根茎・塊茎類の世界生産動向:中国・アフリカの台頭と今後の課題

生産量

2023年の世界の根茎・塊茎類生産量は約927.7Mtで前年比2.14%増。中国とナイジェリアが全体の約31%を占め、インドも急成長中。タイやインドネシアは減少傾向にあるが、世界的には人口増加と技術進展で生産は緩やかに拡大見込み。気候変動と技術格差が課題。

根茎と塊茎の生産量ランキング

2023年
降順昇順
各国最新値[Mt]全体比[%]前年比[%]
世界927.7100+2.14
1中国152.316.41+0.932
2ナイジェリア138.214.9+1.719
3インド67.377.262+5.971
4コンゴ民主共和国475.066+2.995
5ガーナ38.894.192+1.795
6タイ31.123.354-9.959
7ブラジル23.882.574+4.501
8ウクライナ21.362.302+2.198
9アメリカ21.132.278+8.385
10インドネシア20.42.199-6.858
11ロシア19.372.088+2.577
12マラウイ15.881.712+4.995
13コートジボワール15.371.656+3.942
14カンボジア13.961.505+1.341
15アンゴラ13.741.481+6.324
16タンザニア11.841.277+2.456
17ベトナム11.631.254-2.54
18ドイツ11.611.251+8.648
19ラオス11.331.222+16.44
20バングラデシュ10.741.157+2.746
21カメルーン9.9271.07+2.284
22パキスタン8.960.966+5.662
23モザンビーク8.6070.928+15.02
24フランス8.6060.928+6.683
25ベナン7.8520.846+2.985
26ペルー7.5320.812-5.7
27エジプト7.4760.806-3.06
28カナダ6.5430.705+4.275
29オランダ6.4920.7-6.131
30トルコ5.70.614+9.615
31ポーランド5.590.603-7.311
32ザンビア4.750.512+28.98
33イギリス4.7040.507-7.083
34ギニア4.6950.506+8.852
35アルジェリア4.6320.499+6.336
36エチオピア4.4260.477+13.89
37ブルンジ4.3360.467-1.086
38マダガスカル4.2980.463+0.217
39ケニア4.1910.452+18.33
40コロンビア4.170.45+2.892
41ベルギー4.0220.434+12.42
42ベラルーシ4.0210.433+4.199
43ウガンダ3.9470.425-4.181
44ルワンダ3.770.406-3.682
45ネパール3.6440.393+2.163
46ウズベキスタン3.5740.385+3.8
47フィリピン3.3090.357-1.564
48パラグアイ3.3020.356+46.65
49日本3.2460.35-2.974
50デンマーク2.7570.297+5.333
51アルゼンチン2.6820.289-1.834
52シエラレオネ2.5230.272+16.21
53南アフリカ2.4920.269-4.773
54イラン2.4830.268-4.459
55メラネシア2.3990.259+0.728
56メキシコ2.3670.255+5.622
57トーゴ2.2520.243+0.347
58カザフスタン2.0470.221-7.165
59スペイン1.9220.207+2.122
60パプアニューギニア1.9130.206-0.0253
61モロッコ1.8360.198+3.109
62中央アフリカ共和国1.780.192+1.94
63セネガル1.7310.187+2.888
64コンゴ1.7160.185+1.158
65南スーダン1.7070.184+3.253
66オーストラリア1.5540.168+29.74
67ボリビア1.4640.158-3.351
68キューバ1.3290.143+5.628
69キルギスタン1.2870.139+2.372
70イタリア1.2650.136-5.066
71ルーマニア1.1830.128-12.06
72タジキスタン1.1450.123+4.614
73北朝鮮1.0940.118-5.477
74ジンバブエ1.0810.117+1.961
75ベネズエラ1.0460.113-2.836
76チャド1.0390.112-0.273
77アゼルバイジャン1.0110.109-5.934
78マリ0.9940.107+2.007
79スーダン0.9730.105+1.411
80ニジェール0.9710.105-4.078
81アフガニスタン0.8890.0958
82韓国0.8690.0937+6.301
83チリ0.8580.0925-17.45
84スウェーデン0.810.0873-4.952
85トルクメニスタン0.7880.085+12.81
86ハイチ0.7690.0829-11.16
87リベリア0.7010.0756+0.841
88ミャンマー0.7010.0755-7.718
89グアテマラ0.6710.0724+3.229
90レバノン0.660.0712-2.726
91ガボン0.6340.0683+0.147
92シリア0.620.0668+11.69
93サウジアラビア0.610.0658+0.891
94セルビア0.6070.0654+14.25
95オーストリア0.5940.064-13.43
96チェコ0.5740.0618-12.44
97ドミニカ共和国0.5370.0579+27.9
98イスラエル0.5320.0574+2.603
99スリランカ0.5130.0552+11.98
100フィンランド0.4980.0537-6.599
101ニュージーランド0.440.0474+0.407
102チュニジア0.4360.047+9.035
