スポーツ施設使用料は関東や大都市で高く、地方では低い傾向が続く。都市部では施設の充実と高所得層の健康志向が支出増に寄与。一方、地方は人口減少と施設の不足が利用抑制につながっている。今後は地域間の健康格差是正と、公共施設の整備・補助が政策課題となる。
地域別のスポーツ施設使用料
1世帯当りの月間使用料
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 平均 | 関東 | 大都市 | 近畿 | 中都市 | 全国 | 北陸 | 小都市A | 東海 | 中国 | 九州・沖縄 |
最新値[円] | 946.9 | 1543 | 1495 | 1156 | 1155 | 1120 | 924 | 896 | 872 | 849 | 743 |
前年月同比[%] | -4.199 | -3.502 | -1.32 | 1.761 | -0.602 | -3.78 | -14.44 | -7.534 | -12.27 | -13.19 | -1.589 |
これまでの地域別の推移


詳細なデータとグラフ
地域別の現状と今後
スポーツ施設の利用は、地域ごとの人口構成や所得水準、施設整備の状況によって大きく異なります。2025年3月時点の地域別データでは、地域差が顕著であり、物価上昇や人口減少、生活様式の変化が各地で利用実態に影響を及ぼしています。本稿では、地域別のスポーツ施設使用料の支出傾向を時系列で俯瞰し、構造的な問題や今後の見通しについて検討します。
地域別支出の最新傾向
2025年3月の最新平均は全国で946.9円。高い順にみると、関東(1543円)と大都市(1495円)が突出しており、次いで近畿(1156円)、中都市(1155円)、全国平均(1120円)と続きます。一方、九州・沖縄(743円)や中国地方(849円)は相対的に支出が低く、地域間の格差が浮き彫りとなっています。
地域特性による支出格差の背景
-
関東・大都市圏の高支出:人口密度が高く、民間のフィットネスジムや区市町村の公共施設が充実しているため、選択肢が多く利用率も高い。所得水準が高い層が多く、健康意識の高さも支出増に寄与。
-
地方圏の低支出:地方では無料または安価な地域施設が中心で、また高齢化と人口減少の影響で利用者が減少。都市部に比べてアクセスが悪く、そもそも施設の数が限られている。
-
近畿・中都市の安定した利用:関東や大都市ほどではないが、公共・民間の施設がバランスよく存在し、利用が継続的に保たれている。
過去の推移とコロナ後の影響
2008年以降、各地域ともに緩やかな増減を繰り返してきたが、2020年の新型コロナウイルスの影響で一時的に支出は大幅に減少。その後、都市部では健康志向の高まりと施設再開で支出が回復したものの、地方では回復が鈍く、施設閉鎖や高齢化による利用縮小が続いている。特に北陸(-14.44%)や東海(-12.27%)などでは急激な支出減が見られる。
地域ごとの課題と今後の予測
-
関東・大都市:民間依存が強く、今後も物価高の影響で施設利用料がさらに高騰する可能性がある。一方で、リモートワーク定着により郊外型施設のニーズが高まる見通し。
-
地方圏:人口減少と施設老朽化が深刻化しており、地域行政による施設統廃合や維持費の問題が喫緊の課題。高齢者向けの小規模運動プログラムやデジタル化支援によるオンライン運動支援がカギになる。
-
中都市・近畿:比較的バランスが取れており、今後も堅調な利用が期待されるが、自治体による施設の利便性向上やバリアフリー化などが求められる。
まとめ
スポーツ施設の使用料は地域によって大きな格差があり、都市部では民間施設の充実や所得水準の高さにより支出が多く、地方では高齢化と施設不足により支出が低い傾向にあります。今後は、健康格差の是正を視野に入れた地域ごとの柔軟な支援策と、スポーツ機会の均等化が政策的に重要なテーマとなるでしょう。
コメント