奈良市が書籍支出で全国1位!読書習慣の地域差を徹底分析

教育・教養

書籍の月間支出は奈良市が1,192円で全国トップ。松山市や盛岡市も高水準で、いずれも前年比100%以上の大幅増加を示しています。購入回数でも松山市や名古屋市が全国を大きく上回り、地域ごとの読書習慣の差が明確です。一方、首都圏では支出の伸び悩みも見られます。

書籍の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国589100+1.029
1奈良市1192202.4+35.45
2松山市1120190.2+241.5
3盛岡市1097186.2+102
4名古屋市1005170.6+15.52
5大分市944160.3+39.03
6東京都区部939159.4+27.76
7さいたま市819139-25
8広島市782132.8-3.931
9大阪市768130.4+10.19
10松江市764129.7+38.41
11千葉市758128.7-27.12
12津市757128.5+20.54
13横浜市752127.7+2.592
14秋田市708120.2+46.89
15札幌市683116+219.2
16福島市670113.8-2.047
17熊本市646109.7+23.05
18山口市639108.5-15.7
19宮崎市639108.5+0.63
20京都市628106.6+4.841
21岡山市620105.3-43.84
22富山市620105.3-10.01
23川崎市615104.4-54.58
24仙台市592100.5-28.76
25水戸市591100.3-31.2
26相模原市56095.08-22.97
27佐賀市55994.91+91.44
28長野市53390.49+2.697
29鹿児島市49784.38+41.6
30宇都宮市48482.17-13.26
31高知市47480.48-5.2
32山形市47079.8-25.4
33福井市46378.61-30.06
34前橋市45777.59+4.577
35甲府市44575.55-23.93
36福岡市43573.85-30.18
37大津市42471.99-53.56
38高松市41570.46-36.54
39新潟市41370.12-59.51
40徳島市40468.59-24.49
41浜松市37764.01-42.88
42静岡市37162.99-21.56
43北九州市37062.82-44.02
44堺市33356.54-13.05
45青森市32354.84-15.45
46金沢市32054.33-60.93
47鳥取市29550.08-77.58
48岐阜市27146.01-30.69
49神戸市24341.26-55.66
50那覇市23640.07-34.81
51長崎市16628.18-68.56
52和歌山市14825.13-92.84

月間支出の推移

書籍の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.33100-10.81
1松山市0.56169.7+194.7
2千葉市0.55166.7-19.12
3盛岡市0.52157.6-3.704
4松江市0.52157.6+48.57
5名古屋市0.52157.6-35.8
6相模原市0.51154.5+27.5
7川崎市0.51154.5-27.14
8東京都区部0.5151.5+25
9奈良市0.5151.5-18.03
10熊本市0.49148.5+25.64
11大阪市0.49148.5+8.889
12京都市0.45136.4
13広島市0.43130.3-23.21
14仙台市0.42127.3-4.545
15鹿児島市0.41124.2+78.26
16水戸市0.4121.2-2.439
17山口市0.4121.2-36.51
18岡山市0.39118.2-26.42
19静岡市0.38115.2+11.76
20宮崎市0.37112.1+23.33
21長野市0.36109.1+2.857
22福島市0.36109.1-28
23甲府市0.35106.1-12.5
24大分市0.35106.1-12.5
25横浜市0.34103-17.07
26北九州市0.34103-19.05
27さいたま市0.34103-44.26
28札幌市0.33100+57.14
29秋田市0.3193.94-11.43
30福岡市0.3193.94-18.42
31新潟市0.3193.94-20.51
32前橋市0.3193.94+29.17
33高知市0.390.91-21.05
34高松市0.390.91-26.83
35山形市0.390.91-38.78
36佐賀市0.390.91+20
37津市0.2987.88-19.44
38富山市0.2884.85-37.78
39宇都宮市0.2884.85-30
40金沢市0.2781.82-55
41大津市0.2781.82-59.7
42堺市0.2781.82-27.03
43福井市0.2678.79-13.33
44鳥取市0.2575.76-52.83
45青森市0.2472.73-4
46徳島市0.2163.64-38.24
47神戸市0.260.61-48.72
48浜松市0.260.61-41.18
49那覇市0.1957.58
50岐阜市0.1648.48-36
51長崎市0.1339.39-67.5
52和歌山市0.1339.39-81.94

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

書籍の月間支出の現状と今後

書籍への支出は、教育・教養・娯楽など多様な目的に関連し、個人や家庭の文化的・知的志向を反映する支出項目です。近年は電子書籍の普及により紙の書籍市場は縮小傾向にあるものの、1部地域では書籍購入が依然として活発に行われており、その地域性が顕著に表れています。2025年4月時点の全国平均は589円で、前年同月比では+1.029%とわずかながら増加しています。


支出金額トップ都市 ― 奈良市と松山市の台頭

最も支出額が高いのは奈良市で1,192円。全国平均の約2倍に相当し、前年比でも+35.45%と堅調な増加を記録しています。奈良は教育・文化資源が豊富で、書籍購入を日常的に重視する家庭が多いと考えられます。

次いで松山市(1,120円)は前年比+241.5%という大幅な増加を見せ、注目すべき変化が見られます。購入回数も0.56回と高く、地域住民の読書習慣の高まりや、書店・図書フェアなどの地域イベントの影響も推測されます。


その他の高支出都市とその傾向

盛岡市(1,097円)も前年比+102%と急増しており、購入回数は0.52回と全国平均(0.33回)を大きく上回っています。名古屋市(1,005円)、大分市(944円)、東京都区部(939円)も支出額が高く、首都圏および地方中核都市での読書活動の活発さがうかがえます。

とくに東京都区部は購入回数0.5回で、前年比+27.76%と順調に増加しており、再び書籍購買への意識が高まりつつある様子が見られます。


支出の減少が見られる都市とその背景

1方、さいたま市(819円)は支出金額では上位にあるものの、前年比では-25%と大きく減少しています。また、名古屋市川崎市は購入回数の減少が目立ち、それぞれ-35.8%、-27.14%となっています。これは電子書籍や中古書店の利用増加、ネット通販の影響などで、紙の新刊書籍への支出が抑えられていることを示している可能性があります。


書籍購入回数から見る読書習慣

購入回数で見ると、全国平均は0.33回と低めですが、松山市(0.56回)、千葉市(0.55回)、盛岡市松江市名古屋市(各0.52回)などは非常に高水準にあります。これは読書を生活の1部と捉える文化が根付いていることの表れであり、家計に占める書籍の重要性が高い地域といえます。


まとめ ― 書籍支出から見える文化的格差

書籍支出には地域間で大きな開きがあり、単なる所得水準だけでなく、文化活動への関心、教育レベル、地域イベントやインフラ(書店・図書館)の整備状況も大きく影響しています。奈良市や松山市、盛岡市のように書籍購入が活発な地域では、家庭や地域全体の読書文化が根強く支えられていると考えられます。

今後も都市ごとの文化的志向や政策のあり方によって、書籍支出の傾向には変化が現れることが予想されます。

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