋721-6.364
20高松709-12.03
21さいたま705+4.755
22和歌山684-46.27
23大津680-7.609
24福井672+14.68
25福島664-4.598
26仙台662+14.53
27宇都宮647-2.853
28646+0.78
29徳島644-2.572
30前橋639-3.474
31横浜637-15.63
32金沢613+6.981
33奈良610-10.69
34大分609-4.844
35京都608-11.24
36青森599-10.19
37大阪597-22.47
38広島592-20.32
39長野578-13.99
40甲府575-5.428
41岐阜572-25.33
42神戸564-26.08
43新潟551+3.766
44鳥取538+4.669
45千葉532-9.983
46松江526-13.49
47水戸473-13.05
ブロッコリー1kg

詳細なデータとグラフ

ブロッコリーの小売価格の相場と推移

2025年5月の全国平均価格は642.1円/kgで、前年同月比で-34.37%の大幅な下落を記録しました。これは過去10年で見ても顕著な値下がりであり、供給量の急増や天候の安定、消費者需要の変化などが複合的に作用していると考えられます。


高価格都市の特徴と分析

ブロッコリー価格が高かった上位10都市は以下の通りです:

順位 都市名 価格(円/kg) 前年比(%)
1 盛岡 960円 -22.20%
2 福島 741円 -31.20%
2 松山 741円 -19.89%
4 札幌 738円 -27.22%
4 岡山 738円 -25.90%
6 富山 734円 -30.49%
7 山形 720円 -37.98%
8 秋田 714円 -33.83%
9 福井 712円 -37.65%
10 広島 705円 -27.02%

特に盛岡(960円)は全国平均を300円以上上回る高値で、地理的な流通コストや、寒冷地での栽培の難しさが影響していると推測されます。

また、東北・北陸地方に高価格都市が集中しており、都市圏への輸送コストや地域内の供給制限が価格に反映された可能性があります。


価格下落の要因と都市別の違い

今回の全国的な値下がり傾向の原因としては、以下の点が挙げられます:

  • 2025年春の気候が安定し、全国的に豊作だったこと

  • ブロッコリーは温暖な気候を好むため、高冷地以外では露地栽培が好調

  • 消費動向の変化(小分け・冷凍野菜人気など)による生鮮品の単価低下

都市別では、松山(-19.89%)や盛岡(-22.2%)など比較的下落幅が少ない都市では、依然として需要が高く、地元産品の利用が価格を支えている可能性があります。

1方、山形(-37.98%)や福井(-37.65%)などでは、供給増に対して需要が追いつかず、値崩れが生じたと考えられます。


ブロッコリーの生産の特徴と地域格差

ブロッコリーは冷涼な気候を好むため、東北や高冷地、北海道、長野、9州山間部などで盛んに栽培されています。以下のような特徴があります:

  • 露地栽培とハウス栽培の両立が可能で、年間供給体制が整いつつある

  • 花蕾(つぼみ)を食用とするため、収穫タイミングが重要

  • 消費者の健康志向により需要は堅調であるものの、価格競争が激化

都市部では物流面の影響を受けやすく、遠隔地からの輸送コストが価格を押し上げることがあります。また、地元生産が乏しい地域ほど価格が高騰する傾向があります。


今後の展望と消費動向

ブロッコリーは抗酸化作用や食物繊維の豊富さから健康志向に合致しており、今後も1定の需要が見込まれます。ただし:

  • カット野菜や冷凍ブロッコリーの台頭

  • 供給過多による市場価格の乱高下

  • 農業従事者の高齢化や輸入品との競争

などが価格の安定性を脅かす可能性があります。今後は、品質の差別化やブランド化、地域限定品の訴求がカギを握るでしょう。

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