昆布つくだ煮支出ランキング|奈良・長野・京都で高需要の理由とは

野菜・果実

2025年4月のこんぶつくだ煮支出は奈良市が154円で全国トップ。長野・福島・京都も上位を占め、特に京都は前年比+98.5%と大幅増。さいたま市も支出・購入頻度ともに急上昇し注目される。全体としては濃い味の惣菜文化が強い地域で根強い需要が見られ、再評価の兆しがうかがえる。

こんぶつくだ煮の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国106100+15.22
1奈良市154145.3+14.93
2長野市139131.1+41.84
3福島市134126.4-22.54
4京都市133125.5+98.51
5静岡市125117.9-6.716
6甲府市120113.2+1.695
7金沢市116109.4+1.754
8富山市114107.5+4.587
9さいたま市114107.5+86.89
10松江市112105.7+53.42
11川崎市112105.7+24.44
12岐阜市112105.7+3.704
13仙台市106100+19.1
14鹿児島市10397.17-23.7
15高松市10397.17+53.73
16浜松市10094.34-22.48
17大津市10094.34+31.58
18福井市9993.4-32.19
19横浜市9892.45+27.27
20新潟市9892.45-34.23
21佐賀市9488.68-25.98
22神戸市9387.74+38.81
23津市9084.91+18.42
24鳥取市8983.96-11.88
25水戸市8983.96-16.04
26堺市8983.96-32.06
27和歌山市8983.96-11
28東京都区部8782.08-9.375
29宇都宮市8681.13-27.73
30青森市8580.19+11.84
31長崎市8176.42-1.22
32山口市8176.42+76.09
33大阪市8176.42
34山形市7974.53-15.05
35徳島市7873.58-8.235
36秋田市7166.98-40.34
37相模原市7166.98-53.29
38千葉市7166.98-21.11
39宮崎市7066.04-32.04
40福岡市6965.09-48.51
41熊本市6763.21+1.515
42名古屋市6662.26-37.14
43松山市6359.43+5
44広島市6359.43+21.15
45高知市6157.55-43.52
46北九州市6157.55+17.31
47岡山市5955.66+43.9
48盛岡市5854.72-29.27
49前橋市5854.72-43.69
50大分市5652.83-34.88
51札幌市5249.06-25.71
52那覇市5047.17+85.19

月間支出の推移

こんぶつくだ煮の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.4100+5.263
1福島市0.55137.5-32.1
2長野市0.53132.5+10.42
3さいたま市0.52130+57.58
4金沢市0.5125-3.846
5富山市0.5125-12.28
6松江市0.49122.5+58.06
7静岡市0.46115+35.29
8甲府市0.44110-4.348
9仙台市0.44110+7.317
10川崎市0.42105+16.67
11京都市0.42105+20
12高松市0.41102.5+70.83
13鹿児島市0.4100-6.977
14福井市0.4100-24.53
15宇都宮市0.4100-23.08
16奈良市0.4100+8.108
17鳥取市0.3997.5-18.75
18山口市0.3997.5+77.27
19青森市0.3895+8.571
20神戸市0.3895+46.15
21新潟市0.3895-39.68
22大津市0.3895+18.75
23和歌山市0.3895-2.564
24長崎市0.3792.5+5.714
25浜松市0.3792.5-24.49
26堺市0.3792.5-9.756
27水戸市0.3690-10
28横浜市0.3690+5.882
29秋田市0.3587.5-30
30相模原市0.3382.5-44.07
31大阪市0.3382.5+3.125
32佐賀市0.3382.5-13.16
33福岡市0.3280-8.571
34津市0.3280-5.882
35徳島市0.3280-20
36岐阜市0.3280-28.89
37宮崎市0.3280-33.33
38東京都区部0.3177.5-18.42
39岡山市0.3177.5+55
40熊本市0.375-6.25
41前橋市0.375-42.31
42山形市0.2972.5-27.5
43広島市0.2870-3.448
44大分市0.2767.5-34.15
45名古屋市0.2767.5-6.897
46千葉市0.2767.5-28.95
47高知市0.2665-36.59
48北九州市0.2665+8.333
49松山市0.2562.5-10.71
50盛岡市0.2460-35.14
51札幌市0.2460-27.27
52那覇市0.250+17.65

