被服関連サービスの支出ランキング|京都市が全国の5倍超で断トツ

履物類

被服関連サービスの支出は京都市が全国平均の5倍以上と突出し、福井・千葉など地方都市でも高水準。福島市は利用回数で全国トップ。和装文化、都市の生活様式、家事支援ニーズが地域差を生んでおり、支出額と利用頻度の乖離も顕著。全体では減少傾向にあるが、地域特性により今後も差は継続する見通し。

被服関連サービスの月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年5月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国894100+23.82
1京都市7230808.7+823.4
2千葉市2944329.3+307.2
3さいたま市1490166.7+15.95
4仙台市1471164.5+37.61
5福井市1456162.9+227.9
6東京都区部1450162.2-16.04
7岡山市1232137.8+23.2
8徳島市1225137+12.18
9名古屋市992111+107.5
10山形市945105.7+12.9
11佐賀市942105.4-14.98
12横浜市933104.4+2.415
13山口市926103.6+93.72
14浜松市925103.5+19.51
15長野市918102.7-52.48
16岐阜市907101.5-29.85
17富山市907101.5+106.6
18高松市903101+115.5
19松江市89399.89+14.19
20奈良市78888.14-77
21札幌市78487.7+20.62
22大阪市78387.58+23.89
23盛岡市72080.54-14.59
24大津市71179.53+48.13
25福島市71079.42+17.16
26熊本市68876.96-7.651
27北九州市68576.62-49.82
28金沢市68276.29-34.67
29長崎市67775.73-26.33
30松山市64371.92+78.61
31相模原市63671.14-12.03
32水戸市63070.47-0.474
33川崎市62970.36+30.77
34静岡市61368.57+15.01
35新潟市56863.53-84.65
36福岡市55562.08-7.035
37堺市51257.27+77.78
38宇都宮市48454.14-45.98
39広島市46451.9-32.66
40青森市45550.89-49.28
41秋田市45050.34-61.67
42鳥取市42547.54-37.41
43鹿児島市42247.2+34.82
44甲府市41346.2+4.822
45前橋市38943.51-16.52
46神戸市35539.71-11.25
47和歌山市28331.66-16.02
48宮崎市25328.3-28.73
49大分市24227.07-4.348
50高知市22525.17+42.41
51那覇市22224.83-83.48
52津市17920.02-78.82

月間支出の推移

被服関連サービスの支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年5月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.34100-2.857
1京都市0.68200+51.11
2徳島市0.67197.1+28.85
3さいたま市0.6176.5+3.448
4岐阜市0.54158.8+3.846
5水戸市0.52152.9+36.84
6大阪市0.51150+75.86
7千葉市0.5147.1+85.19
8奈良市0.48141.2-18.64
9福島市0.46135.3+21.05
10東京都区部0.46135.3-46.51
11佐賀市0.46135.3-31.34
12山口市0.44129.4+2.326
13松江市0.43126.5-43.42
14岡山市0.42123.5-20.75
15富山市0.41120.6+46.43
16山形市0.4117.6-32.2
17長野市0.39114.7-25
18高松市0.38111.8+65.22
19金沢市0.38111.8+15.15
20松山市0.38111.8+18.75
21浜松市0.36105.9-38.98
22熊本市0.35102.9+2.941
23盛岡市0.34100-19.05
24新潟市0.3397.06-31.25
25川崎市0.3294.12-21.95
26名古屋市0.3191.18+14.81
27静岡市0.2985.29+26.09
28青森市0.2985.29-49.12
29秋田市0.2882.35-51.72
30横浜市0.2882.35-22.22
31宇都宮市0.2882.35-45.1
32甲府市0.2779.41+35
33堺市0.2779.41+35
34宮崎市0.2676.47-31.58
35鹿児島市0.2573.53+19.05
36仙台市0.2573.53-50
37鳥取市0.2470.59-48.94
38福井市0.2367.65-25.81
39大津市0.2264.71+4.762
40前橋市0.2264.71-38.89
41北九州市0.2161.76-63.79
42相模原市0.258.82
43和歌山市0.258.82
44福岡市0.1955.88-17.39
45神戸市0.1955.88-13.64
46長崎市0.1852.94-40
47那覇市0.1852.94-25
48札幌市0.1852.94-43.75
49広島市0.1852.94-59.09
50大分市0.1852.94-28
51津市0.1647.06-15.79
52高知市0.1441.18-51.72

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

被服関連サービスの月間支出の現状と今後

被服関連サービスとは、衣類のリフォーム(寸法直し)、クリーニング、染み抜き、保管などを含む、衣服の購入後のケアに関するサービスです。こうした支出は、ライフスタイル、居住地域の気候、文化的価値観、消費者意識などに大きく左右され、都市ごとの支出差が顕著に現れます。


支出金額の高い都市の傾向

2025年4月時点の全国平均支出は900円ですが、それを大きく上回る都市が多数存在します。中でも際立って高額な都市は以下の通りです。

順位 都市名 月間支出額(円) 前年比増加率
1位 京都市 4,804円 +339.9%
2位 福井市 2,990円 +263.7%
3位 千葉市 2,499円 +222.0%
4位 金沢市 2,049円 +65.24%
5位 さいたま市 1,720円 -0.23%
6位 大阪市 1,471円 +64.73%
7位 東京都区部 1,452円 +11.78%
8位 松山市 1,334円 +68.86%
9位 福島市 1,306円 +105.3%
10位 岡山市 1,276円 +3.91%

京都市は全国平均の5倍以上と、突出した支出額を示しています。これは着物文化を含む伝統衣装のケア需要が大きいこと、あるいは高品質な衣料を長く使う習慣が支出を押し上げている可能性が考えられます。

福井市や千葉市も2000円台と高水準で、衣料を大切にする文化的・経済的傾向が見て取れます。


購入頻度から見る都市の特徴

月間の平均利用回数(全国平均0.39回)から見ても、サービス利用の活発さに差が見られます。

順位 都市名 平均回数 前年比増加率
1位 福島市 0.89回 +169.7%
2位 さいたま市 0.74回 -41.27%
3位 京都市 0.73回 -10.98%
4位 広島市 0.71回 +69.05%
5位 仙台市 0.67回 +31.37%
6位 松山市 0.60回 +100.0%
7位 千葉市 0.60回 +39.53%
8位 水戸市 0.57回 +11.76%
9位 東京都区部 0.52回 -33.33%
10位 大阪市 0.48回 +23.08%

福島市の平均0.89回という高頻度は、地域のクリーニング利用の習慣化やサービス価格の競争力、家庭での衣類ケア文化が影響していると推測されます。

逆に、東京都区部やさいたま市では前年比マイナスが目立ち、家庭用洗濯機やドライケア機能付きの家電普及、セルフメンテナンス志向が進んでいる可能性もあります。


支出と利用頻度の関係性

興味深いのは、支出が高くても利用頻度が低い都市(例:福井市)と、利用頻度が高くても支出が抑えられている都市(例:福島市)のように、単価差が明確に現れる点です。

京都市のように、1回あたりの支出が非常に高い地域は、高額な和装のクリーニングや加工が影響していると考えられます。1方で、福島市は高頻度ながらも比較的抑えられた支出で、低価格で高回転のサービス利用が主流となっている可能性があります。


地域文化・経済との関連性

以下のような要因が、都市別の支出動向に影響を及ぼしていると考えられます:

  • 伝統衣装文化(京都・金沢)

  • 衣類の長期使用志向(福井・松山)

  • 都市型生活の利便性(千葉・大阪・東京)

  • 子育て世帯の家事負担軽減需要(さいたま市など郊外型都市)

地域によって、被服関連サービスを“贅沢”として使うか、“生活の1部”として利用するかの違いが浮き彫りになっています。


今後の展望と注視点

2024年から2025年にかけて、全国的には平均支出・回数ともに減少傾向が見られました(全国支出:-19.28%、回数:-13.33%)。これは以下のようなトレンドが影響している可能性があります:

  • 家庭用洗濯機・乾燥機の高性能化

  • 衣類リユースやサステナブル志向の高まり

  • 外出機会の減少(リモートワーク・物価上昇)

しかし、文化的価値を持つ衣料や、こだわりを持って衣類を長く使う層が多い都市では、引き続き1定の需要が維持されると見られます。

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