生鮮野菜の世帯支出ランキング|都市別支出額と購入傾向を解説

野菜・果実

2025年4月時点での日本の生鮮野菜の世帯支出は、全国平均6688円。千葉市やさいたま市、横浜市などの都市部が高水準を示す一方、福井市や川崎市では前年比の伸びが著しい。購入頻度では秋田市や奈良市などが上位で、日常的に野菜を使う地域性が表れています。食文化や家族構成、健康志向が都市ごとの支出傾向に影響し、今後も野菜消費の地域差は続くと見られます。

生鮮野菜の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国6688100+5.091
1千葉市8219122.9+11.6
2さいたま市8090121+11.16
3横浜市8087120.9+6.045
4奈良市8048120.3+14.09
5東京都区部7905118.2+5.908
6京都市7762116.1-0.589
7富山市7702115.2+1.289
8相模原市7692115+10.31
9川崎市7687114.9+18.41
10福井市7569113.2+30.95
11松江市7486111.9+44.97
12大阪市7445111.3+8.877
13秋田市7309109.3
14山形市7212107.8-6.605
15神戸市7167107.2+5.708
16新潟市7076105.8-7.588
17青森市7025105+7.203
18福岡市6935103.7+11.6
19堺市6927103.6+7.113
20名古屋市6820102+16.9
21静岡市6768101.2+1.576
22金沢市663699.22-5.092
23宇都宮市659998.67+3.562
24広島市656498.15+18.4
25福島市655498-13.11
26甲府市655197.95-6.388
27盛岡市654197.8+1.207
28大津市646996.73+4.795
29高松市643396.19+26.34
30仙台市640995.83-15.17
31長崎市640495.75-6.946
32佐賀市631294.38+15.25
33水戸市628193.91+8.63
34長野市625693.54-7.783
35札幌市622193.02-11.36
36北九州市619492.61+0.227
37浜松市616792.21+0.244
38岡山市616392.15-3.522
39宮崎市611791.46+8.979
40岐阜市609591.13-20.75
41熊本市608390.95-2.469
42徳島市587387.81+9.285
43鳥取市583487.23-7.146
44大分市582587.1+18.27
45前橋市582187.04-8.143
46鹿児島市578586.5+10.78
47山口市567884.9+9.572
48津市565084.48+23.17
49和歌山市564684.42+6.851
50那覇市559683.67+0.647
51高知市553282.72-2.845
52松山市526678.74-9.534

月間支出の推移

生鮮野菜の支出額

 

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国35.04100+2.787
1秋田市42.63121.7-1.159
2さいたま市42.12120.2+12.11
3奈良市41.05117.2+12.65
4富山市40.86116.6-1.59
5神戸市40.49115.6+8.465
6福井市40.31115+21.05
7大阪市39.64113.1+10.76
8相模原市39.45112.6+8.409
9静岡市39.16111.8+7.17
10青森市38.99111.3+5.836
11山形市38.9111-7.204
12京都市38.88111-4.823
13松江市38.85110.9+32.82
14新潟市38.42109.6-2.214
15東京都区部38.3109.3+1.97
16福岡市38.1108.7+10.05
17横浜市38.06108.6-1.169
18千葉市37.78107.8+2.915
19盛岡市37.22106.2-6.787
20長崎市37.12105.9+3.054
21仙台市36.88105.3-11.9
22堺市36.81105.1+4.426
23宮崎市36.52104.2+8.723
24川崎市35.82102.2+7.892
25福島市35.64101.7-12.04
26金沢市35.11100.2-5.846
27岡山市35.06100.1-1.738
28長野市34.4998.43-5.816
29広島市34.4498.29+9.892
30熊本市34.4398.26-6.109
31大津市34.3397.97-3.999
32名古屋市34.1697.49+6.451
33宇都宮市33.9396.83+3.382
34高松市33.5595.75+10.98
35佐賀市33.5595.75+9.856
36水戸市33.3995.29+4.769
37徳島市33.3895.26+6.407
38鹿児島市33.2894.98+1.93
39札幌市33.1894.69-11.83
40北九州市32.8993.86+0.366
41和歌山市32.2992.15+6.603
42高知市32.1691.78-4.824
43山口市32.0591.47+2.955
44大分市3291.32+11.46
45岐阜市31.9191.07-17.72
46浜松市31.5690.07-16.44
47津市31.5389.98+17.56
48鳥取市31.4389.7-7.586
49甲府市30.8988.16-11.99
50前橋市30.6287.39-9.489
51松山市30.5787.24-10.93
52那覇市26.9576.91+3.495

