和食外食の都市別支出ランキング|金沢・名古屋が全国を大きく上回る理由

外食費

2008年〜2025年4月までの統計から、和食(外食)に最も支出する都市は金沢市(3,773円)で、全国平均の約2倍。名古屋市や大阪市も高く、文化や経済が支出に影響。回数では名古屋・高松が最多。都市ごとに価格、頻度、文化背景の違いが明確で、和食外食は地域性が強い支出項目であることが分かる。

和食の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国1968100-3.624
1金沢市3773191.7+70.96
2名古屋市3278166.6+49.07
3大阪市3164160.8+9.823
4徳島市3156160.4+80.65
5山形市2975151.2+36.47
6高松市2921148.4+23.15
7佐賀市2883146.5-15.16
8京都市2816143.1-6.133
9福島市2807142.6+45.59
10奈良市2759140.2-12.75
11岐阜市2758140.1-34.26
12水戸市2692136.8+12.73
13宇都宮市2671135.7+7.963
14福井市2664135.4+66.71
15長野市2613132.8+85.32
16浜松市2534128.8+32.74
17大津市2500127-2.42
18横浜市2358119.8-26.43
19静岡市2336118.7+2.009
20岡山市2333118.5+49.55
21相模原市2303117+45.76
22川崎市2303117-0.647
23東京都区部2239113.8+17.35
24松江市2212112.4+21.87
25富山市2190111.3-26.95
26仙台市2174110.5-8.694
27高知市2160109.8+43.24
28大分市2148109.1-36.47
29千葉市2123107.9-8.962
30津市2078105.6-8.256
31広島市2020102.6-6.308
32堺市2012102.2+15.57
33秋田市1998101.5+19.64
34山口市1998101.5+2.99
35宮崎市192797.92-4.745
36札幌市173988.36+1.34
37鹿児島市168685.67+1.75
38和歌山市168085.37+12.37
39甲府市164883.74-22.95
40新潟市156379.42+6.471
41さいたま市155278.86-3.96
42北九州市155078.76-46.09
43鳥取市154878.66-32.58
44福岡市154678.56+4.743
45松山市148475.41+58.38
46熊本市146674.49-60.71
47那覇市144173.22-5.879
48神戸市140671.44-8.879
49長崎市134668.39-15.61
50前橋市124563.26-27.45
51青森市122762.35-23.07
52盛岡市95548.53+8.77

月間支出の推移

和食の支出額

 

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国1.44100-2.041
1高松市2.61181.3+16
2名古屋市2.61181.3+40.32
3金沢市2.57178.5-7.22
4岡山市2.47171.5+60.39
5仙台市2.36163.9+28.26
6大阪市2.33161.8+12.02
7徳島市2.19152.1+14.06
8川崎市2.18151.4+19.13
9福井市2.07143.8+64.29
10山形市2.03141+28.48
11佐賀市1.94134.7-4.433
12さいたま市1.92133.3-3.518
13水戸市1.82126.4+5.814
14松山市1.81125.7+105.7
15甲府市1.75121.5-17.84
16奈良市1.75121.5+15.13
17広島市1.73120.1+28.15
18東京都区部1.7118.1+33.86
19宇都宮市1.68116.7-5.618
20長野市1.67116+111.4
21堺市1.66115.3-6.215
22岐阜市1.65114.6+7.143
23浜松市1.6111.1+3.226
24新潟市1.59110.4+27.2
25千葉市1.59110.4-12.64
26福島市1.55107.6+66.67
27静岡市1.53106.3+12.5
28大津市1.53106.3+3.378
29大分市1.51104.9-14.69
30京都市1.4399.31+0.704
31秋田市1.3593.75+26.17
32相模原市1.3493.06-26.78
33富山市1.3493.06-30.21
34高知市1.3392.36+4.724
35鹿児島市1.2486.11-26.19
36北九州市1.2486.11-22.01
37山口市1.2184.03-22.93
38長崎市1.1982.64+21.43
39横浜市1.1881.94-29.34
40札幌市1.1781.25-19.31
41松江市1.1680.56-4.132
42鳥取市1.1579.86-26.75
43那覇市1.1378.47-13.74
44神戸市1.0975.69+25.29
45福岡市1.0371.53-8.85
46宮崎市169.44-30.07
47和歌山市169.44-9.91
48前橋市0.9767.36-12.61
49津市0.9565.97-26.36
50熊本市0.9364.58-52.79
51青森市0.8156.25-27.68
52盛岡市0.6142.36-29.89

