被服関連サービスの支出ランキング|京都市が全国の5倍超で断トツ

履物類

被服関連サービスの支出は京都市が全国平均の5倍以上と突出し、福井・千葉など地方都市でも高水準。福島市は利用回数で全国トップ。和装文化、都市の生活様式、家事支援ニーズが地域差を生んでおり、支出額と利用頻度の乖離も顕著。全体では減少傾向にあるが、地域特性により今後も差は継続する見通し。

被服関連サービスの月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年9月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国399100+0.504
1さいたま市3789949.6+1014
2長崎市3395850.9+1130
3松江市3112779.9+958.5
4和歌山市2837711+2207
5前橋市1743436.8+384.2
6千葉市1359340.6+782.5
7高松市653163.7+402.3
8仙台市621155.6+254.9
9名古屋市605151.6+43.36
10佐賀市584146.4+47.1
11盛岡市581145.6-40.35
12長野市539135.1+1.126
13堺市527132.1+32.41
14東京都区部497124.6+16.12
15青森市456114.3+12.32
16福島市420105.3+117.6
17高知市409102.5-33.93
18大分市407102+270
19山形市404101.3-12.93
20大津市36992.48+109.7
21広島市33984.96-90.07
22浜松市33583.96+26.42
23秋田市29974.94-1.645
24津市29373.43+20.08
25熊本市27769.42+1.465
26富山市26867.17-17.54
27那覇市26065.16+147.6
28相模原市26065.16-29.73
29札幌市25864.66-31.75
30神戸市25263.16-1.176
31京都市25263.16+108.3
32福岡市24962.41+23.27
33山口市24160.4+88.28
34大阪市23859.65-29.79
35宇都宮市22656.64+13.57
36鹿児島市22456.14+58.87
37新潟市22456.14-49.55
38横浜市21754.39-12.85
39水戸市20551.38-37.5
40岡山市19749.37-43.23
41静岡市19649.12+23.27
42松山市18446.12-49.31
43川崎市16942.36-50.44
44鳥取市15639.1-58.73
45岐阜市13834.59-56.47
46福井市13333.33-51.99
47宮崎市11929.82-54.92
48奈良市11829.57-40.7
49北九州市11127.82-65.95
50徳島市7619.05-65.45
51甲府市317.769-88.26
52金沢市276.767-89.73

月間支出の推移

被服関連サービスの支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年9月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.19100-5
1千葉市0.53278.9+341.7
2山形市0.52273.7+36.84
3青森市0.49257.9+44.12
4盛岡市0.39205.3-36.07
5佐賀市0.39205.3-27.78
6仙台市0.38200+65.22
7東京都区部0.35184.2+20.69
8さいたま市0.29152.6-12.12
9福島市0.28147.4+75
10福井市0.26136.8+52.94
11京都市0.26136.8-10.34
12福岡市0.25131.6+108.3
13松江市0.23121.1+27.78
14富山市0.23121.1-48.89
15川崎市0.22115.8-24.14
16神戸市0.21110.5+50
17相模原市0.21110.5+133.3
18山口市0.21110.5+50
19大阪市0.21110.5-32.26
20広島市0.2105.3+11.11
21高松市0.19100+137.5
22長野市0.19100-17.39
23秋田市0.19100-24
24大津市0.19100+72.73
25宇都宮市0.1894.74+5.882
26堺市0.1894.74+5.882
27名古屋市0.1894.74+28.57
28前橋市0.1894.74+28.57
29熊本市0.1789.47-51.43
30横浜市0.1789.47-15
31宮崎市0.1789.47-22.73
32高知市0.1684.21-55.56
33長崎市0.1684.21-27.27
34岐阜市0.1684.21-15.79
35津市0.1578.95+50
36水戸市0.1578.95-40
37札幌市0.1578.95-25
38徳島市0.1578.95-40
39大分市0.1578.95+87.5
40新潟市0.1473.68-33.33
41岡山市0.1473.68
42那覇市0.1368.42
43浜松市0.1368.42-43.48
44奈良市0.1263.16-55.56
45鹿児島市0.1157.89+10
46和歌山市0.1157.89+37.5
47鳥取市0.152.63-79.17
48松山市0.0947.37-18.18
49静岡市0.0631.58+20
50北九州市0.0631.58-68.42
51金沢市0.0526.32-37.5
52甲府市0.0315.79-66.67