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー




詳細なデータとグラフ

こんぶつくだ煮の月間支出の現状と今後

「こんぶつくだ煮」は、昆布を醤油・砂糖などで甘辛く煮詰めた常備菜で、ご飯のお供や弁当の1品として広く親しまれている食品です。保存性が高く、少量でも味が強いため、日常的な購入頻度は高くないものの、根強い需要があります。

2025年4月の最新データによれば、全国平均支出は106円、平均購入回数は0.4回とされています。地域によっては購入回数が1回未満であるものの、支出額が高い傾向にあり、これは単価の高い商品を好む傾向や贈答用途などの特殊消費も示唆しています。


支出上位都市 ― 奈良・長野・福島・京都の特徴

支出のトップは奈良市(154円)で、前年同月比も+14.93%と堅調な伸びを示しています。奈良は伝統的な保存食文化が色濃く残る地域であり、濃い味つけの惣菜類への需要が高いことが影響していると考えられます。

2位の長野市(139円)は、購入回数でも0.53回(全国平均0.4回)と高めであり、実需がある家庭が多いことを裏付けています。信州地域は発酵・保存食品への関心が高く、つくだ煮のような濃い味の食品が根づいていると推察されます。

3位の福島市(134円)は、購入回数でも0.55回と全国で最も高い水準にあるにもかかわらず、前年比では支出-22.54%、回数-32.1%と大きな減少がみられました。これは物価変動や家計の節約志向、消費スタイルの変化が影響している可能性があります。

4位の京都市(133円)は前年比+98.51%と大幅な増加。京都は昆布を多用する料理文化が発達しており、特に「おばんざい」などに代表される家庭料理でつくだ煮系の惣菜が根強く支持されています。


堅調な中堅都市 ― 静岡・甲府・金沢・富山・さいたま

静岡市(125円)は前年同月比では-6.72%とやや減少しているものの、購入頻度は0.46回と比較的高く、需要は安定しています。

甲府市(120円)は支出も購入回数(0.44回)も全国平均をやや上回っており、地域の中小規模食品加工業の製品が1定の支持を得ているとみられます。

金沢市(116円)、富山市(114円)といった北陸エリアも支出・回数ともに上位にランクイン。これは、海産物文化の強さと、濃い味付けの惣菜が食文化として定着している背景があると考えられます。

さいたま市(114円)は前年比+86.89%、購入回数+57.58%といずれも急増しており、これは家庭での和食回帰や健康志向による再評価、あるいは物価高のなかで少量で満足できる惣菜への関心の高まりが影響していると考えられます。


購入頻度に見る消費傾向 ― 長野・福島・さいたまが高頻度

購入頻度に注目すると、福島(0.55回)、長野(0.53回)、さいたま(0.52回)が高く、昆布つくだ煮が家庭で常備されている傾向が強いことがわかります。さらに、松江(0.49回)や静岡(0.46回)などでも安定した需要がうかがえます。

なお、金沢・富山の北陸勢はどちらも0.5回で同率。この地域では昆布消費量が伝統的に多く、「とろろ昆布」や「塩昆布」などとの併用も多いため、昆布関連商品の消費スタイルが多様化している可能性があります。


今後の展望 ― 昆布文化の継承とつくだ煮の進化

「こんぶつくだ煮」は、保存性・栄養バランス・少量満足性という3つの利点を持つ食品として、物価高騰の時代に再評価される可能性が高い商品です。特に高齢層を中心にした家庭での消費が堅調である1方、若年層への訴求には「ご飯に合う健康的な惣菜」としての再ブランディングが求められます。

地域ごとの消費傾向を踏まえると、伝統食文化が色濃く残る内陸・北陸・関西圏での支出が高く、都市部近郊での回数増加が進んでいるという2極化傾向が見て取れます。

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