中国・四国のきゅうり市場価格:急上昇と今後の予測

きゅうり

2025年6月、中国・四国地方のきゅうり価格は広島市で310.3円/kg(前年比+41.27%)、高松市で280.3円/kg(+37.42%)と大幅に上昇。広島市では数量が減少、高松市では増加し、都市ごとに需給構造に違い。今後はスマート農業や施設園芸が安定供給の鍵となる。

きゅうりの市場価格

2025年6月
降順昇順
市場卸売価格[円/kg]前年同月比[%]
1広島市310.3+41.27
2高松市280.3+37.42

市場価格の推移

きゅうりの市場価格

中国・四国の卸売数量

2025年6月
降順昇順
市場卸売数量[kt]前年同月比[%]
1広島市0.378-6.203
2高松市0.241+21.72

卸売数量の推移

きゅうりの卸売数量

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詳細なデータとグラフ

きゅうりの卸売り市場の現状と今後

2025年6月時点での中国・4国地方におけるきゅうりの市場価格は以下の通りです:

  • 広島市:310.3円/kg(前年比 +41.27%)

  • 高松市:280.3円/kg(前年比 +37.42%)

卸売数量は以下のようになっています:

  • 広島市:0.378kt(前年比 -6.203%)

  • 高松市:0.241kt(前年比 +21.72%)

このデータからわかるのは、広島市では価格上昇とともに数量が減少しており、高松市では価格上昇とともに数量も増加しているという、対照的な市場動向です。


過去からの価格と数量の推移

中国・4国地方のきゅうり市場は、全国平均と比べると長年安定的でしたが、近年は気象変動や生産体制の変化により、価格の振れ幅が拡大しています。特に:

  • 広島市は以前から1定の流通規模を維持しており、価格は都市部並み。

  • 高松市は香川県の施設園芸の発展に伴い、比較的安定した価格と供給を確保。

しかし、2020年代中盤以降、極端な気温上昇や輸送コスト増加が市場価格に影響し、価格が急騰傾向となりました。


都市別の市場構造と特徴

広島市

  • 広域からの集荷が多く、中国地方の流通拠点として機能。

  • 高齢化による県内生産の減少が進行中。

  • 卸売数量の減少は、供給の逼迫を直接反映しており、価格高騰の1因。

高松市

  • 香川県はハウス栽培の比率が高く、安定供給が可能。

  • 地元産中心の市場構造のため、需給のひっ迫が相対的に緩やか。

  • 数量増加は県内の生産調整と出荷努力の成果と見られる。


価格高騰の要因分析

両都市に共通する要因として、以下の点が挙げられます:

  1. 異常気象:高温障害による収穫量の低下。

  2. 生産コストの上昇:肥料・資材・エネルギー価格の高騰。

  3. 物流人員の減少:都市間流通に時間と費用がかかる。

  4. 消費地の集中:観光や飲食業の回復による需要増。

これにより、価格は通常の季節変動を超えて上昇しているのが現状です。


きゅうり生産の動向と今後の展望

中国・4国では、広島県・香川県を中心に生産が行われており、特に施設栽培の比率が高い香川は他地域よりも強い生産力を持ちます。

  • 広島県では露地栽培が中心で、天候の影響を受けやすい。

  • 香川県では環境制御型ハウスの導入が進み、天候変動に強い。

今後の展望としては以下の方向性が重要です:

  • 省力化設備・スマート農業の普及

  • 地元市場との連携強化による販路確保

  • 若手就農者への支援拡充

これにより、生産の持続性と価格の安定性が期待されます。

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