生鮮野菜の世帯支出ランキング|都市別支出額と購入傾向を解説

野菜・果実

2025年4月時点での日本の生鮮野菜の世帯支出は、全国平均6688円。千葉市やさいたま市、横浜市などの都市部が高水準を示す一方、福井市や川崎市では前年比の伸びが著しい。購入頻度では秋田市や奈良市などが上位で、日常的に野菜を使う地域性が表れています。食文化や家族構成、健康志向が都市ごとの支出傾向に影響し、今後も野菜消費の地域差は続くと見られます。

生鮮野菜の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年9月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国6294100+1.125
1東京都区部7953126.4+0.811
2松江市7679122+28.18
3横浜市7629121.2-0.573
4新潟市7516119.4-2.123
5千葉市7479118.8+10.39
6京都市7295115.9-0.382
7富山市7283115.7-5.892
8北九州市7211114.6+1.378
9さいたま市7012111.4-8.316
10福岡市6871109.2+19.14
11浜松市6860109-6.156
12川崎市6850108.8-15.49
13仙台市6818108.3+17.07
14高松市6737107+26.97
15山形市6734107-8.093
16名古屋市6709106.6-8.184
17長野市6685106.2+17.9
18長崎市6638105.5+2.947
19奈良市6585104.6-0.918
20佐賀市6571104.4+10.49
21秋田市6532103.8-10.78
22大津市6462102.7-9.293
23福島市6431102.2+15.23
24鹿児島市6363101.1+1.971
25堺市6363101.1-5.115
26熊本市6345100.8+10
27山口市6321100.4+22.36
28宇都宮市6306100.2+7.85
29金沢市6294100+14.96
30青森市625399.35+6.871
31相模原市623599.06-11.4
32水戸市617798.14+15.11
33大阪市615797.82+8.532
34宮崎市615297.74-1.141
35神戸市613297.43-10.99
36広島市606796.39+5.22
37甲府市600895.46+2.983
38岐阜市596794.8-18.26
39岡山市585893.07-8.54
40徳島市581992.45+4.696
41静岡市581292.34-9.074
42福井市576591.6+8.507
43前橋市568990.39-7.586
44盛岡市566389.97-6.008
45松山市566089.93-14.55
46津市565689.86+4.354
47高知市559988.96-0.92
48和歌山市550087.38-4.927
49鳥取市541786.07+17.68
50札幌市536385.21+1.151
51那覇市519682.55-15.57
52大分市494478.55+7.619

月間支出の推移

生鮮野菜の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年9月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国32.6100+0.0614
1松江市38.92119.4+22.85
2京都市38.67118.6+4.064
3新潟市37.78115.9+1.341
4秋田市37.47114.9-5.043
5東京都区部37113.5-4.269
6福岡市36.67112.5+21.02
7福島市36.51112+9.541
8横浜市36.44111.8+0.942
9長野市36.2111+14.45
10さいたま市36.17111-5.487
11仙台市36.07110.6+7.897
12鹿児島市35.99110.4+3.005
13富山市35.8109.8-7.969
14北九州市35.68109.4-0.084
15熊本市35.61109.2+9.536
16青森市35.51108.9+10.38
17長崎市35.5108.9+0.141
18佐賀市35.37108.5+9.335
19奈良市35.36108.5-0.198
20宮崎市34.96107.2-0.314
21山形市34.87107-5.629
22川崎市34.46105.7-11.46
23山口市34.43105.6+26.86
24水戸市34.33105.3+16.33
25千葉市34.22105+0.914
26高松市34.06104.5+16.64
27堺市34.03104.4-2.325
28大津市33.88103.9-7.86
29浜松市33.82103.7-16.29
30広島市33.61103.1+5.394
31大阪市33.55102.9+8.541
32宇都宮市33.27102.1+8.407
33静岡市32.73100.4-5.921
34盛岡市32.7100.3-6.25
35名古屋市32.62100.1-6.157
36相模原市32.5499.82-5.214
37岐阜市32.3599.23-11.9
38神戸市32.3399.17-10.42
39岡山市32.2598.93-5.203
40金沢市32.1498.59+5.863
41高知市31.7697.42-3.612
42徳島市31.696.93+3.133
43津市31.1795.61+1.929
44前橋市31.0495.21-4.463
45松山市30.4693.44-13.74
46福井市30.1492.45+2.902
47札幌市29.4590.34+1.377
48鳥取市29.3189.91+13.65
49和歌山市28.9788.87-9.384
50甲府市28.8488.47-7.801
51大分市28.4487.24+12.9
52那覇市23.6972.67-10.81

