コシヒカリ5kgの小売価格動向|高騰の理由と地域別の価格差分析

米・パン

2025年5月のコシヒカリ5kg全国平均価格は4,795円で前年から約2倍の大幅上昇。枚方や大分、福山などで特に高値となり、気候変動による生産減少や資材・物流コスト増加が主因。コシヒカリは新潟中心の高品質米で、今後は耐候性品種開発や生産効率化が課題となる。

都市別のコシヒカリ5kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均4879+102.1
1福山5563+114.1
2大分5552+156.6
3姫路5513+123.9
4広島5458+122.4
5鹿児島5457+145.9
6岡山5432+122.3
7東大阪5305+110.9
8長崎5276+109.6
9富士5270+110.4
10佐世保5262+128.8
11横浜5254+102.2
12熊本5247+116.4
13大阪5247+115.7
14岐阜5246+125.3
155185+108.9
16和歌山5179+95.88
17北九州5163+120.7
18鳥取5162+146
19八王子5137+99.88
20さいたま5123+114.3
21藤沢5113
22浜松5112+105.5
23名古屋5111+119.4
24宇部5095+104.9
25枚方5084+106.2
26東京都区部5072+98.05
27所沢5069+84.6
28相模原5068+95.15
29豊橋5058
30浦安5057+91.12
31奈良5055+104.8
32神戸5046+107.6
33静岡5018+116.5
34福岡5012+94.87
35那覇5011+85.25
36千葉5007+112.7
37京都5006+99.2
38熊谷5001+78.8
395000+109.3
40府中4992+75.59
41川口4979+108.6
42甲府4974+76.7
43山口4973+97.66
444961
45西宮4950+96.74
46伊丹4925+91.41
47富山4920+102
48立川4908+83.89
49大津4866+85.37
50今治4830+105.9
51川崎4829+99.96
52佐賀4827+104.8
53松阪4812+99.75
54新潟4748+104.8
55松江4704+117.2
56宮崎4685+140
57松本4684+113.7
58仙台4655+96
59日立4652+114.4
60郡山4649+104.5
61小山4625+107.3
62長岡4622+110.9
63水戸4622+113.5
64前橋4622+87.13
65高知4595+121.3
66徳島4595+117.6
67松山4517+92.95
68長野4441+88.66
69福井4434+84.14
70福島4427+75.47
71山形4406+76.38
72宇都宮4367+65.35
73札幌4353+73.5
74旭川4331+74.57
75高松4298+103.6
76金沢4272+72.68
77青森4110+84.06
78秋田4108+70.53
79函館4034+69
80盛岡3981+87.69
81八戸3867+72.1
コシヒカリ5kg

詳細なデータとグラフ

コシヒカリの小売価格の相場と推移

2025年5月時点におけるコシヒカリ5kgの全国平均小売価格は4,795円であり、前年同月比では約103.1%の大幅な上昇となっています。この2倍近い価格上昇は、供給不足や生産コストの増加、気候変動による影響など複数の要因が重なって発生しています。近年、米の国内消費は減少傾向にあるものの、品質の高いコシヒカリに対する需要は根強く、価格面での影響が大きく表れています。


都市別の価格ランキングと特徴

2025年5月の高価格都市トップ10は以下の通りです。

順位 都市名 価格(円/5kg) 前年同月比増減率
1 枚方 5,631 +131.0%
2 福山 5,568 +114.3%
3 大分 5,552 +159.6%
4 広島 5,472 +115.9%
5 姫路 5,405 +119.5%
6 岡山 5,378 +123.3%
7 長崎 5,350 +124.6%
8 北9州 5,271 +138.4%
9 熊本 5,175 +118.5%
10 東大阪 5,173 +114.8%

傾向分析

  • 大分は前年から約1.6倍の価格上昇と突出しており、地域的な供給制約や輸送コストの増加が要因とみられます。

  • 関西(枚方、東大阪)、中国地方(福山、広島、岡山)、9州(大分、長崎、北9州、熊本)に高価格帯が集中。

  • どの都市も前年同月比で100%超の大幅な価格上昇を示しており、全国的な価格上昇の波及が強く見られます。


価格高騰の主な原因

  1. 生産コストの増加農業資材(肥料、農薬)、燃料価格の上昇が生産費用を押し上げています。また、農業従事者の高齢化に伴う人件費の増加も影響。

  2. 気候変動と自然災害近年の異常気象や洪水被害により、1部地域のコシヒカリ生産が減少。これにより市場供給量が減少し価格上昇に繋がっています。

  3. 物流・輸送費の高騰輸送費や燃料費の上昇により、地方都市への配送コストが増加。特に離島や地方都市では価格上昇に直結。

  4. 需要構造の変化国内消費減少に反して、品質重視の消費者や外食産業向けの需要は高まっているため、良質米の価格は安定的に高値を維持。


コシヒカリの生産の特徴と地域分布

  • コシヒカリは日本を代表する高品質米であり、主に新潟県を中心に全国の温暖かつ水資源豊富な地域で栽培されています。

  • しかしデータ範囲の都市は全国の消費地が中心で、生産地以外でも流通価格が反映されています。

  • 生産は水管理が重要で、稲の品質は水質や気候に大きく影響されるため、異常気象は生産量と品質に直結。

  • 新潟をはじめとした主要産地では、産地ブランドとしての価値維持に注力し、価格にも反映されています。


今後の課題と展望

  • 気候変動の影響に対応した耐候性品種の開発が求められる。

  • 生産効率の向上と農家の高齢化対策としてICT技術導入や機械化推進が必要。

  • 価格高騰の1因となっている物流コスト軽減のため、地域間連携や効率的な流通網の構築が期待される。

  • 消費者ニーズの多様化に対応した高付加価値商品の開発も重要。

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