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

被服関連サービスの月間支出の現状と今後

被服関連サービスとは、衣類のリフォーム(寸法直し)、クリーニング、染み抜き、保管などを含む、衣服の購入後のケアに関するサービスです。こうした支出は、ライフスタイル、居住地域の気候、文化的価値観、消費者意識などに大きく左右され、都市ごとの支出差が顕著に現れます。


支出金額の高い都市の傾向

2025年4月時点の全国平均支出は900円ですが、それを大きく上回る都市が多数存在します。中でも際立って高額な都市は以下の通りです。

順位 都市名 月間支出額(円) 前年比増加率
1位 京都市 4,804円 +339.9%
2位 福井市 2,990円 +263.7%
3位 千葉市 2,499円 +222.0%
4位 金沢市 2,049円 +65.24%
5位 さいたま市 1,720円 -0.23%
6位 大阪市 1,471円 +64.73%
7位 東京都区部 1,452円 +11.78%
8位 松山市 1,334円 +68.86%
9位 福島市 1,306円 +105.3%
10位 岡山市 1,276円 +3.91%

京都市は全国平均の5倍以上と、突出した支出額を示しています。これは着物文化を含む伝統衣装のケア需要が大きいこと、あるいは高品質な衣料を長く使う習慣が支出を押し上げている可能性が考えられます。

福井市や千葉市も2000円台と高水準で、衣料を大切にする文化的・経済的傾向が見て取れます。


購入頻度から見る都市の特徴

月間の平均利用回数(全国平均0.39回)から見ても、サービス利用の活発さに差が見られます。

順位 都市名 平均回数 前年比増加率
1位 福島市 0.89回 +169.7%
2位 さいたま市 0.74回 -41.27%
3位 京都市 0.73回 -10.98%
4位 広島市 0.71回 +69.05%
5位 仙台市 0.67回 +31.37%
6位 松山市 0.60回 +100.0%
7位 千葉市 0.60回 +39.53%
8位 水戸市 0.57回 +11.76%
9位 東京都区部 0.52回 -33.33%
10位 大阪市 0.48回 +23.08%

福島市の平均0.89回という高頻度は、地域のクリーニング利用の習慣化やサービス価格の競争力、家庭での衣類ケア文化が影響していると推測されます。

逆に、東京都区部やさいたま市では前年比マイナスが目立ち、家庭用洗濯機やドライケア機能付きの家電普及、セルフメンテナンス志向が進んでいる可能性もあります。


支出と利用頻度の関係性

興味深いのは、支出が高くても利用頻度が低い都市(例:福井市)と、利用頻度が高くても支出が抑えられている都市(例:福島市)のように、単価差が明確に現れる点です。

京都市のように、1回あたりの支出が非常に高い地域は、高額な和装のクリーニングや加工が影響していると考えられます。1方で、福島市は高頻度ながらも比較的抑えられた支出で、低価格で高回転のサービス利用が主流となっている可能性があります。


地域文化・経済との関連性

以下のような要因が、都市別の支出動向に影響を及ぼしていると考えられます:

  • 伝統衣装文化(京都・金沢)

  • 衣類の長期使用志向(福井・松山)

  • 都市型生活の利便性(千葉・大阪・東京)

  • 子育て世帯の家事負担軽減需要(さいたま市など郊外型都市)

地域によって、被服関連サービスを“贅沢”として使うか、“生活の1部”として利用するかの違いが浮き彫りになっています。


今後の展望と注視点

2024年から2025年にかけて、全国的には平均支出・回数ともに減少傾向が見られました(全国支出:-19.28%、回数:-13.33%)。これは以下のようなトレンドが影響している可能性があります:

  • 家庭用洗濯機・乾燥機の高性能化

  • 衣類リユースやサステナブル志向の高まり

  • 外出機会の減少(リモートワーク・物価上昇)

しかし、文化的価値を持つ衣料や、こだわりを持って衣類を長く使う層が多い都市では、引き続き1定の需要が維持されると見られます。

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