野菜・海藻加工品の支出都市ランキング|京都・奈良が突出する理由とは

野菜・果実

野菜・海藻加工品の月間支出は全国平均1,136円。京都市や奈良市など伝統食文化の根付く都市で支出額が高く、青森市や仙台市では購入頻度が特に高い。保存性・利便性を兼ねた加工食品への需要が、各地域で独自の消費スタイルを形成している。

野菜・海藻加工品の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国1136100+3.934
1京都市1499132+40.49
2奈良市1485130.7+30.49
3仙台市1386122-2.737
4大津市1327116.8+42.53
5水戸市1322116.4+20.29
6川崎市1305114.9+16.41
7横浜市1291113.6-4.299
8千葉市1274112.1-3.922
9青森市1254110.4+3.21
10宮崎市1234108.6+42.66
11山形市1228108.1-20.62
12福島市1221107.5-31.9
13秋田市1219107.3-1.852
14富山市1217107.1+2.787
15松江市1209106.4+44.1
16東京都区部1206106.2-5.56
17大阪市1204106+4.423
18長崎市1201105.7+17.51
19盛岡市1195105.2-6.714
20福井市1194105.1+6.512
21さいたま市1175103.4+6.721
22宇都宮市1162102.3+6.41
23甲府市1144100.7+2.326
24高松市1139100.3+31.37
25前橋市110997.62-14.63
26和歌山市108795.69+9.687
27山口市108695.6+28.52
28広島市107194.28+23.67
29堺市106793.93-3.526
30岐阜市105392.69+0.286
31浜松市105292.61-10.01
32新潟市105292.61+4.885
33長野市104091.55+2.564
34鹿児島市102890.49+7.983
35相模原市102690.32-20.22
36名古屋市101289.08-8.416
37神戸市101088.91-18.28
38金沢市100788.64-0.396
39熊本市99987.94-0.299
40鳥取市98786.88+11.53
41静岡市98286.44-21.25
42福岡市93282.04-3.918
43佐賀市93181.95-2.513
44徳島市92481.34
45津市91180.19-5.498
46北九州市88177.55-7.845
47岡山市85275-16.39
48札幌市83273.24-32.63
49高知市82172.27-0.965
50松山市81171.39+1.122
51大分市80570.86-2.66
52那覇市76267.08+15.81

月間支出の推移

野菜・海藻加工品の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国4.68100+0.862
1青森市5.81124.1+6.022
2仙台市5.77123.3-5.719
3富山市5.56118.8+11.87
4山形市5.49117.3-16.06
5秋田市5.36114.5-1.289
6大阪市5.28112.8+8.419
7福島市5.25112.2-23.47
8福井市5.21111.3+11.09
9松江市5.13109.6+38.27
10長崎市5.12109.4+21.9
11奈良市5.11109.2+13.56
12宮崎市5.09108.8+14.38
13千葉市5.04107.7+7.234
14京都市5.01107.1+10.11
15神戸市4.92105.1+2.714
16大津市4.89104.5+20.15
17さいたま市4.88104.3+13.23
18新潟市4.86103.8+1.04
19前橋市4.82103-0.619
20横浜市4.79102.4+0.209
21堺市4.76101.7-3.644
22東京都区部4.72100.9-5.411
23高松市4.6699.57+15.35
24盛岡市4.6699.57-21.81
25川崎市4.6699.57+6.15
26山口市4.6198.5+24.59
27甲府市4.698.29-9.98
28岐阜市4.5897.86-3.983
29長野市4.5597.22+10.71
30相模原市4.5597.22-18.46
31宇都宮市4.4695.3-7.66
32水戸市4.4595.09-2.838
33福岡市4.4294.44+3.271
34金沢市4.494.02+2.326
35静岡市4.3693.16-5.628
36熊本市4.2590.81-4.063
37鹿児島市4.2290.17
38津市4.2290.17+1.199
39岡山市4.2189.96-5.18
40徳島市4.289.74+1.695
41鳥取市4.1889.32+0.24
42浜松市4.1388.25-13.96
43佐賀市4.1288.03-1.905
44和歌山市4.1187.82-4.419
45名古屋市4.0887.18-8.725
46広島市4.0386.11+3.599
47北九州市3.8882.91-4.433
48松山市3.7880.77-5.263
49大分市3.6678.21-13.68
50札幌市3.5776.28-33.02
51高知市3.574.79-15.05
52那覇市2.8861.54+7.865

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー




詳細なデータとグラフ

野菜・海藻加工品の月間支出の現状と今後

野菜・海藻の加工品は、日本の食卓に欠かせない常備菜のひとつであり、漬物、乾物、惣菜など多様な形で登場します。保存性が高く、健康志向の高まりと共に消費が安定的に推移するカテゴリです。全国平均支出は月1,136円で、家庭ごとの嗜好と地域文化の違いが明確に現れています。


支出額の上位都市 ― 京都・奈良・仙台の文化的背景

京都市(1,499円)奈良市(1,485円)が支出額で突出しています。これらの都市は伝統的な和食文化が根強く、漬物やひじき煮、切干大根などの加工品を多用する食文化が反映されています。保存食としてだけでなく、副菜の1部としての消費頻度が非常に高いのが特徴です。

仙台市(1,386円)も高い支出を記録しており、東北地方特有の保存食品文化の名残が伺えます。ただし、前年比では-2.737%の微減となっており、購入習慣の緩やかな変化も見て取れます。


支出が急増した地域 ― 大津・水戸・宮崎の動き

前年比での支出増が目立つのは、大津市(+42.53%)宮崎市(+42.66%)、京都市(+40.49%)です。とくに大津市では近年、地場野菜の加工品や惣菜販売の充実がみられ、家庭内調理の補完的役割として需要が拡大していると推測されます。

水戸市(+20.29%)川崎市(+16.41%)でも加工品の購入額が上昇しており、簡便性を重視した食品購入へのシフトや健康志向の拡大が背景にあると考えられます。


購入頻度の高さと支出額の関係

購入頻度では、青森市(5.81回/月)仙台市(5.77回)がトップ。月6回近い購入頻度は、ほぼ毎週1回以上の購入を意味し、冷蔵庫に常備される「惣菜的な位置づけ」を示唆しています。

青森市は支出額でも1,254円と全国平均を大きく上回り、支出と頻度のバランスが取れた消費スタイルです。1方、仙台市は高頻度だが支出額は前年より微減しており、低価格商品の選好や節約志向の可能性がうかがえます。


支出の地域的傾向と消費構造の変化

全体として、関西圏(京都・奈良・大津)と首都圏(川崎・横浜・千葉)で支出額が高い傾向にあります。これらの都市では加工食品が豊富に流通しており、外食を控えて家庭内で手軽に済ませる傾向が背景にあると考えられます。

1方、北日本(青森・仙台)では高頻度購入が特徴。これは、伝統的な保存食文化高齢世帯の比率の高さなどが影響している可能性があります。


まとめ ― 地域文化と利便性が支出を左右

野菜・海藻加工品の支出は、地域の食文化、購買環境、家族構成に強く影響されており、その多様性が際立っています。京都や奈良では伝統文化、青森や仙台では保存食品としての習慣、大津や水戸では利便性志向が消費を押し上げる要因となっています。今後もこうした食の多様性に対応する商品の展開が、地域別の支出傾向を大きく左右していくでしょう。

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