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

 

カテゴリー

食料



詳細なデータとグラフ

 

和食の月間支出の現状と今後

日本の食文化を代表する「和食」は、世界的にも注目される存在となり、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。日々の食事や特別な外食の場面で和食を選ぶ家庭も多く、地域によってその支出額や頻度に顕著な差が見られます。本章では、2008年から2025年4月までの統計データを基に、都市ごとの和食(外食)支出傾向を明らかにし、背景要因を考察していきます。


最新データによる都市別支出ランキング

1位:金沢市(3,773円)

金沢市は日本海の豊かな海産物と伝統的な加賀料理が魅力の都市であり、和食文化が深く根付いています。2025年4月時点で全国平均の約2倍近い支出額を誇り、前年同月比では+70.96%と大幅な増加が見られます。回数は2.57回と高水準で、地元食材を活用した外食機会の増加が要因と考えられます。

2位:名古屋市(3,278円)

名古屋市は味噌煮込みうどんやひつまぶしなど独特な和食文化を持ち、外食支出が非常に高い傾向にあります。平均購入回数も2.61回と高く、前年からの支出増加率も+49.07%と著しい伸びを示しています。都市の経済力や外食チェーンの充実度も影響していると見られます。

3位:大阪市(3,164円)

食い倒れの街として知られる大阪市では、たこ焼きやお好み焼きといった庶民的な和食が根強い人気です。平均購入回数は2.33回で、支出も前年から+9.823%の増加となっており、安定した和食外食文化がうかがえます。

4位:徳島市(3,156円)

前年同月比+80.65%という驚異的な伸びを記録した徳島市。地域の観光促進や飲食店の需要回復が影響している可能性があります。平均回数は2.19回で、全国平均を大きく上回っています。

以下上位都市(支出額順):

  • 山形市(2,975円)+36.47%、2.03回

  • 高松市(2,921円)+23.15%、2.61回

  • 佐賀市(2,883円)-15.16%、回数不明

  • 京都市(2,816円)-6.133%、回数不明

  • 福島市(2,807円)+45.59%、回数不明

  • 奈良市(2,759円)-12.75%、回数不明


回数と支出の相関分析

単に支出額が高い都市だけでなく、「月間の和食外食回数」が支出に与える影響も無視できません。名古屋市や高松市のように支出と回数の両方が高い都市は、和食が日常的に外食の選択肢となっていることを示しています。1方で、金沢市のように支出額が高いにもかかわらず回数がやや低下(-7.22%)している都市では、単価の高い和食を選んでいる傾向があると考えられます。


都市ごとの背景と文化的要因

  • 金沢市は、観光需要や地元の食文化の誇りが和食支出を押し上げています。特に「高級和食」の人気が寄与していると推察されます。

  • 名古屋市は、経済的にも豊かで和食店が多く、家庭の外食率が高い点が支出に影響。

  • 徳島市や山形市などは地元支援型キャンペーンや物価上昇が1因と見られます。

  • 佐賀市や奈良市のように支出が減少している都市では、物価の高騰や世帯収入の停滞が影響している可能性があります。


全国平均との比較と今後の展望

2025年4月時点での全国平均支出は1,968円で、前年より-3.624%と減少しています。外食全体の価格上昇、消費者の節約志向、ライフスタイルの変化が影響していると考えられます。

1方で、特定の都市での急増は「和食の再評価」や「地元志向」、「観光業の回復」が背景にあり、今後も地域によって差が広がる可能性があります。食文化と経済、観光の動向が複合的に作用する中で、和食(外食)市場の変化に注目が集まります。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました