贈与金支出の都市別ランキング|奈良・静岡・徳島が高水準

諸雑費

2025年4月時点の日本における贈与金の全国平均は6,685円であり、奈良市(16,880円)、静岡市(15,910円)、徳島市(14,330円)などが特に高い支出を示しています。広島市は前年比+630.3%と急増。贈与金の支出は、冠婚葬祭、進学・就職祝い、親族支援など地域文化や家族関係の濃密さに左右されやすく、都市ごとに大きな差が見られます。

贈与金の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国6685100-3.937
1奈良市16880252.6+295.6
2静岡市15910238+24.42
3徳島市14330214.3+203.8
4大分市12250183.3+305.8
5那覇市11730175.5+116.2
6広島市11440171.1+630.3
7さいたま市8824132-76.44
8前橋市8746130.8+73.05
9鹿児島市8266123.6+169
10富山市8089121+19.7
11相模原市7602113.7-18.63
12長野市7343109.8+29.94
13北九州市7256108.5+78.15
14福島市6899103.2+23.13
15浜松市6891103.1+27.23
16名古屋市6806101.8+52.46
17盛岡市6796101.7+0.831
18津市657698.37+74.89
19宇都宮市643896.31-7.247
20千葉市596089.15+76.91
21鳥取市590088.26-46.52
22宮崎市576386.21-33.67
23佐賀市568084.97-27.57
24新潟市547881.94+61.93
25長崎市514076.89-59.23
26甲府市513176.75-29.78
27堺市508276.02+38.59
28福井市504575.47+160.2
29高松市484172.42+54.81
30福岡市483472.31-73.59
31大阪市449667.26-47.38
32和歌山市445566.64-56.64
33水戸市444266.45-43.01
34京都市435165.09+7.247
35熊本市434164.94-47.02
36仙台市426663.81-74.8
37川崎市416362.27-53.39
38山口市411461.54-21.05
39山形市391558.56-25.7
40金沢市377756.5-69.11
41札幌市377756.5+170
42秋田市373155.81+16.05
43松江市360853.97-34.73
44大津市332749.77-25.62
45神戸市318847.69+51.31
46東京都区部282142.2-46.63
47岐阜市280041.88-2.473
48横浜市277741.54-66.13
49岡山市201430.13-55.3
50松山市162224.26+22.42
51高知市142721.35-82.49
52青森市130319.49-64.39

月間支出の推移

贈与金の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.35100
1盛岡市0.58165.7+48.72
2鹿児島市0.56160+86.67
3長野市0.46131.4+9.524
4長崎市0.46131.4-19.3
5広島市0.46131.4+155.6
6福島市0.45128.6-18.18
7富山市0.45128.6+15.38
8さいたま市0.44125.7+46.67
9宇都宮市0.42120+7.692
10奈良市0.4114.3+25
11前橋市0.4114.3-13.04
12熊本市0.39111.4-29.09
13福岡市0.38108.6
14相模原市0.38108.6+40.74
15甲府市0.37105.7-21.28
16高松市0.36102.9+80
17松江市0.36102.9-36.84
18宮崎市0.36102.9-34.55
19大津市0.35100+52.17
20和歌山市0.35100+6.061
21福井市0.3394.29+37.5
22松山市0.3394.29+65
23山形市0.3394.29-29.79
24仙台市0.3394.29-5.714
25佐賀市0.3291.43-8.571
26鳥取市0.3188.57-35.42
27浜松市0.3188.57-26.19
28津市0.3188.57-13.89
29札幌市0.3188.57+210
30水戸市0.385.71-23.08
31山口市0.385.71+15.38
32大阪市0.385.71+36.36
33京都市0.385.71-6.25
34徳島市0.2982.86+26.09
35静岡市0.2880-3.448
36大分市0.2880-17.65
37北九州市0.2880-17.65
38那覇市0.2777.14-47.06
39千葉市0.2777.14-15.63
40横浜市0.2674.29-18.75
41名古屋市0.2674.29-7.143
42神戸市0.2571.43-10.71
43川崎市0.2571.43-19.35
44新潟市0.2468.57-22.58
45堺市0.2262.86-26.67
46青森市0.2160-40
47東京都区部0.2160-47.5
48岐阜市0.257.14+17.65
49金沢市0.1748.57-19.05
50秋田市0.1748.57-52.78
51岡山市0.1440-70.21
52高知市0.1337.14-61.76