103エクアドル0.4120.0444-3.813
104ニカラグア0.4010.0432-2.463
105ナミビア0.3880.0418-0.264
106リビア0.370.0399+13.44
107ボスニア・ヘルツェゴビナ0.3660.0395+17.07
108アルメニア0.3650.0393+3.739
109スイス0.360.0388-5.663
110ポルトガル0.3250.035+1.641
111アイルランド0.3220.0347-12.43
112ノルウェー0.3140.0338-16.71
113ギリシャ0.3090.0333-21.13
114ジャマイカ0.3050.0329-9.509
115イエメン0.3020.0326-14.45
116アルバニア0.2740.0296+4.384
117リトアニア0.2670.0288+18.07
118イラク0.2290.0247-15.34
119ブルキナファソ0.220.0237-1.848
120コスタリカ0.2180.0235+0.975
121赤道ギニア0.2160.0233-0.198
122ハンガリー0.210.0226+5.391
123ソロモン諸島0.2020.0218+0.153
124ジョージア0.1970.0213-0.804
125フィジー0.1960.0212+9.633
126ヨルダン0.1940.0209+33.82
127北マケドニア0.1840.0199-6.453
128ギニアビサウ0.1840.0198+1.294
129モンゴル0.1790.0193-16.19
130モルドバ0.1720.0186+0.356
131ウルグアイ0.1510.0163-13.1
132ラトビア0.1480.0159+13.11
133スロバキア0.1360.0146+3.95
134ガイアナ0.1350.0146+2.31
135レソト0.1320.0143-0.466
136クロアチア0.1260.0136+22.13
137ブルガリア0.1190.0129-30.76
138コモロ0.1170.0126+0.683
139ボツワナ0.110.0119+0.791
140ソマリア0.1080.0116+0.559
141マレーシア0.09230.00995-27.41
142ホンジュラス0.09060.00977+3.214
143キプロス0.090.0097+5.683
144エスワティニ0.08490.00915-10.03
145エルサルバドル0.08390.00904-5.762
146バヌアツ0.08330.00898-0.00384
147エストニア0.07930.00855+9.199
148パナマ0.0750.00808-11.18
149ブータン0.07380.00796+10.06
150パレスチナ0.06890.00743-10.04
151スロベニア0.06860.00739+17.77
152ポリネシア0.05790.00624+0.407
153エリトリア0.05530.00597-0.271
154東ティモール0.05190.00559+2.157
155ドミニカ0.04880.00526-0.262
156サモア0.02510.00271+0.997
157トンガ0.02450.00264-0.0594
158モンテネグロ0.0230.00248-0.605
159モーリシャス0.02040.0022-5.804
160クウェート0.01810.00196+22.45
161サントメ・プリンシペ0.01470.00158+3.627
162オマーン0.01350.00146+5.132
163ルクセンブルク0.01280.00138-12.11
164ガンビア0.01220.00131-0.335
165ミクロネシア0.01170.00127-0.585
166セントビンセント・グレナディーン0.01080.00116-2.79
167モーリタニア0.01070.00116+0.401
168スリナム0.00860.000927+15.1
169トリニダード・トバゴ0.008490.000916+12.83
170アイスランド0.00730.000787+1.361
171カーボベルデ0.006890.000743-25.74
172マルタ0.00550.000593-22.75
173プエルトリコ0.005490.000592-16.54
174セントルシア0.004430.000477-6.306
175ニューカレドニア0.004410.000476+6.264
176フランス領ポリネシア0.00430.000464+1.284
177バルバドス0.003790.000409-9.225
178ニウエ島0.003340.00036-0.357
179ベリーズ0.002770.000299+39.11
180バハマ0.002630.000283+0.0655
181キリバス0.001920.000207-0.114
182フェロー諸島0.001530.000165+0.174
183アラブ首長国連邦0.001290.000139-0.22
184ブルネイ0.001190.000128-0.0855
185グレナダ0.001040.000112-16.76
186カタール0.001020.00011+119.6
187セントクリストファーネイビス0.0007097.65E-5+5.058
188アンティグアバーブーダ0.0005445.86E-5+15.2
189クック諸島0.0003093.33E-5-11.45
190セイシェル0.0002412.59E-5+0.33
191トケラウ0.000192.04E-5-1.065
192ツバル0.0001461.58E-5+0.24
193バーレーン0.000121.29E-5+9.091
194モルディブ1.64E-51.77E-6+154.3
195シンガポール1.56E-51.68E-6-2.983
根茎と塊茎の生産量
根茎と塊茎の生産量

