2025年5月時点でさつまいもの全国平均価格は366.5円/kgと高水準で、特に沖縄・北陸などで価格が上昇傾向にあります。春以降の端境期に加え、物流・貯蔵コスト増や需要増加が価格高騰の要因です。今後は高止まりが続く可能性があり、生産調整や物流効率化による価格安定化が求められます。
さつまいもの卸売り市場価格
さつまいもの高い順
2025年5月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 沖縄県 | 金沢市 | 広島市 | 高松市 | 京都市 | 北九州市 | 福岡市 | 東京都 | 札幌市 | 大阪市 |
最新値[円/kg] | 366.5 | 478 | 449.3 | 409.3 | 390.7 | 372 | 366.7 | 366 | 356.7 | 355.3 | 351.3 |
前月比[%] | +24.04 | +22.67 | +47.32 | +22.19 | +17.08 | +24.69 | +15.06 | +39.87 | +25.29 | +30.32 | +17.63 |
前年同月比[%] | +18.03 | +31.8 | +44.79 | +13.91 | +44.69 | +10.71 | +7.949 | +4.473 | +15.05 | +29.06 | +9.904 |
さつまいもの安い順
2025年5月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 仙台市 | 横浜市 | 名古屋市 | 主要市場 | 大阪市 | 札幌市 | 東京都 | 福岡市 | 北九州市 | 京都市 |
最新値[円/kg] | 371.4 | 307 | 315 | 334 | 347.7 | 351.3 | 355.3 | 356.7 | 366 | 366.7 | 372 |
前月比[%] | +24.7 | +25.14 | +22.89 | +16.78 | +22.56 | +17.63 | +30.32 | +25.29 | +39.87 | +15.06 | +24.69 |
前年同月比[%] | +18.51 | +14.84 | +11.83 | +11.71 | +13.74 | +9.904 | +29.06 | +15.05 | +4.473 | +7.949 | +10.71 |
さつまいもの推移


最新の価格データ

その他のデータとグラフ
さつまいもの価格についての推移と展望
さつまいもは、日本各地で栽培され、特に秋冬にかけての需要が高い根菜です。食卓用のほか、加工・スイーツ用途としても人気があり、価格動向は消費者や農業関係者にとって大きな関心事です。本稿では、全国の卸売市場におけるさつまいもの価格の現状、地域ごとの傾向、そして今後の展望を分析します。
2025年5月時点の全国平均と地域別価格
2025年5月の全国平均価格は366.5円/kgで、前月比+24.04%と急騰しています。以下は主要都市の最新価格です。
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沖縄県:478円/kg
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金沢市:449.3円/kg
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広島市:409.3円/kg
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高松市:390.7円/kg
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京都市:372円/kg
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北9州市:366.7円/kg
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福岡市:366円/kg
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東京都:356.7円/kg
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札幌市:355.3円/kg
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大阪市:351.3円/kg
高値傾向の沖縄や北陸・中国地方に対し、東北(仙台:307円)、東海(名古屋:334円)、関東(横浜:315円)などでは比較的安価です。
価格のこれまでの特徴と直近の急上昇
長期的に見ると、さつまいも価格は季節性の影響を大きく受けます。収穫期直後(秋~初冬)に安値となり、春以降の端境期に価格は上昇しやすく、2025年5月もその傾向に沿っています。
今回の平均価格+24%という大幅上昇は、貯蔵コストの上昇や天候不順による流通量の減少、さらには需要の集中(スイーツ・輸出用)が背景にあると見られます。
地域別の価格構造とその要因
高価格帯(沖縄・北陸・中国地方)
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沖縄:478円/kg(+22.67%)離島特有の輸送コストの高さが価格を押し上げています。
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金沢・広島・高松も400円/kg超。流通コストや地場供給力の不足が影響。
中価格帯(関西・首都圏・北海道)
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京都・北9州・福岡・東京・札幌・大阪などが350〜370円。物流が発達しているため全国平均と近い動き。
低価格帯(東北・中部地方)
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仙台:307円/kg、横浜:315円/kg、名古屋:334円/kg。東北や中部地方では、地場産の比率が高く、価格安定に寄与しています。
季節変動と需給バランスの問題
さつまいもは貯蔵によって長期供給が可能ですが、貯蔵コスト(電力・設備)上昇が卸売価格を押し上げる傾向にあります。また、近年のさつまいもブーム(干し芋・焼き芋スイーツ等)により、春〜初夏の需要が伸びている点も見逃せません。
今後の推移と予測
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短期的には高止まり傾向が継続すると予想されます。需給のひっ迫と物流コストの高さから、夏場にかけても価格は下がりにくいでしょう。
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長期的には生産調整や新技術(低コスト貯蔵・AI需要予測)の導入により、価格の平準化が期待されます。
1方で、気候変動リスクによる不作や、加工業界の買い付け競争などが再び高騰を招く可能性もあり、動向には引き続き注視が必要です。
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