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

贈与金の月間支出の現状と今後

贈与金は、家計調査の中でも冠婚葬祭やお祝い、援助金といった「非日常支出」の1種であり、金額も変動も大きい項目です。出産祝いや入学祝い、親族への仕送り、さらには法事や通夜での香典なども含まれることが多く、その性質上地域の文化や家族構成に強く依存します。


都市別ランキングと支出金額の実態

2025年4月時点の贈与金の上位都市ランキングは以下のとおりです。

順位 都市 月間支出額(円) 前年比増減
1 奈良市 16,880 +295.6%
2 静岡市 15,910 +24.42%
3 徳島市 14,330 +203.8%
4 大分市 12,250 +305.8%
5 那覇市 11,730 +116.2%
6 広島市 11,440 +630.3%
7 さいたま市 8,824 -76.44%
8 前橋市 8,746 +73.05%
9 鹿児島市 8,266 +169%
10 富山市 8,089 +19.7%

このように、奈良・静岡・徳島・大分といった地域で高額支出が観察されます。特に、奈良市の支出は全国平均の2.5倍以上にあたります。歴史的に家制度が色濃く残る地域では、こうした金銭的贈与がいまだに重要な家族内の文化として維持されていると考えられます。


購入回数の多い都市とその特徴

贈与金の「頻度(回数)」に着目すると、以下の都市での購入頻度が高い傾向があります。

都市 平均月間回数 前年比
盛岡市 0.58回 +48.72%
鹿児島市 0.56回 +86.67%
長野市 0.46回 +9.52%
長崎市 0.46回 -19.3%
広島市 0.46回 +155.6%
福島市 0.45回 -18.18%
富山市 0.45回 +15.38%
さいたま市 0.44回 +46.67%
宇都宮市 0.42回 +7.69%
奈良市 0.40回 +25%

盛岡市や鹿児島市など地方都市では、「高頻度・中額」の支出が特徴です。これは大家族や親族の結びつきが比較的濃いことに起因するほか、地方での行事の回数が多いことも要因として挙げられます。


急増都市に見るトレンドと背景

中でも注目されるのは、広島市(+630.3%)や大分市(+305.8%)の急増です。これは以下のような背景が考えられます。

  • コロナ禍後の結婚式や法事の再開

  • 地域の景気回復に伴う親族支援や贈答行動の活性化

  • 1時的な大規模支出(例:1人の世帯で大口の贈与)

とくに広島市では支出金額・回数ともに大幅上昇しており、複合的な社会要因が交錯していると考えられます。


減少傾向の都市 – さいたま市の例

1方で、さいたま市のように前年同月比で-76.44%と大きく減少しているケースもあります。都市部では、

  • 贈与行為の縮小

  • 現金ではなくモノやサービスに置き換わる

  • 生活防衛意識の高まりによる贈答の簡略化

といった都市型ライフスタイルの合理化が進んでいると考えられます。


贈与金の支出に見る地域文化と将来展望

贈与金は、単なる金銭的支出にとどまらず、人間関係の維持、親族間の連帯、社会的儀礼の表現など多面的な機能を担っています。今回のランキングからは、都市部と地方での文化的差異や、ポスト・パンデミック時代の社会構造の変化が読み取れます。

今後は、

  • 都市部:デジタル贈与や物理的な行事の縮小

  • 地方部:伝統的な儀礼の継続と部分的な簡素化

という2極化の進行が予想されます。

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