ブランド米販売量ランキング:上位の北海道・東北と中下位品種の課題

穀物統計

2025年4月時点の米販売量は、秋田や北海道、新潟などの主産地が大半を占める一方、愛媛や静岡など一部地域では極端に少ない傾向です。前月比では上昇している地域が多いものの、前年同月比では減少傾向も見られ、今後の安定的な生産と販売戦略が課題です。

米販売量のデータとグラフ

米販売量の多い順

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7
名称 平均 秋田 (あきたこまち) 北海道 (ななつぼし) 新潟 (コシヒカリ一般) 北海道 (ゆめぴりか) 青森 (まっしぐら) 岩手 宮城
最新値[トン] 9.443 98.9 79.7 69.2 47.2 45.6 45.4 44.4
前月比[%] +21.93 +21.8 +19.13 +20.14 +21.65 +43.4 +22.04 +27.59
前年同月比[%] -0.463 -11.46 +17.73 -1.284 +31.11 +8.057 +40.12 -11.9

米販売量の少ない順

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7
名称 平均 青森 (つがるロマン) 愛媛 (あきたこまち) 群馬 (ゆめまつり) 静岡 (にこまる) 三重 (キヌヒカリ) 京都 (ヒノヒカリ) 静岡 (きぬむすめ)
最新値[トン] 9.443 0 0.2 0.2 0.2 0.4 0.4 0.4
前月比[%] +21.93 +100 +100 +33.33
前年同月比[%] -0.463 -100 -60 -33.33 -50 -42.86 -33.33

米販売量の推移

米販売量
最近の米販売量

最新の価格データ

最新の米販売量
最新の米販売量

詳細なデータとグラフ

米販売量についての推移と展望

2025年4月時点における米の平均販売量は9.443トンであり、それに対して上位銘柄の販売量は圧倒的に多く、秋田(あきたこまち)98.9トン、北海道(ななつぼし)79.7トン、新潟(コシヒカリ1般)69.2トンなど、産地と銘柄のブランド力が際立っています。これらは全国流通量の中でも中心的な役割を果たしています。

特に「あきたこまち」や「コシヒカリ」、「ななつぼし」などは全国的な知名度が高く、量販店や業務用市場への流通量も多いため、常に上位にランクインする傾向があります。


最近の動向と課題

直近1か月(2025年3月→4月)の販売量は全体的に増加傾向で、青森(まっしぐら)+43.4%、宮城(ひとめぼれ)+27.59%、秋田(あきたこまち)+21.8%など、多くの地域で大幅な上昇が確認されます。

1方で前年同月比では減少している地域もあり、秋田(あきたこまち)は-11.46%、宮城(ひとめぼれ)は-11.9%といったように、必ずしも持続的な成長を示しているわけではありません。これは価格高騰や作柄不良、需要の地域偏在などが要因と考えられます。


地域別の販売量の特色

◎上位地域の特色

  • 秋田(あきたこまち):安定した品質とブランド力を持ち、業務用・家庭用ともに高い支持。

  • 北海道(ななつぼし・ゆめぴりか):寒冷地の安定した気候と技術力で販売量を維持。

  • 新潟(コシヒカリ):日本を代表するブランド米であり、流通の中心。

◎下位地域の特色

  • 愛媛・群馬・静岡・3重・京都などは販売量が0.2〜0.4トンと非常に少なく、いずれも地元消費または小規模出荷にとどまっている傾向です。

  • これらの地域ではコメが主力作物ではない、もしくは他産業(果樹や茶など)が強い可能性が高いです。


今後の推移と展望

今後の販売量の推移において期待される点・懸念される点は以下の通りです。

期待

  • ブランド米の海外輸出や高価格帯商品の販売増により、上位銘柄は引き続き安定。

  • 国内外の健康志向の高まりによって、米食の再評価が進む可能性。

懸念

  • 若年層の米離れや高齢化による農業従事者の減少。

  • 地域間格差の拡大により、販売量の集中が進むおそれ。


まとめ

米の販売量は、銘柄の知名度と生産体制の整備状況によって大きく異なります。上位産地では安定した流通と高い需要を背景に販売量を伸ばしていますが、下位地域では出荷量がきわめて少なく、地域内消費にとどまっています。今後はブランド戦略と持続可能な農業支援が販売量の底上げに重要となるでしょう。

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