生産量

詳細なデータとグラフ

根茎と塊茎の現状と今後

2023年の世界全体の根茎および塊茎類の総生産量は約927.7百万トン(Mt)に達し、前年から約2.14%の増加を示しました。これらは食料の主要な基盤作物として世界各地で栽培されており、多様な気候や農業技術に支えられています。根茎類にはヤムイモや生姜、塊茎類にはじゃがいも、さつまいもなどが含まれ、多様な栽培地と用途があります。


主要生産国の生産動向と特徴

中国(152.3Mt / 約16.4% / +0.93%)

世界最大の生産国で、主にじゃがいも、さつまいも、そして生姜などの根茎類を大量生産しています。大規模農業と技術革新により安定した成長を維持していますが、増加率は緩やかです。


ナイジェリア(138.2Mt / 約14.9% / +1.72%)

ヤムイモを中心に根茎・塊茎生産で世界有数の規模を誇ります。農業の多くは小規模農家によるもので、増産努力が続いています。人口増加に伴い今後も生産拡大が期待されます。


インド(67.37Mt / 約7.3% / +5.97%)

さつまいもやその他根茎類の生産を増加させており、急速な成長を示しています。気候多様性と技術普及により生産性の向上が見られ、国内外の需要増加に対応しています。


コンゴ民主共和国(47.0Mt / 約5.1% / +3.0%)

根茎類生産が農業の重要部分を占め、増産傾向が見られます。基盤整備の課題があるものの、農家の技術向上や市場アクセスの改善が進行中です。


ガーナ(38.89Mt / 約4.2% / +1.8%)

ヤムイモやその他根茎類が主要作物。農業の小規模性が課題ですが、持続可能な農法の導入や市場拡大により生産が安定しています。


その他の国々

タイは前年から9.96%の大幅減少を示し、気象条件や市場変動が影響した可能性があります。ブラジルやウクライナ、アメリカはプラス成長を示し、農業技術の向上と需要増加が背景です。インドネシアは減少傾向にありますが、地域ごとの差異が大きく影響しています。


根茎・塊茎生産の課題と影響要因

  • 気候変動の影響:異常気象や干ばつが生育に大きな影響を与え、特に熱帯地域で被害が顕著です。

  • インフラと技術の差異:発展途上国では農業インフラ不足が生産制約に。先進国では機械化やスマート農業技術が普及し、生産性向上を支えています。

  • 市場アクセスと経済変動:輸送網の整備不足や価格変動が農家の収益と生産意欲に影響します。

  • 人口増加と食料需要の高まり:特にアフリカ・アジアで需要が急増し、生産拡大の原動力となっています。


将来展望と予測

今後も世界の根茎・塊茎生産は緩やかな増加傾向が続く見込みです。特に人口増加や都市化が進む地域で需要は拡大し、インドやナイジェリアなどの新興国が生産拡大の中心となります。1方で、気候変動や農業技術の地域格差が課題であり、これらを克服するための国際的な協力や技術支援が重要です。持続可能な農業技術の普及や多様な品種開発が、生産の安定化と効率化を促進すると考えられます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました