トマト支出ランキング:福井・横浜・千葉が高水準、購入頻度にも地域差

果菜・キノコ

2025年4月の統計によると、トマトの全国平均月間支出は748円で、前年同月比+2.47%とやや上昇傾向です。福井市(1,055円)がトップで、横浜市、千葉市、前橋市がそれに続きます。購入頻度では福井市が月4.3回と圧倒的で、横浜市や熊本市も高水準です。福井市は支出・頻度ともに急増し、地元消費の高さがうかがえます。都市部や九州の一部では高頻度の購入が見られ、地域の食文化と健康志向の強まりが背景にあると考えられます。

トマトの月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年5月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国823100-0.604
1富山市1386168.4+22.65
2新潟市1106134.4-5.308
3奈良市1086132+30.22
4福井市1084131.7+13.27
5東京都区部1051127.7+0.864
6横浜市1025124.5+2.5
7京都市1006122.2+32.02
8千葉市971118-9.082
9松江市943114.6+17.73
10静岡市929112.9+2.539
11長野市922112-4.555
12前橋市920111.8-12.46
13大阪市896108.9+11.86
14川崎市881107+6.401
15岐阜市879106.8-15.64
16堺市875106.3+22.21
17高知市867105.3-21.82
18相模原市852103.5+12.85
19青森市843102.4-14.42
20名古屋市839101.9+0.6
21さいたま市839101.9-24
22金沢市833101.2-8.057
23大津市828100.6+23.77
24福島市81298.66+4.639
25宇都宮市80898.18+5.072
26宮崎市80497.69+3.475
27甲府市80097.21+0.376
28仙台市79296.23+9.847
29水戸市77694.29-2.144
30広島市77494.05+3.338
31福岡市76592.95-5.439
32佐賀市76192.47+21.76
33長崎市75291.37-23.65
34熊本市74890.89+1.355
35浜松市74390.28-5.109
36津市74089.91+18.21
37神戸市73188.82-17.31
38徳島市72888.46-7.848
39鳥取市72087.48-18.09
40大分市71987.36+19.63
41山口市71687-17.42
42和歌山市70285.3+6.364
43高松市69884.81+7.055
44札幌市69183.96-15.94
45岡山市67582.02-3.983
46山形市67381.77-25.31
47北九州市66981.29-20.83
48秋田市65879.95-33.67
49盛岡市65379.34-18.17
50松山市60673.63-8.321
51鹿児島市53865.37-22.25
52那覇市46656.62-20.61

月間支出の推移

トマトの支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年5月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国2.89100
1富山市4.59158.8+15.04
2福井市4.49155.4+21.68
3奈良市3.78130.8+29.45
4松江市3.69127.7+20.2
5静岡市3.57123.5+10.19
6横浜市3.51121.5+10.38
7堺市3.39117.3+38.37
8京都市3.38117+14.19
9東京都区部3.33115.2-5.128
10金沢市3.32114.9-5.949
11長野市3.31114.5-7.799
12福島市3.31114.5+9.603
13熊本市3.31114.5+2.477
14青森市3.3114.2-5.444
15新潟市3.29113.8-4.638
16秋田市3.26112.8-11.89
17長崎市3.25112.5-4.412
18宮崎市3.24112.1+7.641
19千葉市3.21111.1-8.547
20仙台市3.21111.1+14.23
21大阪市3.19110.4+16
22さいたま市3.17109.7-6.213
23徳島市3.08106.6
24福岡市3.06105.9-4.075
25高知市3.05105.5-11.34
26川崎市2.96102.4+6.093
27山口市2.92101-6.109
28相模原市2.91100.7+3.559
29大分市2.91100.7+21.76
30岐阜市2.8899.65-7.395
31前橋市2.8899.65-14.29
32鳥取市2.8799.31-9.464
33神戸市2.8799.31-14.84
34広島市2.8799.31+8.712
35大津市2.8799.31+11.24
36名古屋市2.896.89+0.719
37津市2.7996.54+29.77
38北九州市2.7595.16-9.241
39札幌市2.7494.81+3.008
40水戸市2.7294.12+0.741
41和歌山市2.7294.12+9.237
42山形市2.6692.04-12.79
43浜松市2.6591.7-10.77
44高松市2.6491.35+6.883
45岡山市2.6491.35-4
46宇都宮市2.6190.31
47甲府市2.689.97-8.451
48盛岡市2.5989.62-18.04
49松山市2.5487.89-8.961
50佐賀市2.5487.89+7.627
51鹿児島市2.586.51-16.11
52那覇市2.0169.55-12.99

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

トマトの月間支出の現状と今後

トマトは日本の家庭で日常的に使われる代表的な果菜類であり、サラダや炒め物、煮込み料理まで用途が広く、健康志向の高まりとともに安定した需要を保ち続けています。2025年4月時点のデータでは、全国平均で月間748円がトマト購入に充てられていますが、その支出額や購入頻度には都市ごとに顕著な違いが見られます。本稿ではその傾向を丁寧に読み解きます。


都市別支出額ランキング:トップは福井市の1,055円

順位 都市名 月間支出額(円) 前年比増加率
1 福井市 1,055円 +38.09%
2 横浜市 986円 +17.24%
3 千葉市 975円 +1.88%
4 前橋市 951円 +8.94%
5 佐賀市 912円 +49.02%
6 富山市 907円 -9.39%
7 東京都区部 883円 -3.18%
8 さいたま市 882円 +10.80%
9 川崎市 867円 +2.60%
10 京都市 865円 +16.11%

福井市がトップとなった背景には、地元産のトマトへの愛着や、健康志向の高まりが考えられます。次いで横浜市・千葉市・前橋市などの都市部も上位を占め、可処分所得や食生活の多様性が高い都市に共通しています。

また、佐賀市の+49.02%という急増は注目すべき変化であり、価格上昇に加え、地域内での消費拡大が背景にある可能性があります。


購入頻度ランキング:福井市が圧倒的な月4.3回

順位 都市名 平均購入回数(月) 前年比増加率
1 福井市 4.30回 +49.83%
2 熊本市 3.32回 +5.06%
3 宮崎市 3.18回 +21.37%
4 横浜市 3.17回 +19.17%
5 富山市 3.14回 -8.72%
6 秋田市 3.11回 -9.59%
7 福岡市 3.08回 +7.69%
8 さいたま市 3.08回 +25.20%
9 青森市 3.05回 +7.39%
10 静岡市 2.99回 +8.33%

全国平均が2.57回であるのに対し、福井市の4.3回という値は圧倒的です。これはほぼ週1回ペースでトマトを購入していることを示しており、食卓での頻繁な登場や、新鮮な地元産への需要が伺えます。

また、9州エリア(熊本市・宮崎市・福岡市)での頻度も高く、温暖な気候とトマト栽培が盛んな土地柄が関係していると推察されます。

1方で、富山市・秋田市では回数が減少傾向にあり、単価上昇による控えや、家庭内での使用頻度の変化が影響している可能性があります。


地域別消費傾向の考察

北陸・中部:福井市、富山市

  • 福井市は支出額・頻度ともに全国トップ。地元産トマトの流通が潤滑であり、季節商品としてだけでなく、通年の食材として定着。

  • 富山市は高支出を維持する1方、回数減が見られ、単価の上昇かまとめ買いが背景と考えられます。

首都圏:横浜市、千葉市、さいたま市、東京都区部

  • 横浜市と千葉市では支出額・頻度ともに上昇しており、健康志向や価格許容力の高さが反映されています。

  • 東京都区部では支出額が高いにもかかわらず、若干の減少傾向。スーパーの価格競争や物価上昇による選択的購買が影響か。

9州・東北:佐賀市、熊本市、宮崎市、青森市、秋田市

  • 佐賀市の支出急増は地域全体の購買意欲の変化か、特売キャンペーンの影響も。

  • 熊本市・宮崎市では購入頻度が高く、トマトの名産地としての強みが地域消費にも表れています。


まとめと今後の展望

2025年4月時点のデータからは、トマトは全国的に安定した人気を持ちつつも、都市別に消費額と頻度の差が大きく、地元産の流通状況、気候、食文化、健康意識などがその差を生み出していることが分かります。今後も高齢化や健康志向の高まりにより、家庭での生鮮野菜の購買行動はますます注目される分野となるでしょう。

トマトのように家庭の常備菜でありながら地域色が強く反映される野菜は、家計分析やマーケティングの上でも貴重な指標となります。

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