医薬品支出の都市別ランキングと地域差の要因を徹底分析【2025年最新】

保健医療

2025年4月時点の医薬品支出では、広島市が全国平均の2倍超と突出。宇都宮市や長野市も高水準で、富山市は支出・購入回数ともに全国トップ。一方で都市部は安定した需要が見られ、地域ごとの医療環境や住民の健康意識が支出に大きく影響している。

医薬品の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国2780100+12.14
1広島市6518234.5+302.3
2宇都宮市4078146.7+27.24
3長野市3910140.6+31.61
4佐賀市3786136.2+41.74
5高知市3428123.3+65.6
6富山市3373121.3+51.53
7徳島市3357120.8-4.658
8横浜市3319119.4+15.89
9東京都区部3225116+15.43
10奈良市3178114.3+55.48
11川崎市3123112.3-9.003
12長崎市3004108.1+35.87
13相模原市3003108+10
14那覇市2994107.7+15.87
15神戸市2976107.1-4.462
16さいたま市2970106.8-5.021
17新潟市2830101.8+38.39
18大津市2780100+15.88
19盛岡市275499.06+14.75
20津市266795.94-8.287
21水戸市264895.25-4.817
22札幌市262494.39+17.35
23名古屋市261293.96+19.6
24北九州市253291.08-15.29
25前橋市250790.18-6.49
26静岡市249889.86-8.632
27大分市249389.68+48.39
28熊本市241486.83-40.47
29松江市237785.5+5.644
30甲府市233583.99-5.961
31鳥取市232783.71-5.214
32大阪市229382.48-27.6
33京都市226581.47+6.139
34仙台市225781.19-22.65
35福井市225080.94+27.99
36福島市222480-39.37
37金沢市221079.5+14.39
38岡山市217278.13-32.5
39山形市213076.62-17.22
40岐阜市212976.58+5.658
41千葉市212376.37-11.84
42青森市211876.19-33.63
43福岡市209775.43-3.275
44松山市206474.24+9.729
45高松市206174.14-4.892
46浜松市201172.34-24.91
47宮崎市198271.29-29.29
48山口市191268.78+13.74
49秋田市189268.06-36.49
50和歌山市187367.37-22.79
51堺市175263.02-42.82
52鹿児島市147152.91-35.9

月間支出の推移

医薬品の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国1.74100+2.959
1富山市2.23128.2+44.81
2相模原市2.16124.1+25.58
3新潟市2.14123+45.58
4長崎市2.04117.2+36.91
5北九州市2.03116.7-3.791
6佐賀市2.03116.7-5.14
7奈良市1.93110.9+53.17
8さいたま市1.93110.9-10.65
9盛岡市1.89108.6+5
10神戸市1.86106.9
11大阪市1.85106.3+0.543
12東京都区部1.83105.2-3.175
13川崎市1.83105.2+2.809
14宇都宮市1.79102.9-4.278
15青森市1.77101.7-6.349
16札幌市1.77101.7+5.988
17福島市1.76101.1-24.14
18山口市1.75100.6+12.9
19那覇市1.74100+7.407
20横浜市1.7198.28-15.76
21大分市1.7198.28+29.55
22長野市1.6997.13-10.58
23高松市1.6896.55+6.329
24徳島市1.6896.55+5
25水戸市1.6795.98+19.29
26静岡市1.6594.83-7.303
27高知市1.6494.25+18.84
28松江市1.6494.25+5.128
29松山市1.6494.25+10.81
30宮崎市1.6293.1-13.83
31大津市1.6293.1-7.429
32名古屋市1.6192.53+5.229
33福井市1.691.95+41.59
34広島市1.691.95+18.52
35仙台市1.5991.38-14.52
36浜松市1.5890.8+0.637
37福岡市1.5387.93+5.517
38山形市1.5287.36-34.76
39堺市1.586.21-2.597
40京都市1.586.21-13.79
41岡山市1.4985.63-5.696
42甲府市1.4683.91-31.46
43岐阜市1.4683.91+2.098
44金沢市1.4382.18+17.21
45鳥取市1.480.46-20.9
46千葉市1.480.46-8.497
47熊本市1.3979.89-27.23
48秋田市1.3678.16-32.67
49前橋市1.3275.86-27.47
50津市1.374.71-26.14
51鹿児島市1.2772.99-18.59
52和歌山市1.268.97-30.23

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

医薬品の月間支出の現状と今後

日本の高齢化と健康志向の高まりにより、医薬品への支出は全国的に増加傾向にあります。しかし、その支出額や購入頻度は都市によって大きな差が見られます。本稿では、2025年4月時点のデータを基に、世帯ごとの医薬品支出額の都市別ランキングとその背景について解説します。


医薬品支出の全国傾向と平均値

全国平均の支出額は2,780円、購入回数は月間1.74回で、前年同月比ではそれぞれ+12.14%、+2.959%の増加となっています。これは、感染症予防の意識向上やセルフメディケーション(自己治療)の定着などが背景と考えられます。


支出額トップの広島市:突出した高額支出の背景

広島市の支出額は6,518円と、全国平均の2倍以上。前年比でも+302.3%と圧倒的な増加率を記録しています。この急増は、特定の医薬品の購入が集中したか、調査対象世帯の1部が高額薬品を利用した可能性も考えられます。また、高齢化率やドラッグストアの普及状況も影響しているでしょう。


続く高支出都市:宇都宮市・長野市・佐賀市

宇都宮市(4,078円)、長野市(3,910円)、佐賀市(3,786円)も上位に位置し、それぞれ前年比+27.24%、+31.61%、+41.74%と大幅に増加しています。特に長野県や佐賀県では、持病の自己管理や自然療法志向が強く、常備薬の購入が盛んな傾向にあります。


安定した支出水準:横浜市・東京都区部

横浜市(3,319円)や東京都区部(3,225円)といった大都市では、支出額は高水準を維持しているものの、急増というよりは安定的に推移しています。都市部では医薬品へのアクセスが良好であり、処方薬・OTC薬(1般用医薬品)双方へのニーズが高いことが要因です。


地方都市に見られる支出の特徴:高知市・徳島市・富山市

高知市(3,428円)、徳島市(3,357円)、富山市(3,373円)といった地方都市も上位に入っており、特に富山市は支出額だけでなく購入回数も全国トップ(2.23回)となっています。これらの地域では、通院の代替としての市販薬の利用が多いと考えられ、医療アクセスの距離的課題も影響している可能性があります。


購入頻度の高い都市:医薬品需要の強さ

購入頻度では富山市(2.23回)、相模原市(2.16回)、新潟市(2.14回)などが目立ちます。富山市と新潟市はともに前年比で+44%以上の大幅な増加を記録しており、健康管理への意識の高さがうかがえます。1方、佐賀市では支出は高いものの回数がやや減少(-5.14%)しており、高単価の薬品購入が主だったことが推察されます。


まとめ:地域ごとの医薬品支出は、医療環境と生活文化を反映

医薬品への支出は、都市によって異なる医療制度の利用状況や住民の健康意識、生活習慣の違いを反映しています。広島市のような急増事例を含め、今後も地域ごとの支出構造を注視することが、公的医療や地域保健の政策立案において重要です。

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