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

生鮮野菜の月間支出の現状と今後

日本における生鮮野菜の世帯支出は、家庭の食生活を直接反映する重要な指標です。野菜は日々の食卓に欠かせないだけでなく、健康意識の高まりと共にその需要は年々安定しています。今回は、2008年から2025年4月までの統計をもとに、各都市における支出額と購入頻度を分析し、地域ごとの消費傾向と背景を読み解きます。


最新の支出額ランキング ~首都圏と近畿の優位性~

2025年4月時点での全国平均は6688円。それを大きく上回るのが千葉市(8219円)を筆頭に、さいたま市(8090円)横浜市(8087円)奈良市(8048円)、東京都区部(7905円)といった都市部です。これらの都市に共通するのは以下の特徴です:

  • 家族世帯が比較的多く、自炊の頻度が高い

  • 所得水準が中〜高水準で、食材への支出に余裕がある

  • 健康志向が高く、野菜摂取が重視されている

特に千葉市は、前年比+11.6%の伸びを示し、食の多様性や地元農産物の消費促進活動の影響が見受けられます。


注目すべき増加率とその背景

都市ごとの前年比増加率に注目すると、福井市(+30.95%)が最も高い伸びを記録。支出額も7569円と上位にランクインしています。これは、家庭での調理頻度が高い土地柄と、野菜を多用する郷土料理文化が背景にあると考えられます。

次いで、川崎市(+18.41%)奈良市(+14.09%)も大幅な伸びを示しており、都市部での健康志向の高まりや、価格変動を踏まえた買い溜め傾向も影響している可能性があります。


購入頻度で見る“野菜依存度”の高い都市

支出額とともに注目すべきは購入頻度です。全国平均が35.04回に対し、上位には秋田市(42.63回)さいたま市(42.12回)、奈良市(41.05回)などがランクイン。

これらの地域では以下のような傾向がうかがえます:

  • 毎日のように野菜を使用する家庭料理が主流

  • 買い物頻度が高く、新鮮な野菜を選ぶ意識が強い

  • 地場野菜の入手が比較的容易で購入習慣が安定している

さいたま市と奈良市は支出額と購入頻度の両面で高水準を維持しており、安定した消費傾向が見られます。


都市間の違いにみるライフスタイルの差異

例えば、東京都区部横浜市は支出額は高いものの、購入頻度は平均的で、1回あたりの購入額が高い(品質重視)傾向が見て取れます。1方、富山市福井市などでは、地元産の旬の野菜を日々取り入れる家庭料理文化が根強く、結果として購入頻度も支出も高くなっています。

このように、都市ごとの食文化、買い物環境、家族構成、所得水準が、生鮮野菜の支出構造に大きな影響を与えていることが明らかです。


全国平均の動向と今後の展望

全国平均で見ると、生鮮野菜の支出額は6688円(+5.091%)、購入頻度は35.04回(+2.787%)とともに緩やかな増加傾向にあります。これは、コロナ以降の自炊回帰や、食の安全・健康意識の高まりが影響していると考えられます。

今後も地場野菜やオーガニック食材への注目が続き、都市ごとにその消費スタイルが進化していくことが予想されます。

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