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

 

カテゴリー

食料野菜・果実

野菜・果実


詳細なデータとグラフ

 

生鮮野菜の月間支出の現状と今後

日本における生鮮野菜の世帯支出は、家庭の食生活を直接反映する重要な指標です。野菜は日々の食卓に欠かせないだけでなく、健康意識の高まりと共にその需要は年々安定しています。今回は、2008年から2025年4月までの統計をもとに、各都市における支出額と購入頻度を分析し、地域ごとの消費傾向と背景を読み解きます。


最新の支出額ランキング ~首都圏と近畿の優位性~

2025年4月時点での全国平均は6688円。それを大きく上回るのが千葉市(8219円)を筆頭に、さいたま市(8090円)横浜市(8087円)奈良市(8048円)、東京都区部(7905円)といった都市部です。これらの都市に共通するのは以下の特徴です:

  • 家族世帯が比較的多く、自炊の頻度が高い

  • 所得水準が中〜高水準で、食材への支出に余裕がある

  • 健康志向が高く、野菜摂取が重視されている

特に千葉市は、前年比+11.6%の伸びを示し、食の多様性や地元農産物の消費促進活動の影響が見受けられます。


注目すべき増加率とその背景

都市ごとの前年比増加率に注目すると、福井市(+30.95%)が最も高い伸びを記録。支出額も7569円と上位にランクインしています。これは、家庭での調理頻度が高い土地柄と、野菜を多用する郷土料理文化が背景にあると考えられます。

次いで、川崎市(+18.41%)奈良市(+14.09%)も大幅な伸びを示しており、都市部での健康志向の高まりや、価格変動を踏まえた買い溜め傾向も影響している可能性があります。


購入頻度で見る“野菜依存度”の高い都市

支出額とともに注目すべきは購入頻度です。全国平均が35.04回に対し、上位には秋田市(42.63回)さいたま市(42.12回)、奈良市(41.05回)などがランクイン。

これらの地域では以下のような傾向がうかがえます:

  • 毎日のように野菜を使用する家庭料理が主流

  • 買い物頻度が高く、新鮮な野菜を選ぶ意識が強い

  • 地場野菜の入手が比較的容易で購入習慣が安定している

さいたま市と奈良市は支出額と購入頻度の両面で高水準を維持しており、安定した消費傾向が見られます。


都市間の違いにみるライフスタイルの差異

例えば、東京都区部横浜市は支出額は高いものの、購入頻度は平均的で、1回あたりの購入額が高い(品質重視)傾向が見て取れます。1方、富山市福井市などでは、地元産の旬の野菜を日々取り入れる家庭料理文化が根強く、結果として購入頻度も支出も高くなっています。

このように、都市ごとの食文化、買い物環境、家族構成、所得水準が、生鮮野菜の支出構造に大きな影響を与えていることが明らかです。


全国平均の動向と今後の展望

全国平均で見ると、生鮮野菜の支出額は6688円(+5.091%)、購入頻度は35.04回(+2.787%)とともに緩やかな増加傾向にあります。これは、コロナ以降の自炊回帰や、食の安全・健康意識の高まりが影響していると考えられます。

今後も地場野菜やオーガニック食材への注目が続き、都市ごとにその消費スタイルが進化していくことが予想されます。

 

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