【最新】日本の青刈りとうもろこし生産動向|地域別作付け状況

穀物等
穀物等


全国

日本の青刈りとうもろこしの作付け面積は、2023年時点で9.72万haに達し、北海道が62.14%を占めています。全国の収穫量は494万tで、北海道がその67.13%を生産し、広大な土地と冷涼な気候を活かした大規模生産が特徴です。関東・東山・九州・東北では畜産業と結びついた生産が行われ、中国・東海・四国・近畿・北陸では作付け面積が限られています。特に近畿や北陸では地形や都市化の影響で生産規模が小さくなっています。

 

青刈りとうもろこしの作付け面積の全国データ

全国 北海道 関東・東山 九州 東北 中国 東海 四国 近畿 北陸
最新 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2020年 2017年 2023年
最大期 1987年 2023年 1989年 1990年 1990年 1987年 1987年 1989年 1987年 1987年
最新値[万ha] 9.72 6.04 1.3 1.04 1.02 0.159 0.0893 0.0402 0.0176 0.0166
最大値[万ha] 12.72 6.04 2.33 2.87 1.89 0.609 0.306 0.555 0.183 0.0758
前年比[%] 0.9346 2.373 -2.985 -3.704 -1.923 -1.852 21.66 1.515 -16.59 -9.783
全体比[%] 100 62.14 13.37 10.7 10.49 1.636 0.9187 0.4136 0.1811 0.1708

青刈りとうもろこしの収穫量の全国データ

全国 北海道 関東・東山 九州 東北 中国 東海 四国 北陸 近畿
最新 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2017年 2023年 2017年
最大期 1990年 2023年 1990年 1992年 1990年 1987年 1987年 1988年 1987年 1987年
最新値[万t] 494 331.6 63.63 46.88 40.46 5.05 3.18 1.98 0.69 0.57
最大値[万t] 684.5 331.6 134.7 168.5 95.12 26.52 17.04 15.53 3.5 9.85
前年比[%] 1.23 6.044 -3.386 -16.18 -4.372 -24.29 -14.97 -0.5025 -13.86 -23.59
全体比[%] 100 67.13 12.88 9.49 8.19 1.022 0.6437 0.4008 0.1397 0.1154

青刈りとうもろこしの10a当りの収穫量データ

全国 北海道 四国 関東・東山 九州 北陸 東北 東海 近畿 中国
最新 2023年 2023年 2017年 2023年 2023年 2023年 2023年 2023年 2017年 2023年
最大期 2000年 2014年 2001年 2004年 2001年 2001年 1990年 1984年 1987年 2014年
最新値[kg] 5080 5490 5000 4890 4510 4160 3970 3560 3240 3180
最大値[kg] 5510 5680 6390 6050 6110 4630 5030 5620 5380 4910
前年比[%] 0.1972 3.585 12.36 1.033 -3.219 27.61 1.276 -21.06 -10.5 -18.04
全国比[%] 100 108.1 98.43 96.26 88.78 81.89 78.15 70.08 63.78 62.6

青刈りとうもろこしの農業についての推移と展望

日本の青刈りとうもろこしの作付け面積は、1959年以降の変化を経て、2023年時点で全国合計9.72万haとなっています。特に北海道が6.04万ha(62.14%)を占めており、関東・東山(1.3万ha、13.37%)、九州(1.04万ha、10.7%)、東北(1.02万ha、10.49%)が続きます。収穫量は全国合計で494万t、北海道が331.6万t(67.13%)と圧倒的な割合を占めています。10a当たりの収穫量は全国平均で5080kgとなっています。


2. 地域別の特徴

北海道

北海道は青刈りとうもろこしの主要生産地であり、全国の作付け面積・収穫量の約6割以上を占めています。広大な土地と冷涼な気候が、とうもろこしの生育に適しており、大規模な酪農地帯で安定した供給を行っています。

関東・東山・九州・東北

これらの地域では、比較的温暖な気候を活かした栽培が行われています。関東・東山地域では、首都圏に近い畜産業の需要に応じた生産があり、九州・東北では地元の畜産業と密接に結びついています。

中国・東海・四国・近畿・北陸

これらの地域では作付け面積が限られており、特に近畿(0.0176万ha)、北陸(0.0166万ha)では生産規模が非常に小さいです。地形や都市化、土地利用の競合が要因と考えられます。


3. 直面する課題

(1) 畜産飼料の自給率向上への課題

青刈りとうもろこしは乳牛の飼料として重要な役割を果たしていますが、日本の畜産業全体で輸入飼料への依存が高まっています。国内生産の強化が求められていますが、生産コストや労働力不足が課題となっています。

(2) 気候変動の影響

近年の異常気象により、干ばつや大雨による収穫量の変動が大きくなっています。特に北海道では、気温上昇が影響を及ぼし、安定的な生産が求められています。

(3) 農家の高齢化と担い手不足

農業従事者の高齢化が進み、青刈りとうもろこしの生産を維持するための後継者不足が深刻化しています。特に小規模農家の経営継続が難しくなっています。


4. 今後の展望と必要な技術

(1) 省力化技術の導入

農業機械の導入やスマート農業の活用により、省力化を進めることで、生産性向上と人手不足の解決が期待されます。

(2) 品種改良と収量向上

耐暑性・耐病性のある品種の開発により、安定的な収穫量の確保を目指す必要があります。

(3) 畜産との連携強化

畜産農家と連携し、地域ごとの需要に応じた効率的な生産計画を立てることで、国産飼料の安定供給を図ることが重要です。


5. まとめ

日本の青刈りとうもろこし生産は、北海道を中心に行われ、畜産業にとって不可欠な飼料作物です。しかし、気候変動や担い手不足、輸入飼料への依存といった課題を抱えています。今後は省力化技術の導入や品種改良、畜産業との連携を強化し、持続可能な生産体制を築くことが求められます。

作付け面積と収穫量の推移

作付け面積
収穫量

直近の作付け面積と収穫量の割合

直近の作付け面積比
直近の収穫量比

10a面積当たりの収穫量と作況指数

10a面積当たりの収穫量

コメント

タイトルとURLをコピーしました