2025年4月の婦人用スーツ・ワンピース支出は全国平均で10.97万円。北陸が21.42万円と突出するが、支出世帯割合は0.384%と低く、購入者は減少傾向。フォーマル需要が中心で、用途限定的な支出が主流。今後はレンタルや多用途型商品の普及により、再び関心が高まる可能性がある。
家計調査結果
婦人用スーツ・ワンピースの相場
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 北陸 | 九州・沖縄 | 大都市 | 小都市B | 関東 | 近畿 | 全国 | 中都市 | 東海 | 中国 |
最新値[万円] | 10.97 | 21.42 | 15.06 | 14.53 | 12.74 | 12.24 | 12.2 | 11.15 | 9.454 | 9.154 | 8.359 |
前年同月比[%] | -8.55 | +79.83 | -18.67 | +32.23 | -15.14 | +28.81 | -1.385 | -4.237 | -16.2 | -32.82 | -29.74 |
婦人用スーツ・ワンピース支出の世帯割合
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 四国 | 東海 | 小都市A | 小都市B | 九州・沖縄 | 関東 | 全国 | 大都市 | 近畿 | 中都市 |
最新値[%] | 0.384 | 0.75 | 0.53 | 0.45 | 0.41 | 0.41 | 0.39 | 0.38 | 0.36 | 0.34 | 0.34 |
前年同月比[%] | -32.88 | +120.6 | +6 | -34.78 | -18 | -10.87 | -17.02 | -28.3 | -33.33 | -30.61 | -19.05 |
婦人用スーツ・ワンピースの推移


詳細なデータとグラフ
婦人用スーツ・ワンピースの衣類・履物現状と今後
2025年4月時点における日本の婦人用スーツ・ワンピースの月間支出平均は10.97万円であり、婦人用衣類の中でも高価格帯の商品群に該当します。しかし前年同月比では-8.55%の減少となっており、消費行動の変化や需要縮小が示唆されます。
スーツ・ワンピースは、フォーマル用途やビジネスシーンに用いられることが多く、着用機会の増減が支出額に大きく影響を与えるカテゴリです。
地域別支出額の差と特徴
地域別に見ると、最も支出が高いのは北陸(21.42万円)で、全国平均を大きく上回っています。前年同月比でも+79.83%の増加があり、特異な消費行動が見られます。ただし、支出世帯割合は0.12%と全国で最も低く、極端に高額の支出が1部に集中している傾向がうかがえます。
そのほか9州・沖縄(15.06万円)や大都市(14.53万円)、小都市B(12.74万円)なども支出額が高い地域ですが、これらは支出世帯割合も比較的高く、1定の需要が見られます。
支出世帯割合の変化と背景
婦人用スーツ・ワンピースを購入した世帯割合の全国平均は0.384%と低水準であり、購入は限られた世帯に集中しています。加えて、前年同月比では-32.88%と大幅に減少しており、全地域で減少傾向が顕著です。
とくに北陸(-87.37%)、中国(-60.27%)、北海道(-52.38%)などの減少幅は深刻で、支出はあっても購買する人の数自体が減少していることを意味します。これは、スーツやワンピースが必要とされる場面の減少や、既存品の使い回し、もしくは代替衣類の選択が進んでいることが背景にあると考えられます。
課題と変化
婦人用スーツ・ワンピース市場が直面している主な課題は以下の通りです:
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使用機会の減少:テレワークの普及やカジュアル化の進行により、スーツ・ワンピースの着用機会が大幅に減っています。
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価格の2極化:安価な量販店商品と高価格ブランド商品の2極化が進行し、中価格帯商品の存在感が薄れています。
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需要の特殊化:入学式・卒業式、冠婚葬祭などイベント用途に特化した消費に偏りがちです。
これらの影響により、「必要なときだけ買う」「頻繁には買わない」という購買行動が1般化し、支出世帯の割合が下がり続けていると考えられます。
今後の推移と期待される動向
婦人用スーツ・ワンピースの今後の消費は、次のような方向に進む可能性があります:
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用途限定型市場の拡大:冠婚葬祭や就活・ビジネスシーンなど、必要時に買い替える「目的型」購入が主流になるでしょう。
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レンタルサービスやサブスク型の利用増加:着用機会が限られる服については、買うのではなく借りるという選択が広がる可能性があります。
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デザインや素材の多様化による復権:高機能素材や多用途デザインの登場により、日常にも使える「汎用スーツ」「カジュアルワンピース」として再評価される可能性もあります。
中長期的には、需要の絶対数は減少傾向が続くと見込まれるものの、支出額の高い購買層の存在が市場の1定の支えとなるでしょう。
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