2025年春のトマト価格動向:平均734円、地域差と今後の見通しを解説

果菜・葉物

2025年5月のトマト1kgの全国平均価格は680.6円で、都市によって大きな価格差があり、札幌や北九州では1000円前後と高騰。平均では前年比-5.45%の下落も、都市部では高品種・輸送費の影響で価格上昇傾向。トマトは需要堅調ながらも、今後も価格変動が続くと予測される。

都市別のトマト1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均658.7-7.577
1札幌1015+15.34
2北九州859+1.657
3府中796-6.132
4高知793+12.01
5甲府779-4.768
6今治778-7.381
7千葉774-5.61
8福岡759+0.53
9岡山753-0.397
10富山743-1.589
11横浜741-4.756
12東京都区部739-6.099
13相模原736-14.32
14松山731-9.975
15新潟730
16山口725-3.59
17名古屋719+0.139
18立川718-6.144
19京都712-3.523
20八戸711-3.528
21金沢708+5.357
22佐賀705+1.148
23佐世保696-5.306
24青森695+0.725
25浦安695+3.886
26長岡690-0.862
27前橋686-6.412
28那覇680-20.84
29宇部679-5.825
30鳥取678-18.9
31岐阜676+5.956
32豊橋675
33大津668-6.834
34666
35八王子659-2.226
36静岡655-10.15
37長崎654-23.33
38伊丹654-3.54
39神戸653-12.23
40福井652-6.724
41大分650-5.523
42旭川647-2.56
43小山647-0.919
44広島632-13.42
45富士631-3.811
46西宮628-9.9
47大阪627-14.46
48宮崎625-25.51
49さいたま623+7.785
50秋田622-5.9
51日立621-4.462
52和歌山621-32.72
53所沢620-13.77
54徳島620+13.14
55藤沢616
56高松614-13.52
57鹿児島613-9.185
58盛岡613-2.853
59熊本608-9.389
60福島605-21.63
61浜松605-7.209
62函館604-12.84
63松阪599-12.81
64山形598+1.874
65596-8.729
66仙台596-2.455
67長野590-16.19
68川口590-7.233
69熊谷587-7.12
70宇都宮584-6.41
71川崎583-10.72
72東大阪582-7.325
73姫路582-17.91
74郡山565-17.4
75松江557-15.35
76福山553-16.59
77奈良550-13.11
78枚方541-17.02
79松本541-9.833
80516-13.13
81水戸515-11.97
トマト1kg

詳細なデータとグラフ

トマトの小売価格の相場と推移

2025年5月時点でのトマト1kgの全国平均小売価格は680.6円。前年同月と比較すると-5.452%と、平均的には価格が下落しています。ただし、都市別には大きなばらつきがあり、上昇傾向にある地域も少なくありません。トマトは天候や輸送コスト、品種の選定により価格が大きく変動する野菜で、全国1律の価格形成は難しい品目です。


都市別価格の上位と特徴的な動き

以下に2025年5月の価格が高い都市を示します。

都市 価格(円) 前年同月比
札幌 1044円 +14.1%
北9州 942円 +11.35%
今治 837円 +6.35%
和歌山 820円 -8.07%
鳥取 803円 +1.77%
長崎 790円 +7.34%
長岡 786円 +1.68%
神戸 784円 +15.81%
立川 780円 -1.01%
千葉 773円 -4.45%

高価格帯:北海道・9州・瀬戸内圏に集中

最も価格が高いのは札幌(1044円)で、全国平均を大きく上回る水準です。北海道では冬季の自家栽培が難しく、出荷も他地域からの輸送依存となるため、保管費用や輸送コストが価格に反映されやすくなります。

北9州や今治といった西日本でも価格が高く、これは品種の選定や地場産トマトの減少、高級トマトの流通増加などが影響していると考えられます。


価格の推移と変動要因の分析

全国平均では5%を超える価格下落が見られた1方で、札幌(+14.1%)や神戸(+15.81%)など、都市によっては前年よりも大きく上昇しています。これは以下の要因が関係していると考えられます。

  • 燃料費・輸送費の高騰:北海道や離島地域では流通経路が長く、影響が直接価格に出やすい。

  • 高品種化の進展:フルーツトマトや糖度の高い高付加価値品の流通が都市部で拡大。

  • 天候不順による出荷制限:2025年初旬の1部地域での寒波や日照不足が生産量に影響。

1方、和歌山や千葉、立川などでは価格が下がっており、地域によって需給環境に差が出ていることが見て取れます。


トマトの生産地と栽培の特性

トマトは全国で広く生産されている作物ですが、主な産地は熊本県、愛知県、栃木県などです。近年では、ハウス栽培による通年出荷が進み、気候の影響を最小限に抑える技術も浸透しています。

また、生食用・加工用・高級ブランドなど多様な市場ニーズに対応した生産が行われており、それぞれの価格レンジが分かれています。特に都市部では、「糖度7度以上」といったブランドトマトが流通しているため、価格が平均よりも高騰しやすい傾向にあります。


今後の課題と価格の展望

トマトの価格は今後も天候リスクと物流費の影響を強く受けると予測されます。ハウス栽培やスマート農業による安定供給の体制整備が進むことで、長期的には価格の安定化が期待される1方、エネルギー価格や人手不足といった課題が引き続き圧力となるでしょう。

また、健康志向の高まりとともに、トマトの需要自体は引き続き底堅いと考えられます。

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