2023年の世界のとうもろこし生産量は前年比6.836%増の1,242Mtとなり、アメリカやブラジルを中心に豊作年となりました。中国やインドも成長が続く中、アルゼンチンは干ばつで大幅減。今後は気候変動や技術革新が生産動向の鍵となります。
生産量のデータとグラフ
とうもろこし生産量の最大と最新
世界 | アメリカ | 中国 | ブラジル | アルゼンチン | インド | ウクライナ | メキシコ | |
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最新 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 |
最大期 | 2023年 | 2016年 | 2023年 | 2023年 | 2021年 | 2023年 | 2021年 | 2016年 |
最新値[Mt] | 1242 | 389.7 | 289.1 | 132 | 41.41 | 38.09 | 31.03 | 27.55 |
最大値[Mt] | 1242 | 412.3 | 289.1 | 132 | 60.53 | 38.09 | 42.11 | 28.25 |
前年比[%] | 6.836 | 12.39 | 4.201 | 20.24 | -29.86 | 12.91 | 18.5 | 3.754 |
全体比[%] | 100 | 31.39 | 23.28 | 10.63 | 3.335 | 3.068 | 2.499 | 2.219 |
これまでの推移


詳細なデータとグラフ
とうもろこし生産量についての推移と展望
地であり、伝統的な消費文化を持ちますが、生産量は限定的で、食用が主体です。近年は気候変動や干ばつの影響もあり、生産の伸びは緩やかです。
世界的な課題とリスク要因
とうもろこしの安定供給には次のような課題が存在します。
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気候変動の影響:干ばつ、豪雨、高温などにより生産量の年次変動が大きい。
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農業の機械化格差:途上国では依然として低収量な地域も多い。
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土壌の劣化:連作による地力低下が一部地域で進行。
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バイオエタノール政策の影響:燃料向け需要の変動が市場を不安定に。
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地政学リスク:ウクライナ戦争などが国際物流と価格形成に影響。
今後の展望と予測
とうもろこしの世界生産は今後も緩やかに拡大する見込みですが、次のような要因が鍵を握ります。
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精密農業とAI技術の導入:収量の最大化とリスク回避が可能に。
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新興国の生産拡大:アフリカや東南アジア諸国での栽培増加。
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環境に優しい農業への移行:持続可能な生産体制の構築。
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バイオ燃料需要の動向:政策次第で価格・需給が大きく変動。
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貿易インフラの整備:輸出国における港湾・鉄道の近代化が急務。
アメリカとブラジルの二強体制に加え、中国が内需の拡大でさらに存在感を高めると見られます。一方で、アルゼンチンやウクライナなどの不安定要因は、今後の市場予測にとってリスクとなるでしょう。
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