じゃがいも支出ランキング:京都・福井が高額、宮崎は頻度最多

根菜野菜

2025年4月の家計調査によれば、じゃがいもの世帯月間支出は京都市が489円で全国トップ。福井市や浜松市も高額支出となっている。購入頻度では宮崎市や鹿児島市が最多で、全国平均の1.24回を上回る地域が多い。地域ごとの料理文化や調理習慣の違いが反映されている。

じゃがいもの月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年5月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国372100+24
1福井市618166.1+87.84
2新潟市545146.5+50.55
3堺市472126.9+44.79
4富山市468125.8+51.46
5川崎市467125.5+56.71
6横浜市462124.2+35.88
7金沢市459123.4+38.25
8浜松市455122.3-2.57
9長野市442118.8+43.04
10奈良市440118.3+47.16
11京都市440118.3+60
12松江市431115.9+21.41
13山口市430115.6+80.67
14津市428115.1+69.84
15秋田市427114.8+54.15
16相模原市426114.5+54.91
17岡山市415111.6+25.38
18高松市409109.9+55.51
19岐阜市405108.9+7.427
20神戸市401107.8+20.78
21仙台市400107.5+35.14
22さいたま市400107.5+10.8
23静岡市398107-0.5
24和歌山市397106.7+32.33
25甲府市391105.1+19.94
26鳥取市389104.6+0.517
27広島市389104.6-0.512
28福島市381102.4+27
29大分市376101.1+42.42
30東京都区部375100.8+27.55
31千葉市374100.5+25.5
32名古屋市36999.19+32.73
33福岡市36898.92+58.62
34長崎市36698.39+50
35佐賀市36698.39+49.39
36水戸市36598.12+24.57
37大阪市35695.7+23.18
38徳島市35595.43+0.282
39鹿児島市35294.62+41.37
40大津市32988.44+19.64
41宇都宮市32687.63+10.14
42山形市31083.33+1.974
43宮崎市30180.91+9.854
44松山市29679.57-1.003
45前橋市28977.69-12.95
46高知市27874.73+7.752
47北九州市27874.73
48熊本市27072.58+16.88
49盛岡市26872.04+16.52
50青森市25368.01-3.802
51那覇市24666.13+35.16
52札幌市22259.68-10.48

月間支出の推移

じゃがいもの支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年5月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国1.27100-0.781
1福井市1.72135.4+26.47
2堺市1.65129.9+16.2
3富山市1.62127.6+5.882
4神戸市1.6126+8.108
5川崎市1.57123.6+26.61
6奈良市1.57123.6+14.6
7岡山市1.52119.7+4.828
8静岡市1.51118.9-9.036
9新潟市1.51118.9+14.39
10長崎市1.5118.1+54.64
11山口市1.49117.3+26.27
12京都市1.49117.3+6.429
13秋田市1.48116.5+19.35
14福岡市1.47115.7+32.43
15横浜市1.46115+2.817
16鹿児島市1.45114.2+9.023
17高松市1.44113.4+13.39
18松江市1.43112.6-7.143
19さいたま市1.39109.4-8.553
20長野市1.37107.9-1.439
21相模原市1.37107.9+9.6
22和歌山市1.37107.9+12.3
23水戸市1.36107.1+7.937
24津市1.35106.3+6.299
25徳島市1.35106.3-21.05
26大阪市1.35106.3+3.053
27広島市1.32103.9-22.81
28金沢市1.3102.4-7.143
29福島市1.3102.4-2.256
30宮崎市1.3102.4-12.75
31大分市1.29101.6+6.612
32仙台市1.2699.21-3.817
33浜松市1.2598.43-26.47
34東京都区部1.2598.43-3.101
35佐賀市1.2598.43+12.61
36鳥取市1.2296.06-20.78
37岐阜市1.2195.28-24.38
38名古屋市1.294.49+7.143
39高知市1.1993.7-13.14
40甲府市1.1993.7-7.752
41千葉市1.1892.91-7.813
42宇都宮市1.1792.13-5.645
43松山市1.1691.34-25.16
44大津市1.1691.34-14.71
45熊本市1.1590.55+3.604
46山形市1.0784.25-24.11
47北九州市1.0481.89-21.21
48前橋市0.9977.95-23.85
49盛岡市0.9474.02-20.34
50札幌市0.9373.23-21.19
51青森市0.8970.08-19.82
52那覇市0.8970.08+5.952

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

じゃがいもの月間支出の現状と今後

じゃがいもは、家庭料理で幅広く使用される基本食材の1つであり、日本各地で安定的な需要があります。しかし、家計調査のデータを基に見ると、その支出金額や購入頻度には都市ごとの顕著な差異が存在します。本稿では2025年4月時点の最新データをもとに、支出の高い都市、増加傾向、購入頻度の違いなどを多角的に分析します。


じゃがいも支出の上位都市とその背景

最新の全国平均支出は352円ですが、これを大きく上回るのが京都市(489円)福井市(488円)です。特に京都市は前年比+53.29%、福井市は+48.78%と大幅な伸びを記録しており、じゃがいもが家庭内でより頻繁に利用されている可能性が高いです。

浜松市(466円)高松市(461円)も続き、いずれも全国平均を30%以上上回る水準にあります。これらの地域では、料理文化(煮物、肉じゃが、コロッケ等)への親和性が高く、家庭内調理の頻度が影響していると考えられます。

さらに、山口市は前年同月比で+100%という極めて大きな伸びを示し、これは価格上昇か家庭の調理習慣の変化、あるいは1時的な需要増が背景にあるとみられます。


購入頻度から見える都市ごとの消費習慣

世帯当たりの月間平均購入回数では、全国平均は1.24回ですが、宮崎市(1.65回)鹿児島市(1.61回)、高松市(1.6回)など南9州・4国地方が上位に位置しています。これらの地域では、じゃがいもを日常的に使うメニューが多く、少量ずつ頻繁に購入する傾向が見られます。

また、支出額でも上位に入った京都市(1.58回)福岡市(1.57回)、福井市(1.5回)なども購入頻度が高く、高価格と高頻度の両面での消費が行われていることがうかがえます。

1方で、支出額上位にある浜松市(466円)は回数が1.47回と若干少なめで、1回あたりの購入量・単価が高い可能性が示唆されます。これは地元産の品質重視や、まとめ買いの傾向を反映しているかもしれません。


前年比の動向に見る変化の兆し

全国の平均購入回数は前年比で-7.463%と減少していますが、高松市(+34.45%)山口市(+38.32%)、松江市(+24.79%)などは大きく増加しており、これらの都市ではじゃがいもの需要が強まっていることが読み取れます。

1方で、浜松市では支出額は高いものの、購入頻度が-13.02%と大きく減少しており、価格上昇により頻度が抑制されているか、他の食材との置き換えが進んでいる可能性もあります。

また、さいたま市や京都市、福岡市といった都市圏では購入回数も堅調に増加しており、都市部における家庭調理回帰の傾向が続いていると見ることができます。


おわりに:食文化と家計が映す地域性

じゃがいもは安価で使い勝手が良く、日本の食卓に不可欠な食材です。その支出と頻度に地域差が現れるのは、家庭の構成、物価水準、食文化、地域の農業事情と密接に関わっています。特に今回のデータでは、京都市や福井市のような高支出・高頻度都市が目立ち、南9州や4国地方でも日常的な利用が根付いていることが明らかとなりました。

これらの違いを理解することは、食生活の多様性や地域経済の動向を把握する上でも有意義です。

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