日本のはくさい価格の地域差と推移:2025年時点の最新動向と展望

果菜・葉物

2025年5月のはくさい1kgの全国平均価格は259.5円で、前年同月比-22.75%と大幅下落。盛岡・札幌など寒冷地で価格が高く、気象安定と供給増が全体の価格低下を招いた。生産地では茨城・長野が中心。輸送コストや市場需給の影響が都市ごとの価格に反映されており、今後の価格安定策が課題。

都市別のはくさい1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均229.9-16.94
1札幌346-1.425
2盛岡311-16.17
3旭川308+7.692
4松山307-15.89
5伊丹278-11.46
6鳥取277-2.465
7名古屋270-3.571
8神戸269-5.944
9相模原269-23.36
10横浜269-10.03
11川崎269-4.61
12金沢266-11.04
13東大阪265+5.159
14山口265-15.06
15姫路260-19.25
16松阪259-12.5
17今治258-20.37
18高松253-24.7
19府中252-3.817
20新潟251-5.283
21函館251-1.569
22岡山249-10.11
23247-1.2
24那覇246-25
25徳島246-11.51
26鹿児島244-30.88
27豊橋244
28立川243-9.328
29西宮240-36.84
30東京都区部240-16.08
31さいたま240-20.53
32北九州239-21.64
33八王子238-10.19
34福井237-3.265
35枚方237-18.28
36前橋237-8.494
37秋田234-4.49
38福山234-25.48
39奈良233-22.85
40富士232-14.71
41大阪229-25.41
42千葉226-12.06
43佐賀226-14.07
44松江223-23.89
45藤沢221
46福岡221-5.15
47221
48高知217-25.94
49所沢217-18.11
50長崎216-18.49
51京都216-28.24
52浦安215-22.94
53仙台215-17.31
54長岡214-11.2
55郡山213-13.41
56広島213-16.8
57日立210-2.778
58静岡208-9.957
59八戸208-2.804
60浜松204-10.92
61山形203-21.62
62富山203-25.91
63202-19.2
64和歌山202-19.84
65甲府200-29.58
66大分200-17.01
67大津199-35.18
68宮崎198-23.26
69宇部198-11.61
70熊本195-21.05
71宇都宮194-29.96
72青森193-30.07
73福島192-34.92
74水戸187-24.9
75松本187-25.2
76岐阜178-21.24
77佐世保178-19.82
78川口171-30.2
79熊谷170-27.97
80小山169-36.47
81長野153-12.57
はくさい1kg

詳細なデータとグラフ

はくさいの小売価格の相場と推移

2025年5月時点でのはくさい1kgの全国平均価格は259.5円。前年同月比では-22.75%と大きく下落しています。これは全国的な作柄の良好さや、需給バランスの崩れによる供給過多などが影響したと考えられます。野菜の中でもはくさいは気象条件に強く左右される作物で、価格変動が激しいのが特徴です。


都市別の価格傾向とその特徴

価格が高い都市は以下の通りです。

都市 価格(円) 前年同月比
盛岡 425 -2.97%
札幌 363 +1.39%
相模原 351 -8.11%
松阪 332 -10.51%
伊丹 326 -9.19%
函館 313 +4.33%
長岡 311 -3.41%
藤沢 309 (不明)
神戸 309 -17.82%
高松 308 -15.62%

特に盛岡は全国平均より160円以上高く、東北地方での輸送コストや冬場の地場生産制限の影響が表れています。また、札幌・函館といった寒冷地でも価格が高く、保管費用や輸送面のコストが価格に反映されています。

1方、神戸・高松・伊丹など西日本の都市でも高価格帯にあるのは、都市部での需要集中と地元産の減少傾向が関係している可能性があります。


これまでの推移と価格の変動要因

はくさいは冬野菜の代表であり、11月から2月が最盛期となります。そのため、春から初夏にかけては出荷量が減り価格が上がる年も多いのですが、2025年は逆に安定した気象と作柄により、価格が下落傾向となりました。

前年との比較では、札幌(+1.39%)や函館(+4.33%)のように、寒冷地では逆に価格が上昇している例もあり、全国的な下落傾向とは逆の動きを示しています。これは、道内の出荷量不足や本州からの輸送コスト上昇などの影響が考えられます。


はくさいの生産地と流通の特徴

はくさいの主産地は茨城県、長野県、群馬県などの中山間地域が中心で、冷涼な気候が生育に適しており、特に秋冬ものの需要が高まる10〜12月にかけて出荷が集中します。また、9州地方などでは春〜初夏にかけての出荷も行われ、年間を通じた安定供給体制が構築されています。

はくさいは重量があり保存性も高いため、大量輸送が可能な反面、運送費用の高騰や燃料価格の影響も大きく受けやすいという特徴があります。


今後の展望と課題

2025年に見られた大幅な価格下落は、生産者にとっては収益面の打撃となり、将来的な栽培縮小の可能性を含んでいます。1方で、消費者側にとっては価格安定による恩恵もあり、需要増加が期待されます。

流通の効率化、規格外品の活用、加工食品への転換など、生産と消費の両面でのバランスを図る取り組みが求められる段階にあります。

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