2025年春のほうれんそう価格動向:平均874円と地域別の差を分析

果菜・葉物

2025年5月のほうれんそう1kg平均価格は903.6円で、前年より約9.5%下落。札幌や那覇など遠隔地では輸送費が上乗せされ高値。一部地域で価格上昇も、全国的には天候安定と供給増が影響。生産は関東中心で、通年出荷・ブランド化も進行中。

都市別のほうれんそう1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均968.7-1.011
1佐賀1382+14.98
2佐世保1360+24.2
3那覇1298+6.219
4宮崎1257+23.24
5札幌1228+4.068
6福岡1207-11.45
7旭川1201-0.662
8北九州1175-8.773
9今治1175-2.083
10大分1173+12.46
11松山1167-1.185
12鳥取1162-7.484
13高知1160+4.505
14熊本1154+12.7
15長崎1153+3.131
16和歌山1152-13.64
17函館1151+20.65
18松江1092-6.587
19鹿児島1081+11.1
20甲府1066-4.566
21松阪1050-1.13
22徳島1047+7.165
23岡山1038+4.743
24高松1026+5.773
25富山1017+0.693
26盛岡1010+4.339
27山口992-13.29
28伊丹988-4.449
29986-5.556
30姫路984-11.19
31横浜974-0.307
32名古屋968-2.811
33宇部966+5.229
34神戸963-5.588
35浦安959+15.4
36西宮957-17.43
37岐阜957-8.509
38仙台955+6.585
39広島953-4.7
40大阪953-10.77
41奈良949-1.146
42枚方943+4.314
43京都938-11.76
44千葉935+5.65
45山形934+18.68
46福山924-6.288
47相模原922-8.35
48長岡915+8.67
49立川915-8.955
50福井911+0.11
51青森899+3.452
52豊橋898
53東京都区部893
54新潟891-12.56
55浜松888-10.3
56日立885-0.562
57福島877-11.41
58川口875+3.673
59藤沢865
60864-14.62
61前橋864+5.495
62川崎861-5.176
63大津855+7.009
64秋田843-2.091
65所沢842+5.514
66熊谷839+0.963
67東大阪836-13.28
68金沢830-7.469
69宇都宮829+7.383
70八戸817-7.159
71さいたま813-2.635
72808
73府中807-7.877
74小山789-13.39
75富士788-6.966
76郡山783-6.563
77八王子773-9.485
78静岡765-0.391
79水戸741-4.51
80松本719+0.842
81長野601-0.332
ほうれんそう1kg

詳細なデータとグラフ

ほうれんそうの小売価格の相場と推移

2025年5月の全国平均価格は903.6円で、前年同月比では-9.519%と比較的大きな下落を記録しました。これは、2024年における異常気象の影響から回復し、出荷量が安定したことによる供給過多傾向が背景にあると考えられます。

ただし、都市別に見ると価格には大きな差があり、札幌(1235円)や那覇(1213円)などでは依然として高価格を維持しています。


高価格帯都市の特徴と価格動向

以下は価格上位10都市です。

都市名 価格(円/kg) 前年同月比
札幌  1235円   +0.652%
那覇  1213円   -5.308%
佐世保 1213円   +0.748%
旭川  1195円   +3.106%
高知  1194円   +4.279%
和歌山 1137円   -13.73%
福岡  1126円   -10.21%
盛岡  1108円   +7.573%
長崎  1089円   -9.401%
佐賀  1076円   -14.67%

北海道・9州・4国で高水準

上記の都市に共通するのは、寒冷地または温暖地で地場生産量が限られることです。特に北海道(札幌・旭川)や沖縄(那覇)では地元での生産が限定的で、本州からの輸送コストが価格に反映されやすい傾向があります。

佐世保や長崎、佐賀など9州各地でも、地元産の不足や高品質商品の取り扱いが価格高止まりの要因となっています。


価格の変動と背景要因

全国平均では9%以上の下落が見られましたが、盛岡(+7.573%)や高知(+4.279%)など、1部では上昇しています。

この背景には次のような要素があります:

  • 天候の安定により全国的な出荷が回復し、全体の供給が増えた。

  • 1部都市では施設栽培が主流化し、コスト増により価格上昇。

  • 輸送費の地域差(遠隔地=高コスト)の影響。

  • 品種やブランドの差別化による付加価値の反映。

価格が下落した都市(和歌山・福岡・佐賀など)では、比較的温暖な気候や安定した生産・出荷体制があり、他都市に比べて供給過多が価格を押し下げたと見られます。


ほうれんそうの生産の特徴

ほうれんそうは冷涼な気候を好む野菜で、秋から春にかけての露地栽培が中心です。ただし、最近では通年供給を目指してハウス栽培や水耕栽培が拡大しており、大消費地向けに生産する農家も増加しています。

主な産地は茨城、千葉、群馬、埼玉など関東地方が中心ですが、地域によって栽培方法・時期・品種に大きな違いがあります。特に高糖度ほうれん草などのブランド品は高価格で流通しており、都市部を中心に販売されています。


今後の価格展望と課題

今後の価格は以下のような要因で変動が予想されます。

  • 気象リスク(台風・寒波など)による短期的な価格急騰

  • 肥料・燃料コストの上昇に伴う生産コスト増加

  • 需要の安定化と高付加価値化の進展

1方で、ハウス栽培・スマート農業の進展により生産効率が高まれば、長期的には価格安定が進む可能性もあります。

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